# サビ管ラボ 全文 > サービス管理責任者(サビ管)の実務メディアです。資格要件・研修・個別支援計画・報酬上の減算を、厚生労働省の告示や通知、都道府県の公式資料といった一次資料を確認しながら整理しています。転職サービスの勧誘はしません。 運営: 株式会社イチドキリ(〒130-0014 東京都墨田区亀沢1-17-11 中村ビル201)/ 著者: 徳永 崇志(就労継続支援B型事業所の運営者・埼玉県志木市/事業所番号 1112200454) 引用可。出典として「サビ管ラボ」と該当ページURLを明記してください。 最終更新: 2026-08-31 --- ## 障害福祉のアセスメントシートの 様式と書き方【項目別の観点つき】 URL: https://sabikan-lab.jp/keikaku/assessment/ 分類: 個別支援計画の実務 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 アセスメントは、個別支援計画を作る前に、利用者の希望する生活や課題を把握する工程です。指定基準は、利用者に面接して行うよう定めています。 シートの様式に国の指定はありません。条文が定めているのは把握する中身で、シートの形は事業所が決められます。参考様式を示す自治体もあります。 把握するのは、利用者の能力、置かれている環境、日常生活全般の状況、希望する生活、課題です。意思決定に困難がある人には、意思や選好を丁寧に把握します。 - 面接: 必須。面接の趣旨を説明し、理解を得る - 様式: 国の統一様式は無い。参考様式を示す自治体はある - 把握する中身: 能力・環境・日常生活全般の状況・希望する生活・課題 - 根拠: 指定基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条第2項〜第4項 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条 ### 本文 アセスメントシートを探すと、まず「決まった様式はあるのか」で迷います。答えは、無い、です。条文が決めているのはシートの形ではなく、把握する中身のほうです。この記事では、条文が求める中身と、面接で聞く項目別の観点を整理します。 ## アセスメントで何を把握するのか 把握するのは、利用者の能力と置かれている環境、日常生活全般の状況、そして希望する生活や課題です。この5つは、条文がアセスメントを定義するときに使っている言葉です。 条文の組み立てには順番があります。能力・環境・日常生活全般の状況は、評価の対象です。その評価を通じて、希望する生活や課題を把握することが、アセスメントの目的にあたります。 だからシートの項目は、細かければよいわけではありません。**希望と課題につながらない情報**をいくら集めても、計画には使えないからです。 把握とあわせて、利用者の自己決定の尊重と、意思決定の支援への配慮も求められています。自ら意思を決定することに困難がある人には、意思・選好・判断能力を丁寧に把握します。 そしてアセスメントは、利用者に面接して行います。面接の趣旨を利用者に十分に説明し、理解を得ることまでが条文の要求です。記録の転記や家族への聞き取りだけで済ませる形は、この定めと合いません。 ## 様式は決まっているのか アセスメントシートの様式は国が定めておらず、どんな形のシートを使うかは事業所が決められます。 条文の言い方は「適切な方法により」です。定めているのは把握する中身であって、紙の形式ではありません。全国共通の様式が見つからないのは、探し方の問題ではなく、もともと無いからです。 ただし、何でもよいという話とも少し違います。指定権者(指定を受けた都道府県や市)が、**参考様式を示している場合**があります。実地指導で書類を見るのは指定権者なので、参考様式があるならそれに寄せておくほうが話が早く進みます。 探すときは、次の順で当たるのが早道です。 - 指定権者のサイトで、実地指導・集団指導の資料のページを見る - 「アセスメントシート 障害福祉」に自治体名を足して検索する - 見つからなければ、指定権者の窓口に参考様式の有無を問い合わせる 他の自治体の様式を土台にしても、条文上の問題はありません。様式は自由だからです。ただし項目のそろい方は様式ごとに違います。前の節の把握の中身が欠けていないかを確かめてから使ってください。 ## 何をどう聞くのか 条文が挙げる把握の中身を、生活リズム・健康・コミュニケーション・作業・希望の5つの領域に割ると聞きやすくなります。 以下は、この5つの分け方で編集部が組んだ汎用の観点です。サービスの種類に合わせて、足し引きして使ってください。 ### 生活リズム 通所や日課の組み立てに直結する領域です。 - 起床・就寝の時刻と、平日・休日の過ごし方 - 通所や外出の頻度と、続かなくなるときのきっかけ - 食事・入浴・身支度で、自分でできることと手伝いが要ること ### 健康 支援中の安全と、体調の変化への気づきに使います。 - 通院先と頻度、服薬の内容と自己管理の程度 - 体調を崩すときのサインと、本人なりの対処 - 発作やアレルギーなど、緊急のときに職員が知っておくべきこと ### コミュニケーション 意思の表し方が分かると、面接そのものの組み立ても変わります。 - 言葉・筆談・カード・表情など、意思を表す主な手段 - 初対面の人や集団の場面で、やりとりがどう変わるか - 困ったときに、自分から助けを求められるか ### 作業・活動 できていることから書き始めると、目標の種が残ります。 - これまで経験した作業や活動と、そのときの様子 - 集中が続く時間と、疲れたときのサイン - 好きな作業と苦手な作業、その理由 ### 本人の希望 計画の出発点になる領域なので、本人の言葉のまま残します。 - 希望する生活と、やってみたいこと - 働き方や工賃など、サービスに直接かかわる希望 - 家族の意向は、本人の希望とは分けて記録する シートの欄は、この観点がほぼそのまま項目名になります。初回で埋まらない欄があっても構いません。空欄は「まだ聞けていないこと」の記録として、次の面接の材料になります。 ## 聞きにくいことはどこまで聞くか 線引きの目安は、聞いた内容を個別支援計画のどこに使うのかを説明できる範囲までです。 条文が面接の趣旨の説明を求めているのは、ここと地続きです。何のために聞くのかを先に伝えれば、生育歴や金銭の話も唐突ではなくなります。逆に、使い道を説明できない質問は、そもそも聞く必要があるかを疑ってよい質問です。 意思決定に困難がある人では、丁寧さの要求が一段上がります。**意思・選好・判断能力を丁寧に把握する**ことが、条文に明示されているためです。本人が答えた形にして、実際には家族の答えで欄を埋める運用は、この要求と合いません。家族から聞いた内容は、本人の表出と分けて書きます。 初回の面接でシートを全部埋めようとしない方法があります。答えたくない様子が見えたら保留にして、空欄は「未聴取」と分かる形で残します。モニタリングの面接で少しずつ埋めるほうが、結局は正確な情報になります。 金銭や家族の話は、計画のどの欄に使うかを先に伝えてから聞きます。本人の言葉はかぎかっこのまま書き取り、職員の要約と混ぜないでおくと、原案の意向欄にそのまま生かせます。 ## アセスメントから原案へどうつなぐか シートに残した希望と課題を、原案の意向・課題・目標の欄に対応させて書き移します。 対応のさせ方は、おおむね次のとおりです。 - 本人の希望 → 生活に対する意向の欄。かぎかっこの言葉をそのまま使う - 把握した課題 → 生活全般の質を向上させるための課題の欄 - できていることと様子 → 目標と達成時期を決めるための材料 アセスメントは、一度やって終わりの工程でもありません。条文はモニタリングを、利用者についての継続的なアセスメントを含むものと定めています。計画を変更するときは、アセスメントからの手順を改めて踏みます。 原案から先には、会議・説明と同意・交付という決まりごとが続きます。この流れは[個別支援計画の書き方](/keikaku/)にまとめています。 ## 次に読むもの シートから計画に進むときは、作成の手順と目標の書き方をあわせて確かめてください。 - [個別支援計画の書き方【完全ガイド】](/keikaku/) … 作成の6段階と、同意・交付・見直しの決まり - [個別支援計画の記入例・文例集](/keikaku/bunrei/) … 長期目標・短期目標・支援内容の文例10例 - [モニタリングの書き方](/keikaku/monitoring/) … 継続的なアセスメントを、計画の見直しにつなぐ ### よくある質問 Q. アセスメントシートの様式は決まっていますか? A. 決まっていません。条文が定めているのは把握する中身で、様式そのものではありません。参考様式を示す自治体もあるので、自分の指定権者の案内を先に確かめてください。 Q. 面接は必ず必要ですか? A. 必要です。条文は、アセスメントは利用者に面接して行うと定めています。面接の趣旨を利用者に十分に説明し、理解を得ることも求められています。省略を認める規定はありません。 Q. どこまで聞いていいですか? A. 目安は、個別支援計画の作成に使う範囲までです。生育歴や金銭など踏み込んだ話題は、支援に使う目的を先に説明してから聞きます。答えたくないことは無理に聞かず、関係ができてから改めて聞きます。 Q. 再アセスメントはいつしますか? A. 計画を見直すたびに行う形になります。条文はモニタリングを、利用者についての継続的なアセスメントを含むものと定めています。計画を変更するときはアセスメントからの手順を準用するので、見直しの周期ごとに把握し直します。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(2026-08-31確認。第58条第2項〜第4項(アセスメント)、第5項(原案)、第9項(モニタリング)、第11項(変更への準用)、および第202条ほかの各サービスへの準用規定) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 就労継続支援B型のサビ管の仕事内容 運営者が現場のリアルを解説 URL: https://sabikan-lab.jp/shigoto/b-gata-sabikan/ 分類: サビ管の仕事のリアル 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 B型のサビ管の仕事は、就労継続支援B型計画(個別支援計画)を作り、支援の質を管理することです。アセスメントから6か月ごとのモニタリングまでの一連の業務を担います。 B型ならではの仕事として、工賃と生産活動が計画に絡みます。事業所は年度ごとに工賃の目標水準を設定し、利用者に通知して都道府県に報告します。 配置の基準は利用者60人以下で1人以上です。61人以上は40人またはその端数ごとに1人を足します。1人以上は常勤でなければなりません。 - 中心の業務: 就労継続支援B型計画の作成(アセスメント〜モニタリング) - 計画の見直し: 少なくとも6月に1回以上 - B型固有の業務: 年度ごとの工賃の目標水準の設定・通知・報告 - 配置の基準: 利用者60人以下で1人以上(うち1人以上は常勤) - 2人目が要るライン: 利用者61人以上 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条・第199条・第201条・第202条 ### 本文 私は埼玉県で就労継続支援B型事業所を運営しています。サビ管とは毎日いっしょに働いている立場です。ここでは、B型のサビ管の仕事を、条文と運営の実際の両方から整理します。 ## B型のサビ管は何をするのか B型のサビ管の仕事は、就労継続支援B型計画を作り、事業所の支援の質を管理することです。 就労継続支援B型計画は、個別支援計画のB型での呼び名です。根拠になる条文は、他のサービスと同じ第58条です。B型の章の第202条が、「療養介護計画」を「就労継続支援B型計画」と読み替えて準用しています。 計画にかかわる一連の業務は、次のとおりです。 - アセスメント … 利用者に面接して、能力・環境・希望する生活を把握します - 原案の作成 … 意向、支援の方針、課題、目標と達成時期、留意事項を書きます - 担当者会議 … 支援に当たる担当者を集め、原案について意見を求めます - 説明・同意・交付 … 本人に説明し、文書で同意を得て、本人と相談支援事業者等に渡します - モニタリング … 実施状況を把握し、少なくとも6月に1回以上見直します このほかに、職員への技術指導と助言、関係機関との連携も条文上の業務です。ここまでは、どのサービスのサビ管でも変わりません。業務の全体像と1日の流れは、[サービス管理責任者とは](/naruniha/sabikan-toha/)にまとめています。 B型で違うのは、この一連の業務が生産活動の現場と地続きになることです。**アセスメントは面接して行う**ことが条文の要件ですが、面接で話す材料は日々の作業の場面に転がっています。作業の様子を見ていないサビ管の計画は、面接の言葉だけで書くことになります。 ## 1年はどう回るのか B型のサビ管の1年は、6か月周期の計画の見直しと、年度単位の工賃の手続きで回ります。 モニタリングは利用者ごとの周期で動き、工賃の手続きは事業所として年度で動きます。この2つの違う周期を1人で抱えるのが、B型のサビ管の実務です。 ここで、義務と運用を分けておきます。省令が義務として定めているのは、年度ごとの目標水準の設定と、利用者への通知、都道府県への報告です。**義務は目標水準の設定と報告**で、これはどの都道府県でも変わりません。 一方、「工賃向上計画」という文書は、省令ではなく国の指針に基づきます(平成24年4月11日障発0411第4号・最終改正 令和6年3月29日)。指針は、令和6年度から8年度までの3か年の計画の策定をB型事業所に求めています。提出の要否・期限・様式は都道府県ごとに違うので、指定権者の案内で確かめてください。 これらの手続きは、管理者や事務方と分担している事業所もあります。ただ、工賃の目標を決める材料は利用者ごとの状況なので、サビ管が関わらずに済むことはまずありません。 利用者ごとのモニタリング期限と、年度の工賃の手続きを、同じ1枚の年間台帳に載せています。周期が違うものを別々に管理すると、年度替わりの忙しい時期にどちらかが落ちるためです。 工賃の目標水準の通知は、金額を配って終わりにしません。前年度の平均額と並べて、どの作業がどう変われば上がるのかまで説明できると、そのまま面談の材料になります。 ## B型ならではの計画のポイントはどこか B型の計画で軸になるのは、生産活動と工賃を、本人の希望や体調とどうつなぐかです。 B型の基本方針は、就労の機会と生産活動の機会の提供を通じて、必要な訓練を行うことです(第198条)。計画も、この2つの間に立って書くことになります。 ### 工賃の目標と本人の希望を分ける 事業所の側には、工賃を上げたい事情があります。**基本報酬が平均工賃月額に連動**する区分が置かれているためです。単位数の多くは、前年度の平均工賃月額と利用定員で決まります。 ただし、個別支援計画の主語は事業所ではありません。条文が計画に書くよう求めているのは、本人の意向、支援の方針、課題、目標と達成時期、留意事項です。工賃の額は、必須の記載事項に入っていません。 **計画の主語は利用者本人**です。工賃を目標に据えるのは、本人がそれを望んでいるときにします。事業所の目標水準を、そのまま全員の計画に書き写すような作り方は避けてください。 ### 体調の波を計画に織り込む B型には、週5日通える人もいれば、週1日から始める人もいます。通所日数や作業時間を固定の数字で書き切ると、体調が崩れたときに計画と実態がすぐ離れます。 幅のある書き方にしておき、実績はモニタリングで確かめる形が現実的です。達成時期も、詰まった日程より、見直しの周期に合わせた設定のほうが評価しやすくなります。 ### 一般就労との距離感を決めつけない B型の利用者には、一般就労を目指す人も、いまの生活の安定を優先する人もいます。どちらかに寄せて書くのではなく、アセスメントで確かめた本人の希望から出発します。 目指す人の計画には、就労移行支援や就労選択支援との連携を位置づけられます。目指していない人の計画を、形だけ就労に向けて書く必要はありません。 書き方の実例は、次の記事に分けています。 - [個別支援計画の書き方](/keikaku/) … 作成の6段階と、同意・交付・見直しの期限 - [個別支援計画の記入例・文例集](/keikaku/bunrei/) … B型の目標と支援内容の文例 ## 配置と兼務はどうなっているのか B型のサビ管の配置は、利用者60人以下で1人以上、うち1人以上は常勤と定められています。 **利用者数は前年度の平均値**で数えます。登録者の人数でも、その日の通所人数でもありません。定員20人のB型なら、サビ管は1人で基準を満たします。 管理者との兼務は、条文の上で認められています。管理者は、事業所の管理上**支障がない場合**に他の職務を兼ねられると定められているためです。小さな事業所では、管理者がサビ管を兼ねる形も珍しくありません。どこまで認めるかの運用は、指定権者ごとに違います。 数字でも、B型はサビ管がいちばん多く働いている場所です。令和6年社会福祉施設等調査では、B型のサビ管は常勤換算で15,970人でした。サービス別で最多です。一方で、のぞみの園の令和4年度調査では、サビ管等の人員確保が困難と感じている法人が48.0%にのぼりました。理由の1位は、実務経験の要件を満たす人の不足(51.2%)です。 同じ調査には、兼務の集計もあります。共同生活援助に限った設問ですが、サビ管の76.7%が他の業務を兼務していました。B型でも、サビ管が現場の支援に入りながら計画を回している事業所は少なくありません。 サビ管が欠けたままだと、事業所は利用者全員の報酬を減額されます。減算がいつ始まり、いくら引かれるのかは、[サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/)にまとめています。 ## 運営者は「良いサビ管」のどこを見ているのか 運営者として見ているのは、記録と締切、そして抱え込まずに相談できるかの3点です。 計画そのものの上手さより先に、期限の管理を見ます。モニタリングの周期、同意と交付の日付、工賃の手続きは、どれも締切のある仕事です。**締切内に記録が揃うか**どうかで、事業所の運営基準の適合が決まってしまいます。 次に見るのは、仕事を渡せるかどうかです。のぞみの園の調査では、個別支援計画の作成をサビ管等が単独で行っている事業所が38.4%ありました。1人で抱えるほど、担当者会議は形だけになり、計画と現場が離れていきます。 最後は、計画と現場がつながっているかです。支援員が計画を読んで動けているか、計画にない対応が現場任せになっていないかを見ます。計画が書類棚の中だけで完結しているなら、どれだけ整った文章でも機能していません。 記録と締切は、サビ管1人の責任にしません。期限の一覧を職員全員が見える場所に置き、遅れそうなものは早めに口に出せる形にしています。抱え込みは、本人の性格よりも仕組みの問題として扱います。 計画の中身は、担当者会議の前に支援員の実感とすり合わせます。現場の記録と計画の目標がずれてきたら、周期を待たずに見直しの相談を始めます。 ## B型のサビ管に向いているのはどんな人か B型のサビ管に向いているのは、支援と生産活動の両方を、同じ計画の中で考えられる人です。 工賃の話を避けない人が向いています。B型では、お金の話は本人の生活の話と切り離せません。作業と工賃の仕組みを本人に説明できることは、支援の技術の一部です。 体調の波に計画を合わせられる人も向いています。予定どおりに進まないことを前提に、幅のある目標を立てて、モニタリングで拾い直せる人です。計画どおりに進めることが目的になってしまう人には、B型の実務は窮屈に感じられます。 サビ管になるための要件と研修は、B型でも他のサービスでも同じです。要件の中身は[サービス管理責任者とは](/naruniha/sabikan-toha/)から確かめてください。 ## 次に読むもの 計画の実務と、配置が欠けたときのルールは別の記事にしています。 - [サービス管理責任者とは](/naruniha/sabikan-toha/) … 仕事内容の全体像と、1日の流れ - [個別支援計画の書き方](/keikaku/) … アセスメントから交付までの6段階 - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 欠けたときの減算の始まりと率 ### よくある質問 Q. B型のサビ管の仕事内容は? A. 就労継続支援B型計画を作り、事業所の支援の質を管理することです。アセスメント、原案の作成、担当者会議、同意と交付、モニタリングまでを担います。職員への技術指導と助言、関係機関との連携も条文上の業務です。 Q. 工賃の目標も個別支援計画に書きますか? A. 条文上の必須の記載事項ではありません。計画に書くのは意向、支援の方針、課題、目標と達成時期、留意事項です。工賃の目標水準は、事業所が年度ごとに設定して都道府県に報告する別の仕組みです。本人が望むなら、目標に工賃を含めることはできます。 Q. サビ管1人で利用者何人まで担当できますか? A. 基準の上では利用者60人までです。61人以上になると、40人またはその端数を増すごとに1人を足します。利用者数は前年度の平均値で数えます。サビ管が1人の事業所では、その人は常勤でなければなりません。 Q. B型のサビ管は管理者と兼務できますか? A. 事業所の管理上支障がなければ兼務できます。指定基準が、管理者は支障がない場合に他の職務を兼ねられると定めているためです。どこまで認めるかの運用は指定権者ごとに違うので、指定申請の窓口で確かめてください。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第58条・第59条・第198条〜第202条。2026-08-31確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省告示第523号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1(別表第14の1(就労継続支援B型サービス費)。2026-08-31確認) - 厚生労働省「「工賃向上計画」を推進するための基本的な指針(平成24年4月11日障発0411第4号・最終改正 令和6年3月29日)」(令和6〜8年度の事業所工賃向上計画。都道府県の公式案内とあわせて2026-08-31確認) - 厚生労働省「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について(平成19年4月2日障障発第0402001号・最終改正 令和7年3月31日障障発0331第2号)」 https://www.mhlw.go.jp/content/001473458.pdf(工賃の支払い等に関する都道府県への指導依頼。2026-08-31確認) - 独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」報告書(令和5年3月)」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(人員確保・計画作成の分担・兼務の集計。2026-08-31確認) - 厚生労働省「令和6年社会福祉施設等調査の概況」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/23-22.html(サービス別のサビ管の常勤換算従事者数。2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 個別支援計画の目標・記入例・文例集 B型・グループホーム・生活介護 URL: https://sabikan-lab.jp/keikaku/bunrei/ 分類: 個別支援計画の実務 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 個別支援計画の文例は、写して使うものではなく、本人のアセスメントに合わせて自分の言葉に直すための材料です。長期目標・短期目標・支援内容の3点をセットで組み立てます。 目標は「頑張る」「見守る」ではなく、観察できる行動で書きます。「週3日、午前の作業に参加する」のように回数・時間・期限を入れると、モニタリングで評価できます。 支援内容には、誰が・いつ・何をするかを入れます。この記事では、就労継続支援B型・共同生活援助・生活介護の3サービスについて、この形の文例を10例載せています。 - 文例の使い方: 写さずに、本人のアセスメントに合わせて直す - 目標の書き方: 観察できる行動+回数・時間・期限のどれか - 支援内容の書き方: 誰が・いつ・何をするかが分かる形 - 収録している文例: B型4例・グループホーム3例・生活介護3例 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条 ### 本文 個別支援計画の文例を探すと、児童向けの例ばかりが出てきます。B型やグループホームなど、成人系サービスの例はなかなか見つかりません。この記事では、成人系3サービスの文例を、長期目標・短期目標・支援内容のセットで10例まとめました。 なお、この記事の文例はすべて架空のものです。特定の利用者の事例ではありません。 ## 文例はそのまま使ってよいのか 文例はそのまま写すものではなく、本人のアセスメントに合わせて自分の言葉に直すための材料です。 個別支援計画は、**面接によるアセスメントから立ち上げる**と定められています。利用者の希望と課題を把握し、そこから目標と支援内容を組み立てる順番です。文例から先に埋めると、この順番が逆になります。 利用者が違うのに同じ目標が並ぶ計画は、実地指導で突き合わせればすぐに分かります。アセスメントの記録と計画の中身がつながらないためです。 それでも、文例には使い道があります。目標をどんな形で書けばよいかという「型」を知るには、実例を見るのが早いからです。この記事の文例は、次の3点をそろえる形で書いています。 - 目標は本人の希望から始める - 目標は観察できる行動で書き、回数・時間・期限のどれかを入れる - 支援内容は、誰が・いつ・何をするかが分かる形で書く 個別支援計画に全国共通の様式はありません。条文が定めているのは計画に書く事項で、様式そのものではないからです。作成の流れと同意・交付の決まりは、[個別支援計画の書き方](/keikaku/)にまとめています。 担当者会議や面接で本人が話した言葉を、かぎかっこのまま意向欄に残す方法があります。本人の言葉から始まる計画は、文例をなぞった計画と読み味がまったく違います。 言葉が出にくい利用者では、選んだ場面や表情の記録を意向の根拠として残します。家族から聞き取った内容は、本人の希望とは分けて書きます。 ## 就労継続支援B型の文例 B型の文例は、通所の安定・工賃と作業・職員への相談・一般就労への準備の4つの軸で4例用意しました。 B型は作業の種類も工賃の水準も事業所ごとに違います。作業名や時間は、自分の事業所のものに置き換えて使ってください。 ### 文例1:生活リズムを整えて働きたい人 - 本人の希望:「朝から働ける体にして、任される仕事を増やしたい」 - 長期目標(1年):週5日、午前10時の作業開始から通所し、1年を通して続ける - 短期目標(3か月):週3日、午前の作業に開始時刻から参加する - 支援内容:生活支援員が毎朝、出欠と体調を確認して記録する。欠席が2日続いたら、サービス管理責任者が本人に電話で状況を聞き、翌週の通所予定を一緒に立て直す ### 文例2:工賃を増やしたい人 - 本人の希望:「工賃を増やして、ほしいものを自分のお金で買いたい」 - 長期目標(1年):担当できる工程を2つから4つに増やし、月の作業時間を60時間にする - 短期目標(3か月):新しい工程(シール貼り)を、職員の声かけなしで最後まで進める - 支援内容:職業指導員が週1回30分、新しい工程の練習時間をとる。手順書は写真つきで用意する。月末にサービス管理責任者が、できるようになった工程を本人と一緒に確認する ### 文例3:困ったことを自分から伝えたい人 - 本人の希望:「困ったときに、我慢しないで自分から言えるようになりたい」 - 長期目標(1年):作業中に困ったことを、その日のうちに自分から職員に伝える - 短期目標(3か月):作業の区切りごとに「終わりました」と職員に伝える(1日3回以上) - 支援内容:職業指導員が、伝える相手を作業席のいちばん近くの職員に決めておく。伝えられた日は本人が記録票に丸をつけ、週の終わりに生活支援員と一緒に数を確かめる ### 文例4:一般就労を視野に入れたい人 - 本人の希望:「いつかは会社で働きたい。ただ、今すぐは自信がない」 - 長期目標(1年):施設外就労に月2回参加し、就労移行支援の見学に行くかどうかを自分で決める - 短期目標(6か月):施設外就労に職員の同行つきで参加し、感想を面談で話す - 支援内容:サービス管理責任者が3か月ごとの面談で、働き方の希望の変化を聞き取る。施設外就労の初回と2回目は職業指導員が同行し、作業の様子を記録して本人と共有する 工賃の目標は、金額よりも作業時間や担当工程の数で書くほうが振り返りやすくなります。工賃は受注の増減でも動くので、金額だけでは本人の変化を測れないためです。 金額で書く場合は、事業所の工賃規程と突き合わせて、達成の見込みがある水準にします。 ## 共同生活援助(グループホーム)の文例 グループホームの文例は、家事・金銭管理・日中活動との連携と地域移行の軸で3例用意しました。 グループホームでは、日中は別の事業所に通う利用者が多くいます。そのため、日中活動先との情報共有が支援内容に入ってくるのが特徴です。 ### 文例5:食事を自分で作れるようになりたい人 - 本人の希望:「自分の食事を自分で作れるようになりたい」 - 長期目標(1年):夕食の調理を週2回、献立決めから片付けまで一人で行う - 短期目標(3か月):週1回、世話人と一緒に調理し、包丁を使う工程を担当する - 支援内容:世話人が毎週決まった曜日の夕食作りに本人と一緒に入り、できた工程を支援記録に残す。月1回、サービス管理責任者が記録をもとに、次の工程へ進めるかを本人と話す ### 文例6:お金のやりくりを身につけたい人 - 本人の希望:「月の途中でお金がなくならないようにしたい」 - 長期目標(1年):1週間ごとの予算で1か月をやりくりし、月末に残った額を自分で確認する - 短期目標(3か月):週の初めに世話人と1週間分の予算を決め、買い物のレシートを袋に入れて保管する - 支援内容:世話人が毎週日曜に、本人と一緒にレシートを集計する。大きな買い物の希望が出たら、サービス管理責任者が翌月の予算に組み込めるかを本人と検討する ### 文例7:一人暮らしに向かいたい人 - 本人の希望:「ゆくゆくはアパートで一人暮らしがしたい」 - 長期目標(2年):ごみ出し・通院・役所の手続きを、支援を受けながら一通り経験する - 短期目標(6か月):ごみ出しを曜日どおりに自分で行う。月1回の通院に職員の同行つきで行く - 支援内容:世話人が曜日カレンダーを居室に掲示し、初めの1か月は前夜に声をかける。サービス管理責任者が半年ごとに、日中活動先の担当者と会議で本人の様子を共有する ## 生活介護の文例 生活介護の文例は、健康の維持・意思表出・活動への参加の3つの軸で3例用意しました。 言葉での表出が少ない利用者では、アセスメントの段階から意思や選好を丁寧に把握することが求められています。目標も、本人の表出の方法に合わせた形で書きます。 ### 文例8:体重を保ちたい人 - 本人の希望:「体を動かして、体重をこれ以上増やしたくない」 - 長期目標(1年):週3回の歩行プログラムに参加し、体重を今の水準で保つ - 短期目標(3か月):昼食後の散歩(15分)に週3回参加する - 支援内容:生活支援員が散歩の前に声をかけ、参加した日を健康記録に残す。看護職員が月1回体重を測り、結果を本人に分かる形で伝える ### 文例9:活動を自分で選びたい人 - 本人の希望:午前の活動を自分で選びたい(表情と手の動きによる表出。家族からの聞き取りを併記) - 長期目標(1年):午前の活動を、絵カード2枚の中から自分で選んで参加する - 短期目標(3か月):好きな活動のカードを提示されたとき、手を伸ばす・視線を向けるなどの方法で選ぶ - 支援内容:生活支援員が毎朝、活動カードを2枚提示して選ぶ機会を作る。選んだ結果と表出の方法を記録し、サービス管理責任者が月1回、カードの組み合わせを見直す ### 文例10:好きな活動に長く参加したい人 - 本人の希望:音楽の活動にもっと参加したい(活動中の表情から。家族からの聞き取りを併記) - 長期目標(1年):音楽活動に月4回参加し、タンバリンを自分で持って音を出す - 短期目標(3か月):音楽活動の場に15分とどまる。疲れたときは休憩をカードで伝える - 支援内容:生活支援員が活動の前に姿勢を整える介助を行い、参加した時間を記録する。疲れのサインが見えたら休憩に誘い、その様子をサービス管理責任者に伝える ## 「頑張る」「見守る」はどう直すか 観察できる行動に置き換えて、回数・時間・期限のどれかを入れると、評価できる目標に変わります。 条文は、目標と一緒に**達成時期**まで書くよう求めています。いつ達成したと言えるのかが決まらない目標は、この要求を満たせません。直す前と直した後を並べます。 ### 「作業を頑張る」 - 直す前(長期目標):作業を頑張る - 直した後(長期目標):週5日、午前の部品組立作業に10時の開始時刻から参加する 「頑張る」は、達成したかどうかを誰も判定できません。半年後のモニタリングで、できたともできなかったとも書けなくなります。行動と回数に置き換えると、出席の記録だけで評価できます。 ### 「情緒の安定を図る」+「見守る」 - 直す前:目標は「情緒の安定を図る」、支援内容は「見守り」 - 直した後:目標は「気持ちが高ぶったときに、休憩カードを使って別室で10分休む」 - 直した後の支援内容:生活支援員が高ぶりのサインを職員間の共有表に載せ、カードが出たら別室へ案内する 「見守る」だけの支援内容には、誰が何をするのかが書かれていません。これでは新しく入った職員が動けず、対応が人によって変わります。本人がとる行動と、職員がする対応に分けて書きます。 ### 「コミュニケーション能力を高める」 - 直す前(長期目標):コミュニケーション能力を高める - 直した後(長期目標):朝礼で週1回、当番としてその日の作業予定を読み上げる 能力そのものは直接測れません。能力が上がったと言える場面を1つ選び、その場面の行動を目標にします。どの場面を選ぶかの材料は、アセスメントの中にあります。 ## 文例集PDFを受け取るには この記事の10例を含む文例集は、B型・グループホーム・生活介護の3サービス分をPDF1冊にまとめています。 文例は、この記事と同じ長期目標・短期目標・支援内容のセットの形で収録しています。写さずに直して使うための考え方も、最初のページに入れています。受け取り方は、この下の案内にまとめています。 ## 次に読むもの 文例を計画に落とすときは、作成の手順と見直しの周期もあわせて確かめてください。 - [個別支援計画の書き方【完全ガイド】](/keikaku/) … アセスメントから交付までの流れと、同意・交付の決まり - [モニタリングの書き方](/keikaku/monitoring/) … 目標を評価して、次の計画につなぐ方法 - [B型のサビ管の仕事](/shigoto/b-gata-sabikan/) … B型の現場でサビ管が何をしているか ### よくある質問 Q. 目標が思いつかないときはどうすればいいですか? A. アセスメントに戻るのが近道です。本人の希望・困りごと・できていることの3つを書き出し、希望にいちばん近いものを長期目標の種にします。それでも出ないときは、面接で聞き取れていない項目が残っていると考えて、聞き直します。 Q. 本人の希望と支援者の見立てがずれるときは? A. 本人の希望を消さずに残すのが原則です。指定基準は、利用者と家族の生活に対する意向を計画に書くよう求めています。希望はそのまま書き、見立てとの差は達成時期と支援内容の組み立てで埋めます。 Q. 文例をそのまま使ってもいいですか? A. そのままの流用はおすすめできません。個別支援計画は、本人へのアセスメントに基づいて作るものだからです。文例は形を借りる材料にして、行動・回数・期限を本人の状況に置き換えてください。 Q. 長期目標と短期目標の期間に決まりはありますか? A. 期間の決まりは条文にありません。条文が求めているのは、目標とその達成時期を書くことです。実務では長期を1年程度、短期を3〜6か月にして、モニタリングの周期と合わせる形が組みやすいです。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(2026-08-31確認。第58条(計画の作成等)と、第93条・第202条・第213条の準用規定) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管の違い 役割と要件の比較表 URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/chigai/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管は、根拠になる基準がそれぞれ違います。サビ管は平成18年厚生労働省告示第544号にもとづき、障害福祉サービスの個別支援計画を作ります。 管理者は事業所の従業者と業務を一元的に管理する職で、資格や実務経験の定めはありません。サ責は居宅介護などの訪問系サービスで居宅介護計画を作ります。ケアマネは介護保険法の資格で、試験に合格して登録を受けます。 児発管は障害児の通所支援や入所支援の計画を作ります。国家資格を使う経路の年数が違い、サビ管は3年+3年、児発管は3年+5年です。 - サービス管理責任者(サビ管): 個別支援計画の作成/実務経験+研修(試験なし) - 管理者: 業務の一元的な管理/基準に資格・年数の定めなし - サービス提供責任者(サ責): 居宅介護計画の作成/介護福祉士など - 介護支援専門員(ケアマネ): ケアプランの作成/試験に合格して登録 - 児童発達支援管理責任者(児発管): 児童発達支援計画の作成/国家資格の経路は3年+5年 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号/平成24年厚生労働省告示第230号/指定障害福祉サービス基準/介護保険法 ### 本文 サビ管は、名前の似た職種と役割が混ざりやすい職種です。管理者もサ責もケアマネも児発管も、根拠になる基準がそれぞれ別に置かれています。ここでは告示と基準の原文から、5つの職種を同じ物差しで並べます。 ## サビ管は4職種と何が違うのか サビ管と4職種の違いは、根拠になる基準と、誰のどんな計画を作るかという2点に集まります。この2つを押さえると、残りの違いはほぼ説明がつきます。 表のうち、実務でいちばん問題になるのは最後の2列です。**必要な年数と配置先が違う**ので、同じ人が同時に両方の要件を満たすとは限りません。 ## 管理者とどう違うのか 管理者は事業所の従業者と業務を一元的に管理する職で、個別支援計画の作成は担いません。ここがサビ管との最大の分かれ目です。 基準は、管理者について次の2つだけを定めています。専らその職務に従事する管理者を置くこと、そして従業者と業務の管理を一元的に行うことです。管理上支障がない場合は、他の職務に従事させることも認められています。 **管理者に資格や実務経験の要件はありません。** 通知も、管理者は指定居宅介護の従業者である必要はないと示しています。一方のサビ管は、告示が実務経験の年数と2段階の研修を定めています。 計画づくりについては、基準が役割分担をはっきり書いています。事業所の管理者は、サビ管に個別支援計画の作成に関する業務を担当させるものとされています。作るのはサビ管で、担当させるのが管理者です。 サビ管はモニタリングも担います。計画の作成後は実施状況を把握し、少なくとも6か月に1回以上、計画の見直しを行います。 ## サービス提供責任者(サ責)とどう違うのか サ責は居宅介護などの訪問系サービスで居宅介護計画を作る職で、通所や入所の個別支援計画は作りません。担当するサービスの種類が違います。 サ責の仕事は基準に3つ書かれています。居宅介護計画の作成、利用の申込みに係る調整、そして従業者に対する技術指導などのサービス内容の管理です。計画を作った際は、利用者と同居の家族に説明し、相談支援事業者にも交付します。 要件も違います。通知は、サ責を次のいずれかに該当する常勤の従業者から選任するよう求めています。 - 介護福祉士 - 介護職員基礎研修を修了した者 - 居宅介護従業者養成研修の1級課程を修了した者 - 同2級課程の修了者であって、3年以上介護等の業務に従事した者 サビ管が年単位の実務経験と2段階の研修を必要とするのに対し、サ責は資格か研修の修了で就けます。**年数が要るのは2級課程の人だけ**です。 配置する人数の考え方も違います。サ責は、月間の延べサービス提供時間が450時間ごと、または従業者の数が10人ごとに1人以上を置くのが基準です。サビ管は利用者の数で決まります。 ## ケアマネジャー(介護支援専門員)とどう違うのか ケアマネは介護保険法にもとづく資格で、試験に合格して都道府県知事の登録を受ける点がサビ管と大きく違います。サビ管に試験はありません。 ケアマネになるには、省令で定める実務の経験を持つ人が、実務研修受講試験に合格し、実務研修の課程を修了します。そのうえで都道府県知事の登録を受け、介護支援専門員証の交付を申請します。 実務経験は、次の2つの期間を通算して5年以上と定められています。 - 医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士などの資格に基づく業務に従事した期間 - 老人福祉施設や計画相談支援などの従事者が、相談援助の業務に従事した期間 更新の考え方も違います。介護支援専門員証の有効期間は5年で、更新には研修が要ります。サビ管は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までに更新研修を修了します。 担当する相手も分かれます。ケアマネは要介護者と要支援者の相談に応じ、サービスを利用できるよう連絡調整を行う職として定義されています。サビ管が担うのは障害福祉サービスの利用者です。 ## 児童発達支援管理責任者(児発管)とどう違うのか 児発管は障害児の通所支援と入所支援で計画を作る職で、実務経験の年数の数え方がサビ管と違います。役割の形はよく似ています。 児発管も、管理者から児童発達支援計画の作成に関する業務を担当させられる立場です。アセスメント、原案の作成、会議での意見聴取、保護者と障害児への説明と同意という流れも、サビ管とほぼ同じ形で定められています。 違うのは実務経験です。特に国家資格を使う経路で、必要な年数が食い違います。 児発管の告示は、老人福祉施設や介護老人保健施設、居宅介護支援事業などでの期間を別扱いにしています。上の2つの経路では、その期間を除いた残りが3年以上必要です。サビ管の告示には、この除き方の定めがありません。 **「国家資格ルートは5年」という説明は児発管の数字です。** サビ管は3年+3年で、告示の書き方も別々です。この取り違えは、研修の申込み予定を1年単位で狂わせます。 ## 兼務はできるのか サビ管と管理者の兼務は、事業所の管理業務に支障がない場合に限って認められています。禁止されているわけではありません。 基準は、管理者について「管理上支障がない場合は、他の職務に従事させることができる」とただし書を置いています。通知も、管理者がサービス提供責任者を兼務することは差し支えないと示しています。 ただし、常勤の扱いや人員の数え方は事業の種類ごとに違います。直接支援の職員との兼務では、配置基準の数え方でつまずくことがあります。組み合わせごとの可否は次の記事にまとめています。 - [サビ管の兼務はどこまで認められるか](/seido/kenmu/) … 管理者・直接支援職員・他事業所との組み合わせ - [サビ管の配置基準](/seido/haichi-kijun/) … 利用者数に応じた必要人数と常勤の扱い ## サビ管と児発管はどちらが先か どちらを先に取るかは勤務先の事業の種類で決まり、研修はそれぞれ別に受ける必要があります。片方を修了しても、もう片方の要件は満たしません。 告示は、サビ管基礎研修と児発管基礎研修を別の研修として定めています。実践研修も同じく別立てです。サビ管の実践研修を修了しても、児発管として配置することはできません。 一方で、実務経験は互いに数えられます。サビ管の告示は、障害児入所施設や障害児通所支援事業の従事者が行った直接支援の業務を対象に含めています。児発管の告示も、障害者支援施設や障害福祉サービス事業の従事者を対象に含めています。 更新研修の段階では、はっきりと相互乗り入れになります。サビ管更新研修の受講対象には、児発管・管理者・相談支援専門員として現に従事している実践研修修了者が入ります。児発管更新研修も同じ構造です。 順番の決め方はひとつです。障害福祉サービス事業所で働くならサビ管、児童発達支援や放課後等デイサービスで働くなら児発管を先に取ります。**将来どちらも見込むなら、年数の長い児発管の要件で計画を立てる**ほうが安全です。 求人票の職種名と、実際に任される役割がずれていることがあります。応募や配置の前に4つだけ確かめておくと、あとから食い違いません。 確かめるのは、事業の種類、どの計画を自分が作るのか、管理者との兼務があるか、研修をどこまで修了しているかの4点です。この4つが決まれば、必要な要件はここまでの表で引けます。 ## 次に読むもの 自分がどの要件に当たるかを確かめるなら、なり方の全体像から読んでください。 - [サービス管理責任者になるには](/naruniha/) … 実務経験の3経路と研修の順番 - [サビ管の兼務はどこまで認められるか](/seido/kenmu/) … 管理者・直接支援職員との兼務 - [サビ管の配置基準](/seido/haichi-kijun/) … 必要人数と常勤の扱い ### よくある質問 Q. ケアマネとの違いは何ですか? A. 根拠になる法律と、資格の取り方が違います。ケアマネは介護保険法にもとづく資格で、実務研修受講試験に合格したうえで登録を受けます。サビ管に試験はなく、実務経験と研修の修了で要件を満たします。担当する相手も、要介護者等と障害福祉サービスの利用者で分かれます。 Q. 児発管とどちらが先ですか? A. 勤務先の事業の種類で決まります。障害福祉サービス事業所ならサビ管、障害児の通所支援や入所支援なら児発管です。研修は別々に定められているので、片方を修了してももう片方の要件は満たしません。実務経験のほうは、告示が互いの事業を対象に含めています。 Q. 管理者と兼務できますか? A. 管理業務に支障がない場合はできます。基準は、管理者を事業所の他の職務に従事させることをただし書で認めています。ただし常勤の扱いや人員の数え方は事業の種類で違います。実際に置けるかどうかは指定権者に確かめてください。 Q. サ責の経験はサビ管の実務経験になりますか? A. 直接支援の業務として数えられます。居宅介護は障害福祉サービス事業にあたり、告示が直接支援の業務の対象に挙げているためです。社会福祉主事任用資格などがあれば5年の経路、なければ8年の経路で数えます。介護福祉士なら国家資格の経路も使えます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(一 イ(1)実務経験/イ(2)研修(2026-08-31確認)) - 厚生労働省「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの(平成24年3月30日厚生労働省告示第230号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82ab2794&dataType=0&pageNo=1(第一号 実務経験/第二号 研修(2026-08-31確認)) - e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第5条第2項・第6条・第26条・第30条・第51条・第58条・第66条(2026-08-31確認)) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について(平成18年12月6日障発第1206001号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb4746&dataType=1&pageNo=1(サービス提供責任者の資格要件・管理者の取扱い(2026-08-31確認)) - e-Gov法令検索「介護保険法(平成9年法律第123号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123(第7条第5項・第69条の2第1項・第69条の7第3項(2026-08-31確認)) - e-Gov法令検索「介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100036(第113条の2 実務の経験(2026-08-31確認)) - e-Gov法令検索「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100015(第5条第1項第2号・第27条(2026-08-31確認)) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管の配置基準まとめ 60対1・30対1の数え方と2人目が必要な時 URL: https://sabikan-lab.jp/seido/haichi-kijun/ 分類: 制度の読み解き 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管の配置基準は、多くのサービスで利用者60人以下につき1人以上です。共同生活援助(グループホーム)だけは、利用者30人以下につき1人以上になります。 61人以上の事業所では、60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人を足します。日中活動系のサービスでは、サビ管のうち1人以上が常勤でなければなりません。 利用者数は、その日の通所人数ではなく前年度の平均値で数えます。新規に指定を受ける場合は推定数を使います。 - 多くのサービス: 利用者60人以下で1人以上(61人以上は40人ごとに1人追加) - 共同生活援助: 利用者30人以下で1人以上(31人以上は30人ごとに1人追加) - 常勤の要件: 日中活動系は1人以上常勤。共同生活援助には定めが無い - 利用者数の数え方: 前年度の平均値(新規指定は推定数) - 2人目が必要なライン: 多くのサービスは61人以上、共同生活援助は31人以上 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第50条・第186条・第208条ほか ### 本文 サビ管を何人置くべきかは、サービスの種類と利用者数で決まります。数え方を誤ると人員基準の欠如になり、報酬の減算に直結します。ここでは、指定基準の省令の原文から、サービス別の基準と数え方を整理します。 ## サービス別の配置基準はどうなっているか 多くのサービスは利用者60人以下で1人以上、共同生活援助は30人以下で1人以上と定められています。 61人以上になった場合の増やし方は、60人を超えて**40人またはその端数を増すごとに1人**です。共同生活援助は、30人を超えて30人またはその端数を増すごとに1人を足します。 サービスごとの基準と根拠条文は、次の表のとおりです。いずれも2026年8月31日にe-Govの現行条文で確認しています。 この表には、原文で条文を確認できたサービスだけを載せています。居宅介護や短期入所、就労選択支援のように、サビ管を置かないサービスもあります。どのサービスに置くのかの全体像は、[サービス管理責任者とは](/naruniha/sabikan-toha/)で整理しています。 ## 利用者数はどう数えるのか 配置基準の利用者数は、実際に通っている人数ではなく、前年度の利用者数の平均値で数えます。 根拠は、各サービスの員数を定める条文の第2項です。どの条文も同じ形で、利用者の数は前年度の平均値とし、新規に指定を受ける場合は推定数による、と定めています。 取り違えやすい数字と並べておきます。 - 登録者数ではありません。契約している人の頭数では数えません - その日の通所人数でもありません。日々の増減は基準に影響しません - 定員でもありません。定員20人のB型でも、数えるのは前年度の平均利用者数です 新しく指定を受ける事業所には前年度の実績がありません。この場合は**推定数**で数えます。推定の立て方や平均値の細かい算出方法は、指定権者の手引きで確かめてください。 多機能型の事業所には特例があります。一体的に事業を行う多機能型事業所を1つの事業所とみなし、**利用者数の合計**でサビ管の数を出せます。合計60人以下で1人以上、61人以上は40人またはその端数を増すごとに1人です。この場合、サビ管のうち1人以上は常勤でなければなりません。根拠は同じ省令の第215条第2項です。 ## 2人目が必要になるのはいつか 多くのサービスでは、前年度の平均利用者数が61人以上になったときに2人目が必要になります。 60人までは1人のままです。61人になった時点で、60人を超えた分は1人でも「端数」として数えるため、2人目が要ります。就労継続支援B型で計算すると、次のようになります。 - 利用者60人以下 … 1人以上 - 利用者61〜100人 … 2人以上 - 利用者101〜140人 … 3人以上 たとえば前年度の平均が70人なら、60人を超えた分は10人です。40人に満たなくても端数として1人と数え、サビ管は2人以上になります。 2人目の全員が実践研修まで終えている必要はありません。サビ管を配置済みの事業所では、**基礎研修修了者**に個別支援計画の業務を行わせて、配置数に算入できます(平成18年厚生労働省告示第544号ホ)。2人目の確保に時間がかかるときは、この仕組みも選択肢になります。 利用者数の平均が60人前後で推移している事業所は、年度の途中から翌年度の数字を見ておくと安全です。前年度の平均が61人を超えてから探し始めると、確保が間に合わないことがあります。 サビ管候補の基礎研修の受講には、実務経験の要件と年1〜2回しかない募集の壁があります。増員が見えた時点で、誰を研修に出すかを先に決めておくと動きやすくなります。 ## 共同生活援助はなぜ基準が違うのか 共同生活援助のサビ管は利用者30人以下で1人以上と、他のサービスの半分の人数で区切られています。 30対1の基準は、3つの類型それぞれの条文に直接書かれています。介護サービス包括型は第208条、日中サービス支援型は第213条の4、外部サービス利用型は第213条の14です。どの類型も、31人以上は30人またはその端数を増すごとに1人を足します。 - 利用者30人以下 … 1人以上 - 利用者31〜60人 … 2人以上 - 利用者61〜90人 … 3人以上 常勤の扱いも他のサービスと違います。3つの類型のどの条文にも、**サビ管を常勤とする定め**がありません。日中サービス支援型には従業者のうち1人以上を常勤とする定めがありますが、サビ管に限った要件ではありません。 このため共同生活援助では、非常勤のサビ管や、他の職務と兼務するサビ管が制度上あり得ます。実際、のぞみの園の令和4年度調査では、共同生活援助のサビ管の76.7%が他の業務を兼務していました。 利用者数の数え方は他のサービスと同じです。前年度の平均値で数え、新規指定は推定数によります。 ## 基準を割るとどうなるか サビ管が基準の人数を割ると、欠如した月の翌々月から、利用者全員の報酬が減算されます。 減算の率は、4か月目までが所定単位数の70%、5か月目からは50%です。掛かる相手は、加算を足す前の単位数です。 ただし、**欠如した月の翌月末まで**に人員基準を満たせば、減算そのものが生じません。4月に欠けたなら、5月31日までに配置できるかが分かれ目です。減算の始まり方と数え方の詳細は、[サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/)にまとめています。 ## 兼務でカバーできるか サビ管は専従が原則ですが、利用者の支援に支障がない場合に限り、他の職務と兼ねられます。 各サービスの条文は、従業者は専ら当該事業所の職務に従事する者でなければならない、と専従を原則にしています。そのうえで、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない、というただし書きを置いています。管理者との兼務も、事業所の管理上支障がなければ認められます。 どこまでの兼務が「支障がない」と扱われるかは、指定権者の判断によります。組み合わせごとの考え方は、[サビ管の兼務ルール](/seido/kenmu/)で整理しています。 ## 次に読むもの 配置基準とつながる制度の記事です。 - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 減算の開始時期・率・翌月末ルール - [サビ管の兼務ルール](/seido/kenmu/) … 管理者・他職種との兼務の条件 - [就労継続支援B型のサビ管](/shigoto/b-gata-sabikan/) … B型の配置と実務の実情 - [サビ管になるには](/naruniha/) … 実務経験と研修の要件 ### よくある質問 Q. 就労継続支援B型のサビ管は何人必要ですか? A. 利用者60人以下なら1人で基準を満たします。61人以上は、60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人を足します。利用者数は前年度の平均値です。サビ管のうち1人以上は常勤でなければなりません。 Q. グループホームのサビ管の配置基準は? A. 利用者30人以下で1人以上です。31人以上は、30人を超えて30人またはその端数を増すごとに1人を足します。介護サービス包括型、日中サービス支援型、外部サービス利用型のどれも同じ基準です。 Q. 利用者数はいつの時点で数えますか? A. 前年度の平均値で数えます。登録者の人数や、その日の通所人数ではありません。新規に指定を受ける場合は推定数を使います。年度が替わると平均値も動くので、年度初めに確かめてください。 Q. 非常勤のサビ管でも配置できますか? A. サービスによります。日中活動系はサビ管のうち1人以上が常勤なので、1人だけ置くならその人は常勤です。共同生活援助には常勤の定めがありません。自立生活援助は、常勤かどうかで基準の人数が変わります。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第50条・第78条・第156条・第166条・第175条・第186条・第199条・第206条の3・第206条の14・第208条・第213条の4・第213条の14・第215条。2026-08-31にe-Gov原文で確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害者支援施設等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第172号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100172(第4条。2026-08-31にe-Gov原文で確認) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(ホ(基礎研修修了者の配置算入)。2026-08-31確認) - 厚生労働省「厚生労働大臣が定める利用者の数の基準、従業者の員数の基準及び営業時間の時間数並びに所定単位数に乗じる割合等(平成18年9月29日厚生労働省告示第550号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8503&dataType=0&pageNo=1(人員欠如の減算率。2026-08-31確認) - 厚生労働省「同基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号。最終改正 令和5年3月31日障発0331第16号)第二の1の(8)」(減算の開始時期と翌月末ルール。2026-08-31に本文で確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管研修の費用はいくら? 受講料の実例とオンライン受講の実情 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/hiyo-online/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管研修の受講料は、都道府県と実施機関ごとに違います。無料の県から4万円台の機関まで幅があります。 令和8年度の募集案内では、千葉県は無料でした。愛知県は29,700円から39,600円です。東京都と埼玉県の指定研修機関の例では、36,000円か42,000円でした。 確認できた4県では、講義はいずれもオンライン配信でした。演習は、対面の県とZoomの機関に分かれます。 - 千葉県(県が実施): 無料 - 愛知県(県社会福祉協議会): 29,700〜39,600円(税込) - 東京都・埼玉県(指定研修機関の例): 36,000円/42,000円 - 講義の形式: 確認できた4県はすべてオンライン配信 - 演習の形式: 対面の県とZoomの機関に分かれる 根拠: 各都道府県・指定研修機関の令和8年度募集案内(2026-08-31確認) ### 本文 サビ管研修の受講料は、調べてもなかなか金額が出てきません。決めているのが国ではなく、研修を実施する都道府県や研修機関だからです。ここでは、令和8年度の募集案内で受講料を実際に確認できた県の実例と、オンライン受講の実情をまとめます。 ## 研修の費用は何で決まるのか 受講料を決めるのは研修を実施する主体で、全国一律の金額を定めた国の基準はありません。告示が定めているのは、受講の要件とカリキュラムの下限までです。 実施の形は、大きく2つに分かれます。 - 都道府県が自ら実施する、または団体に委託して実施する形 - 都道府県の指定を受けた研修機関(指定研修事業者)が実施する形 県が実施する研修は、無料の例があります。指定研修機関の研修は、令和8年度の実例では**3万〜4万円台**でした。東京都は令和7年度から、都の委託研修と指定事業者の研修の二本立てです。大阪府では、4つの指定研修機関が時期をずらして実施しています。 金額を分けるもう1つの要素は、受講する範囲です。基礎研修とセットになっている相談支援従事者初任者研修(講義部分)を修了済みの人は、その部分が免除されます。**免除に応じて安くなる区分**を置く機関が多く、同じ研修でも人によって払う額が変わります。 テキスト代の扱いは、募集要項ごとに違います。千葉県は講義資料を県ホームページに掲載し、必要な人が自分で印刷する形をとっています。 ## 受講料の実例はいくらか 令和8年度の募集案内で確認できた実例は、無料から42,000円までの幅がありました。次の表は、2026年8月31日に公式ページで金額を確認できた県だけを載せています。 金額を確認した募集案内は次のとおりです。いずれも2026年8月31日に実物を開いて確認しました。 - 千葉県 … [令和8年度第1回基礎研修 実施要領](https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/r8-1kisoyouryou.pdf) - 東京都 … [檸檬会 令和8年度東京都サービス管理責任者等基礎研修](https://sabikankensyu.lemonkai.or.jp/tokyo/) - 埼玉県 … [檸檬会 令和8年度埼玉県サービス管理責任者等基礎研修](https://sabikankensyu.lemonkai.or.jp/saitama/) - 愛知県 … [愛知県社会福祉協議会 基礎研修 実施要領](https://www.aichi-fukushi.or.jp/wp-content/uploads/r8_sks_jikanri_kiso_yoryo.pdf) 表の額は、その県の研修すべての額ではありません。東京都の基礎研修の指定事業者は5社あり、受講料は事業者ごとに違います。表に載せたのは、そのうち1社の例です。 大阪府は4つの指定研修機関が実施していますが、受講料は公開ページでは確認できませんでした。募集の時期に各機関が出す募集要項で確かめてください。 ## オンラインで受けられるのか 確認できた4県では講義はすべてオンライン配信で、演習を対面にするかどうかが分かれ目でした。講義をオンデマンドで配信し、演習だけを集合で行う組み合わせが、確認できた範囲では多い形です。 オンラインだけで修了できるかは、演習の形式で決まります。演習までZoomで行う機関なら、会場に行かずに修了できます。千葉県のように**演習をすべて対面で実施**する県では、オンラインだけでは修了できません。 オンラインといっても、視聴して終わりではありません。千葉県は、配信期間内に全講義を視聴し終えないと演習に進めず、失格になります。愛知県は、接続が一定時間切れた場合に受講を取り消すことがあると明記しています。檸檬会の演習はカメラと音声が必須で、パソコン以外の機器では受講できません。 自分の県がどの形式かは、年度ごとに募集要項で変わり得ます。申込みの前に必ず当年度の案内で確かめてください。 ## 費用は誰が払うのか 受講料を本人が払うか法人が払うかを定めた制度の決まりはなく、法人との取り決めで決まります。告示が定めるのは研修の要件と内容までで、**負担者の定めはありません**。 申込みの窓口は、法人や事業所であることが多くなっています。千葉県は法人からの申込みを優先し、愛知県は所属機関を申込者としています。ただしこれは申込みの経路の話です。誰が費用を負担するかは、そこからは決まりません。 当事業所では、受講料と交通費を法人負担にし、研修日は出勤扱いにしています。サビ管の養成は法人側の必要で進めるものなので、費用も法人が持つという整理です。 先に決めておくのは2つです。負担の範囲(受講料・交通費・宿泊費)と、修了前に退職した場合の扱いです。ここを曖昧にしたまま受講が始まると、あとで行き違いになります。 ## 安く確実に受けるには 確実なのは、自分の県の募集時期を先に押さえて、受付の初日に申し込める準備をしておくことです。受講料の差より、**1年待ちになる損失**のほうが大きいためです。 無料や低額の県でも、申し込めば必ず受けられるわけではありません。千葉県は先着順ではなく、配置予定のある人を優先する選考です。落ちてその年度に次の募集がなければ、実践研修から先の予定もまるごと1年ずれます。 金額を下げられる余地があるのは、免除の区分です。相談支援従事者初任者研修(講義部分)を修了済みの人は、免除区分の受講料で申し込めます。修了証の写しの提出を求める機関があるので、手元にあるか先に確かめておいてください。 書類の準備も前倒しが利きます。実務経験証明書は前の職場に書いてもらうため、募集要項が出てから動くと間に合わないことがあります。 募集を逃さないための入り口は2つあります。 - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県ごとの募集時期と実施主体 - [サビ管研修 日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の県の募集が始まったらメールで知らせます ## 次に読むもの 費用の次は、受講の要件と申込みの流れを確かめてください。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れと受講要件 - [サビ管基礎研修とは](/kenshu/kiso/) … 受けられる時期・申込み・カリキュラム - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期と実施団体 ### よくある質問 Q. サビ管研修の費用はいくらですか? A. 都道府県と実施機関ごとに違い、無料から4万円台まで幅があります。令和8年度は千葉県が無料、愛知県は29,700円から39,600円でした。東京都と埼玉県の指定研修機関の例では36,000円か42,000円です。金額は年度で変わるので、募集要項で確かめてください。 Q. オンラインだけで修了できますか? A. 演習までオンラインで行う機関なら可能です。講義はオンデマンド配信が広がっていますが、演習は対面で行う県とZoomで行う機関に分かれます。千葉県は演習をすべて対面で実施します。自分の県の形式は募集要項で確かめてください。 Q. 受講料は会社負担にできますか? A. できます。誰が払うかを定めた制度の決まりはなく、法人との取り決めで決められます。負担の範囲と、修了前に退職した場合の扱いは、受講の前に決めておくと行き違いを防げます。 Q. テキスト代は受講料と別ですか? A. 扱いは実施機関ごとに違います。千葉県は講義資料を県ホームページに掲載し、受講者が自分で印刷する形で、受講料も無料です。受講料に何が含まれるかは、募集要項の記載で確かめてください。 ### 根拠資料 - 千葉県「令和8年度第1回千葉県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者基礎研修実施要領」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/r8-1kisoyouryou.pdf(2026-08-31確認。受講料無料・講義オンデマンド配信・演習対面2日間・定員1,000名) - 社会福祉法人檸檬会「令和8年度 東京都サービス管理責任者等基礎研修」 https://sabikankensyu.lemonkai.or.jp/tokyo/(2026-08-31確認。Aコース42,000円・Bコース36,000円。eラーニング+Zoomライブ演習) - 社会福祉法人檸檬会「令和8年度 埼玉県サービス管理責任者等基礎研修」 https://sabikankensyu.lemonkai.or.jp/saitama/(2026-08-31確認。Aコース42,000円・Bコース36,000円) - 愛知県社会福祉協議会「令和8年度愛知県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者研修(基礎研修)実施要領」 https://www.aichi-fukushi.or.jp/wp-content/uploads/r8_sks_jikanri_kiso_yoryo.pdf(2026-08-31確認。S1コース39,600円・S2コース29,700円・S3コース15,840円(税込)・定員1,300名) - 東京都福祉局「サービス管理責任者研修」 https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shogai/sakan(2026-08-31確認。都の委託研修と指定事業者による実施の二本立て。基礎研修の指定事業者一覧) - 埼玉県「埼玉県サービス管理責任者等基礎研修」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0605/sabikan01.html(2026-08-31確認。県の委託研修と指定研修事業者の二本立て) - 大阪府「令和8年度サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修について」 https://www.pref.osaka.lg.jp/o090070/chiikiseikatsu/shogai-chiki/sabikankensyunittei.html(2026-08-31確認。指定研修事業者4法人が時期をずらして実施) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管実践研修とは? 受講要件と最短で受ける時期【2026年度】 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/jissen/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 実践研修は、修了して初めてサビ管として配置できるようになる研修です。基礎研修の修了だけではサビ管になれません。 受講要件は2つのどちらかです。原則は、基礎研修修了者になった日から、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上の実務を積むことです。基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人は、通算6か月以上に短縮されます。 告示が定める研修の中身は14.5時間です。募集は年1回か2回の都道府県が多く、逃すと予定は1年ずれます。 - 研修の位置づけ: 修了するとサビ管として配置できる - 受講要件(原則): 基礎研修修了後に通算2年以上の実務 - 受講要件(特例): 通算6か月以上(基礎研修の受講開始日に実務経験者だった人) - 期間を数える窓: 実践研修の受講開始日前5年間 - 時間数(告示の下限): 14.5時間 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)(二)・別表第三 ### 本文 実践研修は、サビ管になるまでの研修の最後の関門です。いつ受けられるかは、基礎研修をいつ受けたかで変わります。ここでは受講要件と最短の受け方を、告示の原文から整理します。 ## 実践研修は何のための研修か 実践研修は、修了して初めてサービス管理責任者として配置できるようになる研修です。 サビ管の要件は、実務経験と研修の2つです。研修の側は、実践研修の修了で完成します。**基礎研修の修了だけでは配置できません。** 基礎研修修了者が担えるのは、サビ管が別に配置された事業所での個別支援計画の業務までです。実践研修を修了すると、自分がサビ管として配置される側に回ります。 告示はこの研修を、サービスの質の確保に関する実践的な知識と技術を習得させる研修と定めています。中身は告示の別表第三が定めています。 14.5時間は下限です。告示が求めているのは「別表に定める内容以上のもの」なので、都道府県は日程を上乗せできます。実際の日数は募集要項で確かめてください。 科目を見ると、基礎研修との役割の違いが分かります。基礎研修の演習は、サービス提供のプロセス管理が中心でした。実践研修には、人材育成と多職種・地域連携の演習が入ります。ほかの従業者を指導する立場に向けた組み立てです。 修了したあとは、更新研修が続きます。実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までに受けます。研修全体の順番は[サビ管研修の全体像](/kenshu/)にまとめています。 ## 誰が受けられるか 受けられるのは、基礎研修修了者になった日のあとに、決められた期間の実務を積んだ人です。 受講要件は告示に2つ並んでいて、どちらか一方を満たせば受けられます。 - 原則:基礎研修修了者になった日以後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上、相談支援または直接支援の業務に従事したこと - 特例:基礎研修の受講開始日にすでに実務経験者だった人が、基礎研修修了者になった日以後、同じ5年間に通算6か月以上、個別支援計画の作成にかかわる一連の業務に従事したこと 2つを分けるのは、**基礎研修の受講開始日の状態**です。その日に実務経験の要件を満たしていた人だけが、6か月で進めます。実務経験に達する2年前から前倒しで基礎研修を受けた人は、特例の対象になりません。 起算日にも注意が要ります。数え始めるのは、基礎研修修了者になった日です。相談支援従事者初任者研修の講義部分まで修了していないと、この日は来ません。 このほか、旧体系で要件を満たしていた人向けの経過措置も置かれています(告示 イ(2)(二) c)。これから基礎研修を受ける人が使うのは、上の2つです。 期間の数え方、従事する業務の中身、届出の運用は、[サビ管のOJTとは](/kenshu/ojt/)で詳しく整理しています。 ## 最短でいつ受けられるか 最短は、基礎研修修了者になった日から通算6か月の実務を終えたあとの、直近の募集です。 時計は2つ動いています。実務の期間と、募集の日程です。要件を満たしていても、募集の回がなければ受けられません。自分がどの型に当たるかで、逆算のしかたが変わります。 前倒しで受けた人の2年には、救いがあります。この2年は、**残りの実務経験と並行して数えられます。** 実務経験が満ちるのを待ってから、改めて2年を積み直す順番ではありません。 たとえば残り2年の時点で基礎研修を受けた人を考えます。実務経験が満ちる日と、実践研修の受講要件がそろう日は、ほぼ重なります。前倒しの受講は、期間の面で損になりません。 最短を狙うなら、実践研修の募集時期から逆算します。自分の県の申込みの締切を先に調べ、その日までに6か月なり2年なりが満ちるかを確かめる順番です。 特例で進む人は、基礎研修の修了直後から個別支援計画の業務に入れるよう、事業所と先に話を通しておきます。会議への入り方と記録の残し方が、あとで期間の証明に効いてきます。 ## 申込みと事前課題はどう進めるか 申込みは都道府県ごとに行い、募集の時期・定員・受講料はそれぞれの募集要項で決まります。 研修を実施するのは都道府県か、その委託を受けた団体です。全国共通の窓口はありません。申込みの方法も、個人で申し込めるか事業所を通すかも、都道府県ごとに違います。 申込みでは、受講要件を証明する書類が求められます。OJTの期間や従事した業務をどう証明するかは、都道府県の案内で確かめてください。届出を先に求める自治体もあります。 事前課題を課す都道府県もあります。告示に事前課題の定めはなく、有無も様式も締切も都道府県が決めています。何をどう書くかは[研修の事前課題の書き方](/kenshu/jizen-kadai/)にまとめています。 募集を逃さないための入り口は2つです。 - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期と実施団体 - [サビ管研修 日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の県の募集が始まったらメールで知らせます ## 受け逃すとどうなるか 予定が1年ずれるだけでなく、積んだ実務の期間が受講開始日前5年間の枠から外れていきます。 告示は、受講要件の期間をどちらも「実践研修受講開始日前5年間に通算して」と定めています。数えてもらえるのは、**5年間の窓に収まる期間だけ**です。 受講が1年遅れると、この窓も1年後ろに動きます。基礎研修の直後に積んだ期間から順に、窓の外へ出ていきます。早くに2年を満たしていた人でも、時間がたてば数え直しになり得ます。 一方で、基礎研修修了そのものの期限は、告示には書かれていません。修了から間が空いていても、直近5年間で通算2年を改めて満たせば、告示上の受講要件は成り立ちます。 ただし、これは告示の条文から言える範囲です。証明書類の扱いなど、実際の運用は都道府県で違います。間が空いた人は、申込みの前に指定権者に確かめてください。 事業所側から見ると、受け逃しはサビ管の欠如に直結します。後任の育成は、募集の日程と合わせて2年単位で組んでおく必要があります。 ## 次に読むもの 自分がどの受講要件に当たるかは、基礎研修を受けた時点の実務経験で決まっています。順番に確かめてください。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れ - [サビ管基礎研修とは](/kenshu/kiso/) … 受けられる時期と申込みの流れ - [サビ管のOJTとは](/kenshu/ojt/) … 原則2年と6か月特例の詳細、届出の実務 - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期と実施団体 ### よくある質問 Q. 実践研修は最短でいつ受けられますか? A. 基礎研修修了者になった日から6か月あけた、直近の募集が最短です。使えるのは、基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人だけです。前倒しで基礎研修を受けた人は、修了後に通算2年以上の実務が必要です。募集は年1回か2回なので、日程を先に確かめてください。 Q. OJTの6か月特例との関係は? A. 6か月特例は、実践研修の受講要件そのものです。基礎研修と実践研修のあいだに積む実務が、OJTと呼ばれます。特例の6か月で従事するのは、個別支援計画の作成にかかわる一連の業務です。届出などの運用は都道府県で違います。 Q. 実践研修に落ちることはありますか? A. 試験で落とす仕組みは、告示にはありません。ただし定員を超えると、その回に受講できないことはあります。定員を超えたときの扱いは都道府県ごとに違います。修了には、課程を終えた旨の証明書の交付を受けることが必要です。 Q. 修了したらすぐサビ管になれますか? A. 実務経験の要件も満たしていれば、配置できます。サビ管の要件は実務経験と研修の2つで、片方だけでは足りません。配置後は、修了した年度の翌年度から数えて5年度ごとの年度末までに、更新研修を受けます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。イ(2)(二) a〜c・別表第三) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管の実務経験の数え方 対象業務の一覧表と180日換算 URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/jitsumu-keiken/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 実務経験は、業務の中身と資格の有無で4つの区分に分けられます。必要な年数は、区分の組み合わせで決まります。 相談支援の業務と、社会福祉主事任用資格者等が行った直接支援の業務は、あわせて通算5年以上です。資格を持たない人の直接支援の業務だけなら通算8年以上になります。 23の国家資格のどれかを持つ人は、相談支援または直接支援が通算3年以上あれば足ります。あわせて、資格に基づく業務が通算3年以上必要です。 対象になる職場は、告示が区分ごとに名指しで挙げています。1年を実働180日として数える扱いは告示になく、都道府県の運用です。 - (一) 相談支援の業務: (二)とあわせて通算5年以上 - (二) 直接支援の業務(社会福祉主事任用資格者等): (一)とあわせて通算5年以上 - (三) 直接支援の業務(それ以外の人): 通算8年以上 - (四) 国家資格に基づく業務: (一)〜(三)が3年以上 + (四)が3年以上 - 対象になる職場: 告示が区分ごとに名指しで列挙 - 1年=180日換算: 告示の定めではなく都道府県の運用 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1) ### 本文 自分のこれまでの職歴が実務経験に入るのか。サビ管を目指すときに、いちばん判断しにくいところです。告示は、業務の中身と働いていた職場の両方で線を引いています。ここでは、その線の引き方と年数の数え方を原文から整理します。 ## 実務経験は何で分けられているのか 実務経験は業務の中身と資格の有無で4つの区分に分けられ、区分の組み合わせで必要な年数が決まります。 告示は、区分に(一)から(四)までの記号を振っています。中身は次のとおりです。 - (一) 相談支援の業務 - (二) 社会福祉主事任用資格者等が行った直接支援の業務 - (三) それ以外の人が行った直接支援の業務 - (四) 国家資格に基づく業務 同じ介護の仕事でも、資格の有無で(二)と(三)に分かれます。ここが**5年と8年の分かれ目**になります。 社会福祉主事任用資格者等は、告示が(二)の中で定義している言葉です。次のどれかに当たる人を指します。 - 社会福祉法第19条第1項各号のいずれかに該当する人 - 相談支援の業務に関する基礎的な研修を修了するなどして、相談支援の業務に必要な知識と技術を修得したと認められる人 - 保育士 - 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第43条第1項各号のいずれかに該当する人 - 廃止前の精神障害者社会復帰施設の設備及び運営に関する基準第17条第2項各号のいずれかに該当する人 条文の言い回しなので分かりにくいところです。千葉県は、この区分に当たる人を次の4つで案内しています。 - 社会福祉主事任用資格を有する者(社会福祉士、精神保健福祉士を含む) - 保育士 - 児童指導員任用資格者 - 介護職員初任者研修に相当する研修を修了した者 保育士は**(四)の23資格に入りません**。その代わり、この(二)の側に名前が挙がっています。保育士として直接支援の業務をしてきた人は、8年ではなく5年の側で数えます。 ## どの職場が対象になるのか 対象になる職場は告示が名指しで挙げていて、相談支援と直接支援では並んでいる施設が違います。 まず相談支援の業務です。告示は(一)のaからfに職場を並べています。 fの病院・診療所だけは条件が付いています。次のどれかに当たる人に限られます。 - 社会福祉法第19条第1項各号のいずれかに該当する人 - 相談支援の業務に関する基礎的な研修を修了するなどして、必要な知識と技術を修得したと認められる人 - (四)の23の国家資格のどれかを持つ人 - aからeまでの職場での従事期間が1年以上ある人 次に直接支援の業務です。告示は(二)のaからeに職場を並べています。(三)も同じaからeを使います。 (二)と(三)で違うのは、働いていた人が**社会福祉主事任用資格者等かどうか**だけです。職場の一覧は共通です。 どの行にも「その他これらに準ずる施設」「これに準ずる者」といった言葉が添えられています。一覧に無い職場でも、準ずると都道府県知事が認めれば入る余地があります。 ## 年数はどう数えるのか 年数は対象の業務に従事した期間を通算して数え、複数の職場にまたがっていても合算できます。 告示は「通算して五年以上」のように、期間だけを定めています。1日あたりの勤務時間や、1年あたりの勤務日数の下限は書かれていません。 そのうえで、多くの都道府県が実働日数の目安を運用として置いています。よく使われるのが1年あたり180日です。 この日数は**告示の定めではありません**。都道府県が示している運用なので、扱いが分かれることがあります。自分が申し込む都道府県の案内で確かめてください。 国家資格の経路には、もう1つ確かめておきたい点があります。(四)の3年と、(一)から(三)の3年を重ねてよいかどうかです。千葉県は、この2つを**同じ時期で算定してよい**としています。重ねられれば、必要な年数は合計6年ではなく3年で済みます。 ## パートや非常勤でも数えられるのか 実務経験は雇用形態で区別されないので、パートや非常勤で働いた期間も年数に入ります。 告示が要件にしているのは、業務の中身と職場、それに資格の有無だけです。常勤かどうかは書かれていません。 問題になるのは日数のほうです。週2日の勤務だと、1年で100日ほどにしかなりません。180日の運用がある都道府県では、在籍の年数を満たしていても**日数のほうで足りなくなる**ことがあります。 逆に、1日の勤務時間が短くても、日数が足りていれば数えられます。時間数で切る決まりは告示にありません。ここも都道府県の運用で違います。 日数で数える都道府県に申し込むなら、先に自分で勤務日数を出しておくと話が早く進みます。雇用契約書とシフト表があれば、週の勤務日数に在籍週数を掛けて概算が出せます。 証明書を書くのは事業所ですが、依頼のときに概算を添えておくと、事業所も出勤簿を確かめやすくなります。年数がぎりぎりの人ほど、ここで差が出ます。 ## 数え方でつまずきやすい例 つまずくのは職名で判断してしまうときで、告示が見ているのは**業務の中身と職場**です。 グループホームの世話人がその典型です。共同生活援助は障害福祉サービス事業なので、職場としては(二)bに当たります。数えられるかどうかは、担当していた仕事が直接支援の業務に当たるかで決まります。介護や、日常生活の動作の指導、生活能力の向上のための訓練を担当していれば直接支援の業務です。家事の援助が中心だった場合は、判断が分かれます。 生活支援員や職業指導員も同じ見方をします。名称ではなく、介護や訓練等を担当していたかどうかで判断されます。 事務の仕事は入りません。千葉県は、障害福祉サービス事業所に経理事務員として8年勤めた場合を、実務経験として認められない例に挙げています。 学校の期間にも注意が必要です。千葉県の一覧は特別支援学級を対象としたうえで、児童の中に障害児がいたという場合は対象外だと注記しています。 資格を取る前の期間は数えられます。千葉県は、保育士や社会福祉主事任用資格などについて**資格取得前の期間も含めてよい**としています。資格を取ってから改めて5年、ではありません。 国家資格の経路を「5年」と説明しているものも見かけます。サビ管は3年+3年です。5年は児童発達支援管理責任者の要件で、取り違えられたものです。 ## 証明はどうするのか 実務経験は、勤めていた事業所に書いてもらう実務経験証明書で証明し、研修の申込みのときに提出します。 様式は都道府県ごとに違います。在籍期間、雇用形態、従事した日数、業務の内容を書く欄があるのが一般的です。日数の欄があるのは、180日の運用があるためです。 複数の職場を合算する人は、職場の数だけ証明書が要ります。退職した職場にも依頼することになるので、時間がかかります。要件に近づいたら、**在職中に頼んでおく**ほうが確実です。 書き方と依頼の進め方は、証明書の記事にまとめています。 ## 次に読むもの - [サービス管理責任者(サビ管)になるには](/naruniha/) … 要件と研修の全体像 - [実務経験証明書の書き方](/naruniha/shomeisho/) … 依頼の仕方と記入のポイント ### よくある質問 Q. パートでも実務経験になりますか? A. パートや非常勤でも実務経験になります。告示は雇用形態を要件にしていません。ただし多くの都道府県が、1年あたりの実働日数の目安を運用として置いています。週2日の勤務では日数が足りなくなることがあるので、勤務日数を先に数えておいてください。 Q. どの施設が対象ですか? A. 相談支援と直接支援で、対象になる施設が違います。相談支援は相談支援事業所、児童相談所、福祉事務所、特別支援学校などです。直接支援は障害者支援施設、障害福祉サービス事業所、病院の療養病床などです。告示はどちらにも「これらに準ずる施設」を添えているので、一覧に無い職場でも申請先に確かめる価値があります。 Q. 180日換算とは何ですか? A. 1年を実働180日以上として数える運用上の扱いです。告示第544号の本文に日数の定めはありません。千葉県は、3年以上の実務経験を「3年以上かつ540日以上」と説明しています。扱いは都道府県ごとに違うので、申込先の案内で確かめてください。 Q. 複数の職場の期間を合算できますか? A. 同じ区分の業務であれば合算できます。告示は「通算して」と定めていて、1か所での勤務に限っていません。ただし職場の数だけ実務経験証明書が要ります。退職した職場にも依頼することになるので、早めに動くほうが確実です。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 千葉県「実務経験一覧(告示要約版)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/jitumukeikenitiran.pdf(2026-08-31確認。都道府県の運用例として参照) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管研修の事前課題・レポートの書き方 基礎・実践の記入例つき URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/jizen-kadai/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管研修の事前課題は、告示の定めではありません。演習の材料として、研修を実施する都道府県・研修実施機関が課しています。有無も様式も締切も、実施機関ごとに違います。 問われているのは、自分の実務を個別支援計画のプロセスの言葉で説明できるかです。文章のうまさは求められていません。 基礎研修では業務内容の整理や事例の記述、実践研修では個別支援計画の作成実績やOJTの報告が代表的な型です。事例を書くときは、利用者が特定されない形にします。 - 根拠: 告示に事前課題の定めはない(定めがあるのは科目と時間数) - 課しているのは誰か: 研修を実施する都道府県・研修実施機関 - 基礎研修の代表的な型: 自分の業務内容の整理・担当した事例の記述 - 実践研修の代表的な型: 個別支援計画の作成実績・OJTの実践報告 - 事例の扱い: 利用者が特定されない書き方にする(本記事の記入例は架空) 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)・別表第一〜第三 ### 本文 研修の受講が決まると、事前課題の案内が届くことがあります。様式を前にして、何をどこまで書けばよいのかで手が止まります。ここでは基礎研修と実践研修それぞれの課題の型と書き方を、架空の事例による記入例つきで整理します。 ## 事前課題で何が見られているのか 見られているのは、自分の実務を個別支援計画のプロセスの言葉で説明できるかどうかです。 まず前提を確かめます。**告示に事前課題の定めはありません。** 告示が定めているのは、研修の科目と時間数だけです。事前課題は、演習の材料として研修実施機関が用意しているものです。ですから、有無も様式も締切も、実施する都道府県・機関ごとに違います。 それでも、どこの研修でも似た課題が出ます。演習の中身が告示で決まっているためです。基礎研修の演習は、サービス提供プロセスの管理を扱います。実践研修は、サービス提供・人材育成・多職種連携の講義及び演習で組まれています。 受講者が持ち寄った業務や事例が、この演習の素材になります。だから文章のうまさは見られていません。アセスメントから計画、モニタリングへ進む流れのどこに自分の仕事があるのかを、具体的に書けているかが見られます。 課題の様式と設問は、受講が決まったときに届く案内が正です。他県の様式を調べても、自分の県の答えにはなりません。 ## 基礎研修の課題はどう書くか 基礎研修でよく見られる課題は、自分の業務内容の整理と、担当した事例の記述の2つの型です。 どちらの型も、演習での自己紹介と事例検討の材料になります。凝った考察は要りません。したことと数字を、短い文で並べるのが近道です。 1つ目は、業務内容の整理です。自分の職歴と今の業務を、サービス提供のプロセスに結びつけて書きます。 2つ目は、事例の記述です。書く順番を決めてから埋めると、欄の大きさに迷いません。利用者の状況、自分の関わり、残っている課題の順に書きます。 事例に書く利用者は、**実在の人をそのまま書かない**でください。書き方の線引きは、後の節で整理します。上の記入例も、すべて架空の事例として作っています。 ## 実践研修の課題はどう書くか 実践研修でよく見られる課題は、個別支援計画の作成にかかわった実績と、OJTで実践したことの報告です。 実践研修は、基礎研修のあとのOJTを前提に組まれています。国の調査研究には、事前課題の使い方として次のような自治体の例が挙がっています。 - 基礎研修修了後の業務での経験を事前課題に書かせ、当日のグループワークで発表する - 個別支援計画の原案をどれくらい作成してきたかを、事前課題で確認する - OJTでどんな助言や指導を受け、どう実践したかを振り返らせる つまり、材料はOJTの記録の中にあります。従事した業務、受けた助言、実践したことの順で書きます。 個別支援計画の演習に向けて、事例の整理を求められることもあります。計画そのものの書き方は、[個別支援計画の書き方](/keikaku/)に分けてまとめています。 課題に書く数字は、日々の記録から拾える形にしておくと楽です。原案の件数、面談の回数、会議に出た回数の3つを月ごとに控えておけば、締切の直前に記録をさかのぼらずに済みます。 OJTで受けた助言は、受けたその日に一行で残しておきます。半年分をまとめて思い出すのは難しく、書けるのが印象に残った話だけになるためです。 ## やってはいけない書き方はどれか 避けるべきは、抽象論だけで書くこと、利用者が特定できる記述、うまくいった話だけにする美談化の3つです。 まず抽象論です。方針の言葉だけでは、演習で検討する材料になりません。 - 悪い例: 利用者に寄り添った支援を心がけ、信頼関係の構築に努めています。 - 直した例: 面談を月1回から2回に増やしました。本人の希望は、面談のたびに本人の言葉のまま記録に残しています。 何をしたかが書いてあれば、寄り添えているかどうかは読み手が判断できます。行動と数字で書くことが、抽象論から抜ける近道です。 次に、利用者が特定できる記述です。**氏名を伏せるだけでは足りません。** 年齢、地名、通院先、家族構成、通所歴の組み合わせで、読む人が読めば個人にたどり着きます。イニシャル表記にしても、特定は防げません。 - 悪い例: Aさん、47歳女性。◯◯市の実家で母親と二人暮らし。市内の◯◯病院に通院中。 - 直した例: 40代の女性で、家族と同居しています。支援の検討に関係しない地名や病院名は書きません。 実在の事例をもとにするときは、特定につながる情報を変えるか省きます。事例を架空に組み替えても、課題の目的は果たせます。 最後に美談化です。うまくいった話だけに整えると、演習で検討する余地がなくなります。 - 悪い例: 根気強く声かけを続けた結果、見違えるほど意欲的になり、毎日笑顔で通所しています。 - 直した例: 通所日数が月12日から18日に増えました。送迎時間の変更と重なった時期なので、どの関わりが効いたのかはまだ分かりません。 課題も演習も、うまくいっていない事例のほうが役に立ちます。**困っている事例をそのまま出す**ほうが、演習から持ち帰れるものは多くなります。 ## 記入例集はどこで受け取れるか この記事の記入例を課題の型ごとに増やした記入例集を、このページのいちばん下の案内から受け取れます。 記入例集は、基礎研修と実践研修の課題の型ごとに、書く順番と記入例をまとめたものです。特定の自治体の様式には依存しない、汎用の形で作っています。様式が違っても、書く中身の骨組みは変わらないためです。 資料の紹介ページは[研修の事前課題・レポート記入例集](/tools/jizen-kadai/)にあります。 ## 次に読むもの 課題を書く前に、研修の流れと受講要件も確かめておいてください。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎→OJT→実践→更新の流れと受講要件 - [サビ管基礎研修とは](/kenshu/kiso/) … 受講できる時期と申込み、カリキュラム - [サビ管実践研修とは](/kenshu/jissen/) … 受講要件とカリキュラム、修了後の配置 - [個別支援計画の書き方](/keikaku/) … 作成の6段階と、目標の立て方 ### よくある質問 Q. 事前課題は何を書けばいいですか? A. 多くの場合、自分の業務内容の整理か、担当した事例の記述です。実践研修では、OJTで何をしたかの報告を求める例もあります。ただし課題の型は実施機関ごとに違います。受講案内の様式と設問を最初に確かめてください。 Q. 事前課題で落ちることはありますか? A. 事前課題の出来で不合格にする定めは、告示にはありません。課題は当日の演習の材料になるものです。ただし提出そのものを受講の条件にしている場合があります。未提出の扱いは実施機関が決めるので、締切だけは必ず守ってください。 Q. 事例は実在の利用者のことを書いていいですか? A. そのまま書いてはいけません。氏名を伏せても、年齢・地名・家族構成の組み合わせで特定されることがあります。実在の事例をもとにする場合も、特定につながる情報は変えるか省きます。この記事の記入例はすべて架空の事例です。 Q. 基礎研修と実践研修で課題は違いますか? A. 違います。基礎研修は、自分の業務の整理や事例の記述が中心です。実践研修は、個別支援計画の作成やOJTでの実践を振り返るものが中心になります。演習の中身が違うためで、前の課題の使い回しはできません。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。イ(2)の研修要件と別表第一〜第三。事前課題の定めが無いことの確認を含む) - 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業 サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(2026-08-31確認。実践研修の事前課題の運用例(表14 OJTの成果を確認する具体的な取り組み)) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 介護福祉士からサビ管になるには? 必要な実務経験と最短3年ルート URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/kaigofukushishi/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 介護福祉士は、告示が名指しする23の国家資格に入ります。相談支援または直接支援の業務が通算3年以上あり、かつ介護福祉士としての業務が通算3年以上あれば、実務経験を満たします。 介護福祉士として施設で介護にあたってきた期間は、直接支援の業務と資格に基づく業務の両方に当たり得ます。千葉県は、この2つを同じ時期で数えてよいとしています。 特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、高齢分野の施設も対象です。実務経験に加えて、基礎研修と実践研修の修了が必要です。 - 適用される経路: 3年+3年(国家資格の経路) - 相談支援・直接支援の業務: 通算3年以上 - 介護福祉士としての業務: 通算3年以上(千葉県は同時期の算定も可) - 高齢分野の施設: 特養・老健・介護医療院も対象 - 研修: 基礎研修 → 実践研修 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1) ### 本文 介護福祉士は、サビ管への最短ルートに乗れる資格です。ただ、どの経路が使えるのか、高齢分野の経験がどこまで入るのかは分かりにくいところです。ここでは、要件を定めている告示の原文から、介護福祉士の場合の道筋を整理します。 ## 介護福祉士に適用される要件はどれか 介護福祉士には、相談支援・直接支援が3年以上、かつ資格に基づく業務が3年以上という経路が適用されます。いわゆる**3年+3年**の経路です。 実務経験の経路は3つあり、どれか1つを満たせば足ります。 - 相談支援の業務(社会福祉主事任用資格者等の直接支援を含む)… 通算5年以上 - 資格を持たない人の直接支援の業務 … 通算8年以上 - 相談支援または直接支援が通算3年以上 + 国家資格に基づく業務が通算3年以上 3つ目の経路にある国家資格は、告示に23が名指しで挙げられています。介護福祉士はその1つです。 この経路が有利になる理由は、期間の重なりにあります。介護福祉士として施設で介護にあたってきた期間は、直接支援の業務であると同時に、資格に基づく業務でもあります。両方に当たり得るわけです。 千葉県は、資格に基づく業務の3年と、相談支援・直接支援の3年を**同じ時期で数えてよい**としています。この運用なら、必要な期間は合計6年ではなく3年で済みます。都道府県の運用なので、申込先でも同じ扱いかは確かめてください。 業務と職場の細かい区分は、[サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/)にまとめています。 ## 最短で何年かかるか 実務経験は、介護福祉士として介護の仕事を続けてきた人なら最短3年で満たせます。経歴のパターン別に見ると、次のようになります。 ②の高齢分野は、対象に入るかどうかで迷いやすいところです。告示は直接支援の職場に、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院を名指しで挙げています。特別養護老人ホームは老人福祉施設の1つなので、ここに入ります。 紛らわしいのは児童発達支援管理責任者(児発管)です。千葉県の一覧では、児発管の側にだけ、老人福祉施設・医療機関等以外での実務経験が3年以上必要だという注記があります。サビ管には**この縛りがありません**。児発管の解説と混ざった説明に注意してください。 年数のほかに、日数の運用もあります。1年を実働180日以上として数える扱いが広く行われていて、3年なら通算540日以上が目安になります。これは告示の定めではなく都道府県の運用です。 介護福祉士の登録日を先に確かめておくと、あとの手続きが早く進みます。資格に基づく業務の期間は、資格を持って働いた期間として証明することになるためです。登録証のコピーと職歴の一覧をそろえてから、窓口に相談するのが近道です。 ## 研修はどう受けるか 実務経験と別に、基礎研修と実践研修の修了が必要です。この2つを終えて初めてサビ管として配置できます。 基礎研修は、実務経験の年数に達する日までの期間が2年以内になった時点から受けられます。3年の経路で進む人なら、要件を満たすより2年早く受講の対象になります。 ただし前倒しで受けた人は、6か月の特例を使えません。実践研修に進むには、基礎研修の修了後に**通算2年以上**の実務が必要です。この2年は残りの実務経験と並行して数えられるので、早く受けておいて損はありません。 募集は都道府県ごとに年1回か2回です。1回逃すと予定が1年ずれるので、日程は早めに確かめてください。研修の流れと受講要件の詳細は、[サビ管研修の全体像](/kenshu/)にまとめています。 ## つまずきやすいところ つまずきやすいのは、訪問介護の扱いと、資格を取る前の期間の数え方です。 訪問介護のうち、高齢者向けのものは老人居宅介護等事業にあたります。告示は直接支援の職場に、この老人居宅介護等事業を挙げています。障害者向けの居宅介護も、障害福祉サービス事業として対象です。数えられるのは介護や訓練などにあたった期間なので、担当していた業務の中身で判断されます。迷う場合は申込先の窓口で確かめてください。 資格を取る前の期間は、経路によって扱いが分かれます。 - 相談支援・直接支援の3年の側は、告示が資格を要件にしていません。無資格の期間も入ります - 千葉県は、社会福祉主事任用資格などの5年の経路について、**資格取得以前の期間も含めてよい**としています - 介護福祉士としての業務の3年は、資格に基づく業務なので、取得後の期間で数えます 「資格を取ってから3年待つ」と思い込んで、実際より遅い計画を立てている人が少なくありません。無資格の期間や、初任者研修だけで働いていた期間も、直接支援の側では数えられます。職歴の一覧を作って、区分ごとに年数を出してみてください。 ## 次に読むもの - [サービス管理責任者(サビ管)になるには](/naruniha/) … 要件と研修の全体像 - [サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/) … 対象施設の一覧表と180日換算 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れと申込み ### よくある質問 Q. 介護福祉士なら最短何年でサビ管になれますか? A. 実務経験は最短3年で満たせます。介護福祉士としての介護の仕事は、直接支援の業務と資格に基づく業務の両方に当たり得るためです。千葉県は、この2つを同じ時期で数えてよいとしています。ただし配置には基礎研修と実践研修の修了も必要なので、研修の期間を別に見込んでください。 Q. 特養での勤務はカウントされますか? A. カウントされます。特別養護老人ホームは老人福祉施設にあたり、告示が直接支援の業務の職場に挙げています。介護老人保健施設や介護医療院も同じです。数えられるのは、介護や訓練など直接支援の業務にあたっていた期間です。 Q. 資格を取る前の期間も数えられますか? A. 数えられます。相談支援・直接支援の3年の側は、告示が資格を要件にしていません。千葉県は、社会福祉主事任用資格などの5年の経路でも、資格取得以前の期間を含めてよいとしています。一方、介護福祉士としての業務の3年は、資格に基づく業務なので取得後の期間で数えます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 千葉県「実務経験一覧(告示要約版)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/jitumukeikenitiran.pdf(2026-08-31確認。同時期算定・資格取得前の期間の運用例として参照) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 看護師・保育士からサビ管になるには? 経験の数え方と児発管との分岐 URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/kangoshi-hoikushi/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 看護師と保育士では、実務経験に使う経路が違います。看護師は告示の23資格に入ります。相談支援または直接支援3年と、資格に基づく業務3年で要件を満たせます。 保育士は23資格に入りません。代わりに社会福祉主事任用資格者等の側に入り、直接支援の業務を通算5年で数えられます。資格のない人の8年にはなりません。 ただし保育所は、サビ管の対象施設に挙げられていません。保育所の経験が長い人は、保育所を対象に含む児発管の要件も比べてください。 - 看護師・准看護師: 3年+3年の経路(23資格に含まれる) - 保育士: 直接支援を通算5年(社会福祉主事任用資格者等) - 保育所での勤務: サビ管の対象施設に挙げられていない - 児発管の国家資格の経路: 3年+5年(サビ管より資格側が2年長い) 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1)/平成24年厚生労働省告示第230号 ### 本文 看護師と保育士は、障害福祉の現場で人数の多い資格です。ところがサビ管の実務経験では、この2つの資格の扱いがはっきり分かれます。ここでは告示の原文から、資格ごとの経路と年数の数え方を整理します。 ## 看護師はどの経路になるか 看護師は告示の23資格に入るため、相談支援または直接支援3年と資格に基づく業務3年の経路になります。 告示は、国家資格を使う経路の資格を23個名指ししています。医師、保健師、助産師、看護師、准看護師と、医療系の資格はひととおり入っています。この経路の年数は、次の2つの組み合わせです。 - 相談支援または直接支援の業務が通算3年以上 - 資格に基づく業務が通算3年以上 看護師として病院で働いた期間は、資格に基づく業務に当たります。ここまでは迷いません。問題は、もう片方の3年です。 病院・診療所は、対象の職場として告示に挙がっています。直接支援の側では、病院・診療所・薬局・訪問看護事業所が名指しされています。相談支援の側にも病院・診療所の枠がありますが、こちらは条件つきです。次のいずれかに当たる人に限られます。 - 社会福祉主事任用資格を持つ人 - 相談支援の基礎的な研修を修了するなどした人 - 23の国家資格のどれかを持つ人 - 他の対象職場での従事期間が1年以上ある人 看護師は3つ目に当たるので、この条件は満たせます。 それでも、病棟の期間が**そのまま入るとは限りません**。数えられるのは、直接支援または相談支援の業務に従事した期間だからです。直接支援の業務は、入浴・排せつ・食事などの介護や、生活動作の指導、訓練などと定義されています。診療の補助が中心だった期間をどう見るかは、都道府県で判断が分かれます。実務経験証明書の**業務内容の欄で判断される**ので、職場と期間だけでは決まりません。 ## 保育士はどの経路になるか 保育士は23資格に入らず、社会福祉主事任用資格者等として直接支援の期間を通算5年で数えます。 「保育士だから国家資格の経路」と考えると、ここでつまずきます。告示の23資格に、**保育士は入っていません**。 代わりに告示は、直接支援の業務の区分の中で保育士を名指ししています。社会福祉主事任用資格者や児童指導員任用資格者と同じ、「社会福祉主事任用資格者等」という束です。この束に入る人が直接支援の業務に従事した期間は、相談支援の業務と合算して通算5年で数えられます。資格のない人は8年ですから、保育士であることで必要な年数が3年短くなります。 ただし、どこで働いた期間でもよいわけではありません。直接支援の対象職場は、告示が名指しで挙げています。 - 障害者支援施設、障害児入所施設、老人福祉施設など - 障害福祉サービス事業、障害児通所支援事業(児童発達支援・放課後等デイサービスなど) - 病院、診療所、薬局、訪問看護事業所 - 特例子会社などの障害者雇用の事業所 - 特別支援学校 保育所は、**この一覧に挙げられていません**。幼稚園も同じです。「その他これらに準ずる施設」と都道府県知事が認める余地は残りますが、保育所での勤務は数えられない前提で計画を立ててください。千葉県の実務経験一覧も、サビ管の側には保育所を載せていません。 ## 最短で何年かかるか 最短は看護師が3年、保育士が5年で、どの職場の期間を数えられるかによって実際の年数が変わります。 看護師の3年は、資格に基づく業務と直接支援の期間を同じ時期で重ねた場合です。千葉県は、この2つを同時期で算定してよいとしています。扱いは都道府県で違うので、申込先で確かめてください。 保育士は、対象職場での期間だけを5年まで積み上げます。保育所の期間が入らないぶん、職歴によって差が開きます。 実務経験を満たしても、それだけでは配置できません。基礎研修と実践研修の修了が必要です。基礎研修は、要件に達する2年前から受けられます。研修を含めた全体の流れは[サービス管理責任者になるには](/naruniha/)にまとめています。 病棟の期間を申請に使う看護師は、証明書の業務内容欄が勝負どころです。業務分担表や看護記録から、介護や生活動作の指導に当たった業務を先に洗い出しておくと、窓口での相談が具体的になります。 保育士は、障害児支援の事業所に入った日が年数の起点になります。入職日と担当業務を手元に控えておくと、証明書の依頼で迷いません。 ## 児童分野の人は児発管とどちらが近いか 保育所の経験が長い人は児発管のほうが近く、看護師は3年+3年で済むサビ管のほうが近くなります。 サビ管とよく比べられるのが、児童発達支援管理責任者(児発管)です。障害児の通所支援や入所支援で計画を作る職で、役割の形はサビ管とよく似ています。要件は別の告示で定められていて、対象施設と年数が違います。 児発管の告示は、直接支援の対象施設に**保育所を含めています**。乳児院や幼保連携型認定こども園などの児童福祉施設も並んでいます。保育士は児発管でも5年の側で数えます。ただし、老人福祉施設や介護老人保健施設など高齢者分野の期間を除いた3年以上が必要という決まりがあります。 看護師は逆です。児発管の国家資格の経路は、相談支援または直接支援の3年に加えて、**資格に基づく業務が5年**必要です。サビ管の3年より2年長くなります。 研修はサビ管と児発管で別立てです。片方を修了しても、もう片方の要件は満たしません。役割や研修の違いまで含めた比較は、次の記事で読めます。 ## 次に読むもの 自分の経路が決まったら、全体の流れと年数の詳しい数え方を確かめてください。 - [サービス管理責任者(サビ管)になるには](/naruniha/) … 実務経験の3経路と研修の順番 - [サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/) … 対象職場の一覧表と180日換算 - [サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管の違い](/naruniha/chigai/) … 5職種の比較表と児発管の詳しい要件 ### よくある質問 Q. 看護師の病棟経験はカウントされますか? A. 資格に基づく業務の3年としては数えられます。病院は直接支援の対象職場にも挙がっていますが、こちらは業務の中身で判断されます。介護や生活動作の指導に当たる業務なら数えられる余地があります。診療の補助が中心だった期間の扱いは都道府県で分かれるので、窓口で確かめてください。 Q. 保育士なら児発管とどちらが近いですか? A. 保育所での経験が長い人は、児発管のほうが近い場合が多いです。児発管の告示は、保育所や幼保連携型認定こども園を直接支援の対象施設に挙げています。サビ管の告示には挙げられていません。障害福祉サービスの事業所での経験が中心なら、サビ管も5年で狙えます。 Q. 保育園での勤務はサビ管の実務経験になりますか? A. 原則として対象になりません。サビ管の告示は、保育所を直接支援の対象施設に挙げていないためです。準ずる施設と都道府県知事が認める余地は残りますが、期待せずに窓口で確かめてください。児発管の告示は保育所を対象に挙げているので、児童分野なら児発管も比べる価値があります。 Q. 准看護師でも3年+3年の経路を使えますか? A. 使えます。准看護師も告示の23資格に入っています。数え方は看護師と同じです。相談支援または直接支援が通算3年以上と、資格に基づく業務が通算3年以上で要件を満たします。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(一 イ(1)の(一)f・(二)・(三)・(四)(2026-08-31確認)) - 厚生労働省「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの(平成24年3月30日厚生労働省告示第230号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82ab2794&dataType=0&pageNo=1(第一号 実務経験・ロ(1)の対象施設(2026-08-31確認)) - 千葉県「実務経験一覧(告示要約版)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/jitumukeikenitiran.pdf(2026-08-31確認。都道府県の運用例として参照) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 個別支援計画の書き方【完全ガイド】 作成の流れ・記入例・期限まで URL: https://sabikan-lab.jp/keikaku/ 分類: 個別支援計画の実務 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 個別支援計画は、サービス管理責任者が作る、利用者ごとの支援の目標と内容を書いた計画書です。作成の手順は指定障害福祉サービス基準に定められています。 手順は6つあります。アセスメント、原案の作成、会議、説明と同意、交付、モニタリングの順です。会議も同意も原案の段階で行い、同意を得てから計画として交付します。 同意は、原案について文書で利用者本人から得ます。交付先は利用者と指定特定相談支援事業者等です。作成後は少なくとも6月に1回以上見直します。自立訓練・就労移行支援・自立生活援助は3月に1回以上です。 - 作成する人: サービス管理責任者 - 手順: アセスメント → 原案 → 会議 → 説明と同意 → 交付 → モニタリング - 同意の方法: 原案について、文書により利用者本人の同意を得る - 交付する相手: 利用者と指定特定相談支援事業者等 - 見直しの周期: 少なくとも6月に1回以上(自立訓練・就労移行支援・自立生活援助は3月に1回以上) - 保存期間: サービスを提供した日から5年間 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条 ### 本文 個別支援計画は、サビ管の仕事の中心にあります。ただ、条文が何を求めているかを確かめないまま、前任者の形をなぞって作られている事業所も少なくありません。ここでは作成の流れと期限を、指定基準の原文から順に整理します。 ## 個別支援計画とは何か 個別支援計画は、利用者ごとの支援の目標と内容を書いた計画書で、作るのはサービス管理責任者です。 事業所の管理者は、この計画の作成に関する業務をサビ管に担当させます。指定基準がそう定めています。サビ管が担うのは書類仕事ではなく、支援の設計そのものです。 条文の中では、サービスの種類ごとに計画の名前が変わります。就労継続支援B型なら就労継続支援B型計画、生活介護なら生活介護計画です。呼び名は違っても、根拠になる条文は一本です。 相談支援専門員が作るサービス等利用計画とは別のものです。サービス等利用計画が生活全体の見取り図で、**個別支援計画は事業所の中**で何をするかを書きます。 ## 作成はどう進むのか アセスメント、原案の作成、会議、説明と同意、交付、モニタリングの6つを、この順で進めます。 この順番は入れ替えられません。会議で意見を求める相手も、同意を得る相手も、まだ原案の段階の計画です。**計画として確定するのは同意のあと**になります。 計画を変更するときも、同じ手順を踏みます。アセスメントからやり直し、原案、会議、説明と同意、交付までを繰り返します。周期が来たから日付だけ書き替える、という進め方は条文と合いません。 ## いつまでに作るのか 条文に日数の期限はなく、支援は計画に基づいて行うと定められているため、提供の開始時点で計画が必要です。 計画がないまま支援を続けると、報酬が減額されます。対象になるのは計画がない利用者だけで、期間が3月以上になると減算の幅が広がります。この減算の数え方は、[未作成減算の記事](/keikaku/misakusei-gensan/)にまとめています。 作ったあとは、決まった周期で見直します。周期はサービスの種類で違い、原則の6月に1回以上を3月に1回以上へ読み替えるサービスがあります。 これは最低限の頻度です。この間隔で足りるという意味ではありません。状態が変われば、周期を待たずに見直します。施設入所支援については、施設向けの基準に同じ仕組みが置かれています。 ## サビ管以外が作ってもよいのか 作成の責任者はサビ管ですが、アセスメントから原案作成までは基礎研修修了者に行わせることができます。 条文で主語になっているのは、どの段階もサービス管理責任者です。会議の開催、説明と同意、交付、モニタリングは、サビ管が行うものとして書かれています。利用者への面接も同じです。 その一方で、サビ管が配置されている事業所については、告示に別の定めがあります。アセスメントから原案作成までの業務を基礎研修修了者に行わせることができ、その人を配置数に算入できるという内容です。 減算の側から見ても、同じところに線が引かれています。減算になるのは「サービス管理責任者による指揮の下」で計画が作られていない場合だと、留意事項通知が示しています。**指揮の下にあるか**が分かれ目になります。 支援員が記録を持ち寄ることや、原案の素材を用意することは妨げられていません。分担そのものは禁じられていないので、名前を書く人を決めるより、どこまでを誰が担うかを先に決めるほうが実務は動きます。 面接と原案作成をサビ管が引き受け、日々の記録の要約と工賃や作業の実績を支援員が用意する形にすると、面接に集中する時間を作れます。担当者会議の招集事務も、支援員側に寄せられる部分です。 基礎研修修了者がいる事業所なら、アセスメントと原案作成まで任せられます。任せた記録はそのまま実践研修の受講要件の裏づけにもなるので、期間と件数を残しておくと後で困りません。 ## 原案に本人のサインは必要か 条文が求めているのは原案への文書による同意で、署名や押印といった形式までは定めていません。 説明する相手と同意を得る相手は、条文で書き分けられています。説明の相手は利用者またはその家族です。**同意を得る相手は利用者本人**に限られます。家族の同意で代えられるとは書かれていません。 同意を得たら、計画を交付します。交付先は利用者だけではありません。指定特定相談支援事業者等も相手に含まれます。本人に渡して終わりにすると、条文の要求を半分しか満たせません。 押印については、報酬の算定にあたって押印を要する文書は、押印を不要とする変更が行われたものとみなして扱うとされています。様式の「印」の表記を削る形です。同意そのものを省いてよいという意味ではありません。 計画は、サービスを提供した日から5年間保存します。 日付は、同意日・交付日・支援の開始日の3つを1枚の台帳で並べて持つと崩れません。実地指導で見られるのは書類そのものより、この3つの前後関係です。 次の見直し期限も同じ台帳に入れておきます。周期は前回の交付日ではなく、サービスの種類ごとの上限から逆算して置くほうが、月末にまとめて焦らずに済みます。 ## 書き方でつまずくのはどこか つまずくのは目標です。条文が目標と一緒に達成時期まで書くよう求めているためです。 原案に書く事項は、条文が挙げています。 - 利用者及びその家族の生活に対する意向 - 総合的な支援の方針 - 生活全般の質を向上させるための課題 - サービスの目標及びその達成時期 - サービスを提供する上での留意事項 達成時期を書く欄がある以上、いつ達成したと言えるのかが決まっていなければなりません。ここが曖昧だと、モニタリングのときに評価できなくなります。 「意欲を持って作業に取り組む」は評価できない書き方です。何が、どれくらい、いつまでにできている状態かを書けば、半年後に同じ物差しで見直せます。 もう一つのつまずきは、本人の希望と支援者の見立てがずれる場面です。条文は、まず利用者の自己決定を尊重するとしています。意思決定に困難がある人には、意思・選好・判断能力を丁寧に把握することも求めています。 見立てのほうが妥当だと感じても、希望を消して書き換えるのは筋が違います。**希望はそのまま残す**ほうが、説明と同意の場面でも話が通ります。そこへ近づく道すじとして、支援内容と達成時期を組み立てます。 ## 様式と文例はどこにあるか 全国共通の様式はなく、条文が定めているのは計画に書く事項であって、様式そのものではありません。 都道府県や市が参考様式を配っていることがあります。実地指導で使われるのはその様式なので、自分の指定権者の案内を先に見るほうが確実です。 書き方の中身は、サービスの種類で変わります。目標の立て方も、聞き取る項目も同じではありません。文例とアセスメントの様式は、それぞれ別の記事にまとめています。 - [個別支援計画の記入例・文例集](/keikaku/bunrei/) … B型・グループホーム・生活介護の目標と支援内容の文例 - [アセスメントシートの様式と書き方](/keikaku/assessment/) … 面接で何を聞き、どう記録に残すか ## 次に読むもの 見直しの回し方と、減算の数え方は別の記事にしています。 - [モニタリングの書き方](/keikaku/monitoring/) … 頻度、記入例、会議の回し方 - [個別支援計画未作成減算](/keikaku/misakusei-gensan/) … 3月ルールと減算幅、対象になる利用者 - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 計画ではなく配置が欠けたときの減算 ### よくある質問 Q. サビ管以外が個別支援計画を作れますか? A. 作成の責任者はサービス管理責任者です。ただしサビ管が配置されている事業所なら、アセスメントと原案作成までを基礎研修修了者に行わせることができます。会議、説明と同意、交付、モニタリングはサビ管の業務です。 Q. 個別支援計画はいつまでに作成しますか? A. 支援を始める時点で必要です。条文に日数の期限はありませんが、支援は計画に基づいて行うと定められています。計画がない月は、その利用者について報酬が減額されます。 Q. 原案に本人のサインは必要ですか? A. 文書で同意を得ることが必要です。条文は文書により利用者の同意を得ると定めていますが、署名や押印の形式までは決めていません。押印については、不要とする変更が行われたものとみなして扱うとされています。 Q. 作成日と同意日はどちらが先ですか? A. 原案への同意が先です。条文は、原案を説明して文書で同意を得たあとに、作成した計画を交付すると定めています。交付日が同意日より前になっている書類は、条文の順番と合いません。 Q. 個別支援計画を作っていないとどうなりますか? A. 報酬が減額されます。対象になるのは計画がない利用者だけで、サビ管欠如減算のように全利用者には及びません。作成されていない期間が3月以上になると、減算の幅が広がります。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(2026-08-31確認。第58条(療養介護計画の作成等)、第75条(記録の整備)、および第93条・第162条・第171条・第184条・第197条・第202条・第206条の12・第206条の20・第213条の準用規定) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。ホ(基礎研修修了者に行わせることができる業務)) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb4773&dataType=1&pageNo=1(2026-08-31確認。個別支援計画未作成減算の取扱いと、押印を要する文書の取扱い) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管の兼務はどこまでOK? 管理者・直接支援・常勤換算のルール URL: https://sabikan-lab.jp/seido/kenmu/ 分類: 制度の読み解き 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管を含む従業者は、勤務する事業所の職務に専従することが原則です。ただし指定基準には例外があり、利用者の支援に支障がない場合は兼務できます。管理者との兼務も、管理上支障がない場合は基準の上で認められています。 直接支援の職員と兼務する場合、員数は職務ごとに別々に数えます。サビ管は利用者数に応じた人数で、生活支援員などは常勤換算で数えます。多機能型の事業所は、利用者数の合計が60人以下なら1人のサビ管で足ります。 どこまで認めるかの運用は、指定権者である都道府県や市町村で違います。実際に兼務させる前に、指定申請や変更届の窓口で確かめてください。 - 管理者との兼務: 管理上支障がない場合は基準上可能 - 直接支援との兼務: 利用者の支援に支障がない場合は基準上可能 - 員数の数え方: サビ管は人数、生活支援員などは常勤換算の別勘定 - 多機能型: 利用者数の合計60人以下で1人以上(うち1人以上は常勤) - 最終判断: 指定権者(都道府県・市町村)への事前確認 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第51条・第186条・第215条ほか ### 本文 サビ管の兼務は、指定権者によって答えの変わりやすいテーマです。ただ、条文で言い切れる部分と、指定権者の判断に委ねられた部分は分けられます。ここでは指定基準の原文から、その線引きを整理します。 ## 兼務の可否はどう決まっているのか 兼務の可否は、指定基準の専従の原則と、条文に置かれた例外に当てはまるかで決まります。 指定基準は、事業所の従業者に専従の原則を置いています。就労継続支援B型なら、従業者は専らその事業所の職務に従事する者でなければなりません。サビ管も、この従業者に含まれます。 ただし、条文はこの原則にただし書きを添えています。**利用者の支援に支障がない場合**は、この限りでないとされています。管理者の側にも別のただし書きがあり、管理上支障がなければ他の職務を兼ねられます。 ここで条文を正確に読んでおきます。従業者に求められているのは、**事業所への専従**です。サビ管という職務だけに専従することを求める書き方にはなっていません。管理者の条文が「専らその職務に従事する」と書いているのとは、書き分けられています。 一方で、「支障がない場合」が何を指すかの定義は、条文のどこにもありません。ここから先の判断は、指定を行う都道府県や市町村、いわゆる指定権者に委ねられています。同じ兼務の形でも、認められるかどうかが地域で割れるのはこのためです。 ## 管理者と兼務できるか 管理者との兼務は、事業所の管理上支障がない場合に限り、基準の上で認められています。 管理者の条文は、専らその職務に従事する管理者を置くことを原則としています。そのうえで、**管理上支障がない場合**に次の2つを認めています。 - 同じ事業所の他の職務に従事すること - その事業所以外の事業所や施設等の職務に従事すること サビ管との兼務は、1つ目に当たります。管理者がサビ管を兼ねる形は、条文の上で禁止されていません。小規模な事業所では広く行われている形です。 ただし、管理者とサビ管では担う仕事が違います。管理者は従業者と業務の一元的な管理、サビ管は個別支援計画の作成です。兼ねる場合は、1人で両方の責任を負うことになります。役割の違いは[サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管の違い](/naruniha/chigai/)にまとめています。 実態の数字もあります。のぞみの園の令和4年度調査には、共同生活援助の事業所への設問で、サビ管の76.7%が兼務しているという集計があります。兼務先の内訳では、世話人・生活支援員のみが35.7%でした。同一法人内の共同生活援助の管理者等が33.9%、共同生活援助以外の事業所が29.8%と続きます。 この設問は共同生活援助に限ったものです。サビ管全体の兼務率を示す統計は、この調査にはありません。それでも、管理者や現場との兼務が珍しくない実態は読み取れます。 何をもって「管理上支障がない」とするかの基準も、条文にはありません。利用者の人数や事業所の規模をどう見るかは、指定権者の判断です。兼務の形を決める前に、指定申請や変更届の窓口で確かめてください。 ## 直接支援(生活支援員など)と兼務できるか 利用者の支援に支障がない場合に限り、生活支援員などとの兼務は基準の上で可能です。 根拠は、従業者の専従の原則に置かれたただし書きです。サビ管が現場の支援に入ること自体を禁じる条文は、指定基準にありません。 問題になるのは、員数の数え方です。サビ管と直接支援の職員では、数える仕組みが違います。 - サビ管 … 利用者数に応じた人数で数えます。就労継続支援B型なら利用者60人以下で1人以上、うち1人以上は常勤です - 職業指導員・生活支援員 … 常勤換算で数えます。B型なら総数が、常勤換算で利用者数を10で割った数以上です 常勤換算は、従業者の勤務延べ時間数を、その事業所の常勤の従業者が勤務すべき時間数で割る方法です。この定義に沿うと、**員数は職務ごとに別勘定**になります。同じ勤務時間を、サビ管の分と生活支援員の分の両方に重ねて数えることはできません。 計算のイメージを1つ挙げます。常勤の勤務時間が週40時間の事業所で、生活支援員の業務に週16時間従事した人がいるとします。この人の生活支援員としての常勤換算は、16を40で割った0.4です。残りの時間をサビ管の業務に充てていても、0.4の側には入りません。 注意したいのは、常勤と専従が別の概念であることです。指定基準が定義を置いているのは常勤換算方法だけで、常勤そのものの定義は条文にありません。兼務者をサビ管の常勤1人と数えてよいかの取扱いは、指定権者に確かめてください。 兼務者の勤務表は、サビ管の時間と支援員の時間を分けて書いています。監査で員数を聞かれたとき、どの時間をどちらに数えたかを勤務表だけで説明できるようにするためです。 個別支援計画の期限が近い週は、先にサビ管の時間を確保してから現場のシフトを組みます。順番を逆にすると、計画の業務が現場の欠員の穴埋めに削られていきます。 ## 複数事業所・多機能型ではどうなるか 多機能型として一体的に運営する場合は、利用者数を合算して1人のサビ管を置けます。 多機能型は、生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援A型・B型などのうち、2つ以上の事業を一体的に行う形です。指定基準に定義が置かれています。 多機能型のサビ管には員数の特例があります。一体的に事業を行う事業所を1つの事業所とみなして、利用者数の合計で員数を数えられます。 たとえば、B型の利用者が25人、生活介護の利用者が20人の多機能型事業所を考えます。合計は45人なので、サビ管は1人で基準を満たします。利用者数は、どちらも前年度の平均値で数えます。 主たる事業所と一体的に運営する「従たる事業所」を置く形にも、決まりがあります。主従それぞれに常勤かつ専従の従業者が1人以上必要ですが、**サビ管はこの対象から除かれています**。サビ管を主従それぞれに置くことまでは求められていません。 これらの特例の外にあるのが、別々の指定を受けた2つの事業所の掛け持ちです。これを明文で認める規定は、指定基準にありません。専従の原則のただし書きに当たるかどうかの判断になり、扱いは指定権者で分かれます。 なお、共同生活援助は配置の刻みが利用者30人ごとで、常勤の要件もありません。サービスごとの必要人数は[サビ管の配置基準](/seido/haichi-kijun/)にまとめています。 ## グレーになりやすい実例はどれか 条文だけで可否を言い切れない形は、指定権者への事前確認を前提に組み立ててください。 判断の割れやすい3つの形を挙げます。いずれも、禁止する条文も、認めると言い切る条文もありません。 ### 施設長との兼務 施設長は、指定基準に出てくる職名ではありません。可否は呼び名ではなく、その人が事業所で何を担っているかで決まります。 その施設長が事業所の管理者に当たるなら、管理者の兼務として整理されます。管理上支障がない場合に認められる形です。法人本部の役職などで、事業所の管理者でも従業者でもない場合は、事業所の外の職務との掛け持ちになります。どちらの整理になるかも含めて、指定権者に事前に確認してください。 ### 2つの事業所のサビ管の掛け持ち 多機能型でない2つの事業所を1人で掛け持ちする形には、明文の定めがありません。前の節のとおり、専従の原則のただし書きをどう読むかに懸かります。勤務時間や移動の実態をどう見るかは、指定権者ごとに違います。 ### 相談支援専門員との兼務 相談支援専門員の側にも、専従の原則とただし書きがあります。指定計画相談支援の業務に支障がない場合は、他の事業所の職務に従事できるとされています。サビ管との兼務を名指しで禁じる条文は、どちらの基準にもありません。 ただし、支障がないかどうかの判断は、両方の事業の側で必要になります。それぞれの指定権者に確認してください。 事前確認には、週の時間割の案と業務分担の一覧を持ち込みます。口頭で「兼務できますか」と聞くより、判断がはっきり返ってきます。 確認した内容は、日付と担当者名を添えて記録に残します。あとから運用が変わったときに、いつの時点の確認だったかを示せるようにしています。 ## 兼務が崩れるとどうなるか 兼務の設計が崩れてサビ管の員数が欠けると、事業所の利用者全員の報酬が減算されます。 サビ管の欠如減算は、欠如した月の翌々月から始まります。ただし、**翌月の末日までに解消**すれば減算されません。減算後の割合は、減算の4か月目までが所定単位数の70%、5か月目からは50%です(平成18年厚生労働省告示第550号・障発第1031001号)。 兼務との関係で注意したいのは、対象の広さです。多機能型で利用者数を合算してサビ管を置いている場合、減算は合算しているすべてのサービスの利用者に及びます。1人の兼務で複数の事業を支えている事業所ほど、崩れたときの影響は大きくなります。 減算の数え方の詳細と、やむを得ない事由があるときのみなし配置は、次の記事にまとめています。 - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 減算の開始時期・率・回避の条件 ## 次に読むもの 配置の人数と、欠けたときのルールをあわせて確かめてください。 - [サビ管の配置基準](/seido/haichi-kijun/) … サービスごとの必要人数と常勤の扱い - [サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管の違い](/naruniha/chigai/) … 兼務相手になる職種の役割の違い - [就労継続支援B型のサビ管の仕事内容](/shigoto/b-gata-sabikan/) … B型の現場での配置と兼務の実情 ### よくある質問 Q. 施設長と兼務できますか? A. その施設長が事業所の管理者に当たるなら、基準の上では兼務できます。管理者は、管理上支障がない場合に他の職務に従事できると定められているためです。施設長という職名は指定基準にはなく、担う仕事は法人ごとに違います。実際の可否は指定権者に確かめてください。 Q. サビ管が現場に入って直接支援をしてもいいですか? A. 利用者の支援に支障がない場合に限り、基準の上では認められます。従業者の専従の原則に、ただし書きが置かれているためです。ただし生活支援員などの員数は常勤換算で別に数えます。個別支援計画の業務に充てる時間を先に確保してください。 Q. 兼務のときの常勤換算はどう数えますか? A. その職務に従事した時間だけを、常勤の勤務時間で割って数えます。同じ時間をサビ管の分と支援員の分に重ねて数えることはできません。サビ管の員数は常勤換算ではなく、利用者数に応じた人数で数えます。届出の書き方は指定権者ごとに違います。 Q. 2つの事業所のサビ管を掛け持ちできますか? A. 多機能型として一体的に運営する場合を除き、明文の定めはありません。多機能型なら、利用者数の合計が60人以下であれば1人のサビ管を置けます。別々の事業所の掛け持ちは、専従の原則の例外に当たるかどうかの判断になります。指定権者に事前に確認してください。 ### 根拠資料 - e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第2条第16号・第17号・第51条・第66条・第79条・第186条・第199条・第208条・第215条(2026-08-31確認)) - e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100028(第3条第1項(相談支援専門員の専従とただし書き)(2026-08-31確認)) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号・最終改正 令和5年3月31日障発0331第16号)」(第二の1の(8) 人員欠如の減算の開始時期と率(2026-08-31確認)) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準第五条第一項等の規定に基づき厚生労働大臣が定める従業者及び員数等(平成18年9月29日厚生労働省告示第550号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8503&dataType=0&pageNo=1(人員欠如の減算の率(2026-08-31確認)) - 独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」報告書(令和5年3月)」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(共同生活援助の事業所への設問による兼務の集計(2026-08-31確認)) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管研修の全体像 基礎→OJT→実践→更新の流れ【2026年度】 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管の研修は、基礎研修・実践研修・更新研修の3つです。この3つのあいだに置かれるOJTは、研修ではなく実務の期間を指します。 基礎研修は、実務経験の年数に達する日までの期間が2年以内になった時点から受けられます。実践研修に進む要件は、基礎研修の修了後に通算2年以上の実務です。基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人だけ、通算6か月以上で進めます。 実践研修を修了するとサビ管として配置できます。その後は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする5年度ごとの各年度の末日までに、更新研修を修了します。 - 研修の数: 3つ(基礎研修・実践研修・更新研修) - OJT: 研修ではなく、基礎研修と実践研修のあいだの実務 - 基礎研修を受けられる時期: 実務経験の年数に達するまで2年以内になってから - 実践研修の受講要件: 基礎研修修了後に通算2年以上(特例は6か月以上) - 更新研修の期限: 実践研修修了の翌年度を初年度とする5年度ごとの年度末 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2) ### 本文 サビ管になるまでには、名前の違う研修が何度も出てきます。基礎研修、OJT、実践研修、更新研修の4つです。役割も受ける時期も違い、順番を入れ替えることはできません。ここでは告示の原文から、それぞれの位置づけと受講要件を整理します。 ## 研修は何種類あるのか サビ管の研修は基礎研修・実践研修・更新研修の3つで、OJTはこのあいだに入る実務の期間です。 4つの段階として説明されることが多いのですが、**OJTだけは研修ではありません。** 基礎研修を修了した人が、現場で個別支援計画の業務にあたる期間を指します。受講する場も修了証もありません。 告示は、それぞれの研修で行う科目と時間数も定めています。都道府県が実施する研修は、この内容以上でなければなりません。 この時間数は下限です。告示は「別表に定める内容以上のもの」と書いているので、都道府県はこれより長い日程を組めます。実際の日数は募集要項で確かめてください。 ## いつから受けられるのか 基礎研修は、実務経験の年数に達する日までの期間が2年以内になった時点から受けられます。 実務経験をすべて満たすまで待つ必要はありません。すでに実務経験を満たしている人も、もちろん受けられます。 2年以内かどうかは、どの経路で実務経験の要件を満たすかで変わります。相談支援の業務で5年の経路をとる人なら、通算3年に達した時点からです。資格を持たない直接支援の業務だけで8年の経路をとる人なら、通算6年に達した時点からになります。 ただし、この2年の枠を使って早く基礎研修を受けると、実践研修に進む要件が変わります。**6か月の特例は使えません。** 理由は次の節で説明します。 後任を1人に絞らないようにしています。基礎研修だけでも複数の職員に受けさせておけば、募集の年に誰かは通ります。 実務経験証明書は前の職場に書いてもらうので、時間がかかります。募集要項が出てから動くと間に合わないことがあり、要件に近づいた時点で依頼だけ先に済ませています。 ## 基礎研修のあと何をするのか 基礎研修を修了したあとは、原則として通算2年以上の実務を積んでから実践研修に進みます。 実践研修の受講要件は、次のどちらかを満たすことです。 - 基礎研修の修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上、相談支援の業務または直接支援の業務に従事した - 基礎研修の受講開始日にすでに実務経験者だった人が、基礎研修の修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算6か月以上、個別支援計画の一連の業務に従事した 2つ目が、いわゆるOJTの特例です。**使えるのは実務経験者だけ**で、基礎研修を2年の枠で先に受けた人は当たりません。 「基礎研修から6か月で実践研修に進める」という説明をよく見かけます。これは特例だけを取り出したものです。原則は通算2年以上です。 もうひとつ注意がいるのは、OJTに求められる中身です。**告示にあるのは6か月以上だけ**です。90日以上という日数や、指定権者への届出は、都道府県が運用として求めているものです。計画作成をおおむね10回以上という目安も同じです。 求める内容は都道府県によって違います。自分の県の募集要項で確かめてください。 ## 配置後はどうなるのか 実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までに更新研修を修了します。 修了日から5年後の同じ日が期限ではありません。**年度で数えます。** 令和8年度に実践研修を修了した人なら、令和9年度から数えて5年度目にあたる令和13年度の末日が期限です。 実践研修を修了した日から5年を経過する日の属する年度の末日までは、更新研修を受けていなくても更新研修修了者とみなされます。要件に当たる人であることが前提です。 期限までに更新研修を修了しなかった実践研修修了者は、基礎研修修了者とみなされます。この場合、実践研修を改めて修了しないとサビ管には戻れません。**更新を1回受け直せば済む話ではありません。** 更新研修は、誰でも受けられるわけではありません。受講できるのは、次のどちらかに当たる実践研修修了者です。 - サビ管、児発管、管理者、相談支援専門員として現に従事している - 更新研修の受講開始日前5年間に、これらの業務に通算2年以上従事していた 現場を離れている期間が長いと、この要件から外れることがあります。復帰の予定があるなら、期限より先に受講資格のほうを確かめておいてください。 ## 申し込めなかったらどうなるのか 募集は年に1回か2回の都道府県が多く、1回逃すと予定はまるごと1年後ろにずれます。 研修を実施するのは都道府県か、その委託を受けた団体です。定員があり、申込みが定員を超えたときの扱いは都道府県で違います。先着順のところ、抽選のところ、事業所ごとに枠を配るところがあります。全国共通の決まりはありません。 ずれるのは1年だけとは限りません。基礎研修に申し込めなければ、その先の実践研修も後ろにずれます。**配置の予定は2年単位で狂います。** サビ管が急に退職したときは、この遅れがそのまま欠如減算につながります。研修の日程は、人員配置の計画と一緒に見ておく必要があります。 ## 都道府県で何が違うのか 実施団体・募集の時期・受講料・申込みの方法は都道府県ごとに違い、全国共通の窓口はありません。 告示が定めているのは、受講要件と研修内容の下限までです。実際の運びは都道府県が決めます。違いが出るのは、おもに次のところです。 - 募集の時期と回数 - 受講料の額 - 定員を超えたときの扱い(先着・抽選・事業所ごとの枠) - 個人で申し込めるか、事業所を通すか - OJTの届出を求めるかどうか、求める場合の様式と提出先 受講料は都道府県ごとに違うので、ここで一律の金額は書けません。募集要項に必ず書かれているので、そちらで確かめてください。 日程と実施団体は、都道府県別にまとめています。 - [サビ管研修の日程一覧](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期・実施団体・申込み方法 - [研修日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の都道府県で募集が始まったらメールでお知らせします ## 次に読むもの 研修に進む前に、自分が実務経験の要件を満たしているかを確かめてください。 - [サービス管理責任者になるには](/naruniha/) … 実務経験の3経路と必要な年数 - [サビ管基礎研修とは](/kenshu/kiso/) … 受講要件と申込みの流れ、事前課題 - [サビ管のOJTとは](/kenshu/ojt/) … 原則2年と6か月特例、届出の実務 ### よくある質問 Q. 研修はどの順番で受けますか? A. 基礎研修、実践研修、更新研修の順です。基礎研修と実践研修のあいだには実務の期間が入り、これをOJTと呼びます。順番は飛ばせません。実践研修から先に受けることはできません。 Q. 研修の費用はいくらですか? A. 都道府県ごとに違うので、一律の金額は示せません。研修を実施するのは都道府県か、その委託を受けた団体です。受講料の額は募集要項に必ず書かれています。自分の都道府県の案内で確かめてください。 Q. 全部で何年かかりますか? A. 実務経験の年数に、半年以上を足した長さです。国家資格を持つ人は、資格に基づく業務が3年、相談支援または直接支援が3年で要件に届きます。この経路なら最短でおよそ3年半です。ただし研修の募集は年に1回か2回しかありません。時期がかみ合わなければ、1年単位で延びます。 Q. 基礎研修だけでサビ管になれますか? A. なれません。実践研修まで修了する必要があります。ただし、サビ管が別に配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を行わせることができます。この場合は配置基準上のサビ管の数に数えられます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。イ(2)の研修要件、別表第一〜第四の科目と時間数) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管欠如減算とは? 翌々月から70%・5か月目から50%になる URL: https://sabikan-lab.jp/seido/ketsujo-gensan/ 分類: 制度の読み解き 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管が欠けた場合の減算は、欠如した月の翌々月から始まります。欠如した月と、その翌月は減算されません。翌月の末日までに人員基準を満たせば、減算そのものが生じません。 減算後の割合は、減算の4か月目までが所定単位数の70%です。5か月目に入ると50%になります。減算は、欠如が解消された月まで続きます。 割合をかける相手は、加算を足す前の所定単位数です。対象は事業所の利用者全員で、特定の利用者だけではありません。 - 減算が始まる月: 欠如した月の翌々月 - 減算の1〜4か月目: 所定単位数の70%を算定 - 減算の5か月目以降: 所定単位数の50%を算定 - 減算が生じない場合: 欠如した月の翌月末までに人員基準を満たしたとき - 減算の対象: 加算前の所定単位数・事業所の利用者全員 根拠: 平成18年厚生労働省告示第550号/留意事項通知(障発第1031001号)第二の1の(8) ### 本文 サビ管が欠けると、事業所の報酬は下がります。ただし、欠けた月からすぐに下がるわけではありません。ここでは、減算がいつ始まり、いくら引かれるのかを、告示と通知の原文から整理します。 ## いつから減算になるのか サビ管の欠如減算が始まるのは、**欠如した月の翌々月から**です。欠如した月と、その翌月には減算されません。 減算は、欠如が解消された月まで続きます。月は暦月で数えます。**解消された月も減算の対象**に入ります。 たとえば、4月にサビ管が欠けた事業所を考えます。減算が始まるのは6月です。4月と5月は通常どおり算定します。9月に配置できたなら、その9月まで減算が続きます。 常勤や専従といった、員数以外の要件を満たしていない場合も同じ扱いです。この場合も、翌々月から減算が始まります。 ## 減算率はいくらか 減算後の割合は、減算の4か月目までが所定単位数の70%で、5か月目から50%になります。70%も50%も、引かれる幅ではなく残る割合です。 50%になるのは、減算が5か月続いたときです。4月に欠けた例なら、10月分から50%になります。欠如した月から数えると7か月目です。 割合をかける相手は、**加算を足す前の単位数**です。加算を含めた合計に70%をかけるのではありません。 対象は事業所の**利用者全員**です。多機能型で、複数のサービスの利用者数を合計して員数を決めている場合は、その全サービスの利用者が対象になります。 告示がサビ管の欠如を減算の理由に挙げているのは、次のサービスです。 - 療養介護、生活介護 - 自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練) - 就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型 - 就労定着支援、自立生活援助 - 共同生活援助(日中サービス支援型・外部サービス利用型を含む) なお共生型のサービスでは、人員欠如による減算を行わないこととされています。療養介護については、告示に5か月目からの50%の定めが置かれていません。留意事項通知は療養介護も人員欠如減算の対象に挙げているので、この点は指定権者に確かめてください。 ## 減算を避けられるのはどんな場合か 欠如した月の**翌月の末日まで**に人員基準を満たせば、減算は生じません。この扱いは、通知の括弧書きに置かれています。 4月に欠けたなら、5月31日までに配置できれば減算はありません。**6月1日では間に合わず**、6月から70%の算定が始まります。 猶予は実質2か月です。退職の申し出を受けた時点から数えれば、もっと短くなることもあります。 欠如が分かったら、指定権者への連絡と届出を先に済ませます。運営指導であとから欠如が見つかると、さかのぼって減算されます。その分の給付費の返還を求められた例があると、仙台市の集団指導資料は説明しています。 同じ資料は、サビ管が欠如している間は指定の更新や新規指定ができないことにも触れています。減算だけで終わらない話として、頭に入れておく必要があります。 退職の申し出を受けたら、まず「翌月末」の日付をカレンダーに置きます。この日を過ぎると減算が確定するので、採用活動と、みなし配置の相談を同時に走らせる判断がしやすくなります。 事業所の中に、実務経験の要件を満たす職員が何人いるかを、平時のうちに一覧にしておくと動きが速くなります。基礎研修の修了状況まで並べておけば、みなし配置が使えるかどうかをその場で判断できます。 ## みなし配置を使えばどうなるのか みなし配置が認められれば人員基準を満たすので、欠如減算は生じません。やむを得ない事由でサビ管が欠けたときに使える扱いです。 実務経験の要件を満たす人を管理を行う者として配置すれば、研修の要件を満たしているものとみなされます。期間は、**事由が発生した日から1年**です。 次の2つを両方満たす人であれば、期間はさらに延びます。 - 事由が発生した日より前に基礎研修を修了していること - 事由が発生した日より前から、その事業所に配置されていたこと この場合は、その人が実践研修を修了するまでみなされます。ただし、事由が発生した日から2年が上限です。 やむを得ない事由の中身は、告示に書かれていません。判断の仕方と手続は指定権者によります。事前協議を求めている自治体もあるので、使えるかどうかは早めに相談してください。 期間の数え方と、みなし期間中にやることは、[サビ管のみなし配置](/seido/minashi-haichi/)にまとめています。 ## 個別支援計画未作成減算とどう違うのか いちばん大きな違いは対象の範囲です。**欠如減算は利用者全員**が対象で、未作成減算は計画のない利用者だけが対象になります。 始まる時期も違います。未作成減算は、計画がない状態になった月から始まります。翌々月まで待ちません。 終わり方も違います。未作成減算は、解消された月の前月までです。欠如減算のように、解消された月を含めません。 2つは同時に起きることがあります。サビ管が欠ければ計画の作成も止まるためです。詳しい条件は[個別支援計画未作成減算](/keikaku/misakusei-gensan/)で扱っています。 ## よくある誤解はどこか よく見かけるのは、2段階の減算が始まった時期を取り違えている説明です。5か月目から50%になる仕組みが入ったのは、**平成30年度の報酬改定**です。 令和6年度改定の資料には、欠如減算の見直しは載っていません。令和3年度改定の資料にも載っていません。年度を書き替えただけの説明は、そこで根拠が切れています。 次に多いのが、70%を「70%引かれる」と読む誤りです。残るのが70%で、引かれるのは30%です。この読み違いは、資金繰りの見込みを大きく外します。 3つ目は、減算の対象を担当利用者だけだと読むものです。それは未作成減算の話で、欠如減算は事業所の利用者全員が対象になります。 ## 次に読むもの 先に確かめるべきは、みなし配置が使えるかどうかです。使えるなら減算そのものが起きません。 - [サビ管のみなし配置](/seido/minashi-haichi/) … やむを得ない事由と期間の数え方 - [個別支援計画未作成減算](/keikaku/misakusei-gensan/) … 対象と期間の違い - [サビ管の配置基準](/seido/haichi-kijun/) … 何人必要かの数え方 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から実践研修までの流れ ### よくある質問 Q. サビ管が欠けたら、いつから減算されますか? A. 欠如した月の翌々月から減算されます。欠如した月と、その翌月は減算されません。減算は欠如が解消された月まで続きます。解消された月も減算の対象に入ります。月は暦月で数えます。 Q. 何%引かれますか? A. 減算の4か月目までは30%、5か月目からは50%引かれます。告示は残る割合で書かれていて、それぞれ所定単位数の70%と50%です。かける相手は加算を足す前の単位数です。対象は事業所の利用者全員になります。 Q. 翌月に採用できれば減算されませんか? A. 欠如した月の翌月末までに人員基準を満たせば減算されません。4月に欠けたなら5月31日までです。6月1日の配置では間に合わず、6月から70%の算定が始まります。届出の扱いは指定権者ごとに違うので、早めに確認してください。 Q. 兼務でしのげますか? A. 要件を満たす人がいれば、兼務でも減算は止まります。減算は員数を満たしているかどうかで決まるためです。ただし実務経験と研修の要件を満たさない人を充てても、員数は満たしません。どの職種と兼務できるかは指定権者の判断によります。 Q. みなし配置なら減算されませんか? A. みなし配置が認められれば減算されません。人員基準を満たしていると扱われるためです。やむを得ない事由による欠如であることが前提で、期間は事由が発生した日から1年です。要件を満たす人なら実践研修の修了まで、最長2年になります。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「厚生労働大臣が定める利用者の数の基準、従業者の員数の基準及び営業時間の時間数並びに所定単位数に乗じる割合等(平成18年9月29日厚生労働省告示第550号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8503&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省告示第523号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 厚生労働省「同基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号。最終改正 令和5年3月31日障発0331第16号)第二の1の(8)」(2026-08-31に本文で確認) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)ヘ」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 厚生労働省「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(障害福祉サービス等報酬改定検討チーム)」 https://www.mhlw.go.jp/content/12204500/0000202403.pdf(2026-08-31確認。各種減算の見直し) - 仙台市「令和6年度第1回 仙台市障害福祉サービス事業者等集団指導 資料2「サービス管理責任者等が欠如する場合の留意事項」」 https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/shidokansa/documents/siryour6-1-02.pdf(2026-08-31確認。運用面の説明) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管基礎研修とは? 受講要件・申込み・カリキュラム【2026年度】 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/kiso/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 基礎研修は、サビ管になるための入口の研修です。受けられるのは実務経験者と、実務経験者になるために必要な年数に達する日まで2年以内になった人です。 基礎研修を修了しただけでは「基礎研修修了者」になりません。相談支援従事者初任者研修の講義部分を修了していることが、あわせて必要です。 告示が定めるカリキュラムは、講義7.5時間と演習7.5時間の合計15時間です。厚生労働省の資料では、講義部分の11時間と合わせて26時間として示されています。 募集の時期・回数・定員・費用は都道府県ごとに違います。定員を設けて受講者を選ぶ都道府県もあります。 - 受けられる人: 実務経験者、または年数に達する日まで2年以内になった人 - あわせて必要なもの: 相談支援従事者初任者研修(講義部分)の修了 - カリキュラム(告示): 講義7.5時間 + 演習7.5時間 = 15時間 - 厚生労働省資料での示し方: 講義部分11時間と合わせて26時間 - 修了したあと: OJTを経て実践研修へ(原則2年・特例6か月) - 申込み・定員・費用: 都道府県ごとに違う 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)(一)・別表第一 ### 本文 基礎研修は、サビ管になるための最初の研修です。実務経験をすべて満たす前から受けられるところが、この研修のいちばん大事な性質になります。ここでは、受けられる時期・申込み・カリキュラム・修了後の流れを、告示の原文から順に整理します。 ## 基礎研修は誰が受けられるのか 基礎研修を受けられるのは、実務経験者と、実務経験者になるために必要な年数に達する日まで2年以内になった人です。 「実務経験が2年あれば受けられる」と書かれた説明を見かけますが、告示はそう定めていません。数えるのは、これまでに働いた年数ではなく、**実務経験者になる日までの残り**です。必要な年数は経路によって違います。だから、基礎研修を受けられる時期も経路ごとに変わります。 もう1つ、見落とされやすい要件があります。基礎研修を修了しただけでは、告示のいう「基礎研修修了者」にはなりません。修了証明書の交付を受け、さらに次のどちらかを満たす必要があります。 - 相談支援従事者初任者研修のうち、告示の別表第二に定める講義部分を修了していること - 平成18年10月1日より前に、厚生労働大臣・都道府県知事・指定都市の市長が行った相談支援の業務に関する研修を修了し、かつ平成24年4月1日より前にその講義を修了していること 2つ目は、古い研修の修了者を対象にした経過措置です。これから受ける人が満たすのは1つ目になります。**基礎研修と講義部分はセット**だと考えておいてください。 事業所として研修に人を出すときは、講義部分をどう受けるかを先に確かめてください。多くの都道府県は、基礎研修の日程の中に講義部分を組み込んでいます。 東京都は、基礎研修5日間のうち1日目と2日目が相談支援従事者初任者研修(講義部分)にあたるとしています。すでに受講済みの人は、その2日間を免除できるという扱いです(令和6年4月改訂の集団指導資料)。免除の可否と手続きは都道府県ごとに違うので、募集要項で確かめるのが確実です。 ## いつ申し込むのか 申込みの受付は都道府県が年度ごとに行い、募集の時期・回数・定員・費用はいずれも都道府県ごとに違います。 全国で共通しているのは受講要件だけです。それ以外は、実施する都道府県が決めています。ただし定員の決め方には、どこも同じ事情があります。演習を担当するファシリテーターを何人確保できるかで、受け入れられる人数が決まるためです。国の調査研究のヒアリングで、複数の都道府県がそう答えています。 申し込めば必ず受けられる、とは限りません。要件を満たす人を全員受け入れる県もあれば、申込みの6割ほどしか通らない県もあります。厚生労働省は都道府県に対し、配置が決まっている人を優先的に受講対象とすることを周知するとしています。**配置の予定が決まっている人から通る**、というのが実際に近い形です。 申込みは、所属する事業所を通して行うのが基本です。東京都は、受講希望者の所属事業所に、実務経験年数に不足がないかを確かめてから推薦・申込みをするよう求めています。申込書の中で、いつからサビ管を配置するのかを書かせている自治体もあります。 ## 落選したらどうなるのか その年度に次の募集がなければ、受講は翌年度に回り、実践研修から先の予定もまるごと1年ずれます。 基礎研修は、実践研修に進むための前提です。実践研修に進むには、基礎研修を修了した日より後にOJTの期間が要ります。ですから基礎研修が1年遅れると、サビ管として配置できる時期もそのまま1年遅れます。 事業所から見ると、これは人員配置の問題になります。国の調査でも、「年1回ほどしか研修がないので逃してしまうことがある」という事業所の声が挙がっています。サビ管の確保が難しい理由の1つに数えられています。 打てる手は多くありません。募集の開始を見落とさないことと、受けられる時期になったらすぐ申し込むことです。受講の対象を県内に住んでいる人や県内の事業所に勤めている人に限る都道府県もあるので、他県で受けるという道も広くはありません。 募集を逃さないための入り口を2つ挙げます。 - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県ごとの募集時期と実施主体 - [サビ管研修 日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の県の募集が始まったらメールで知らせます ## 当日は何をするのか 告示が定める基礎研修のカリキュラムは、講義7.5時間と演習7.5時間の合計15時間です。 告示が求めているのは「別表第一に定める内容以上のもの」です。都道府県はこれに上乗せできます。 実際の日程は、この15時間より長くなります。基礎研修修了者になるには相談支援従事者初任者研修の講義部分が要るので、その11時間が前に付くためです。厚生労働省の資料は、この2つを合わせて基礎研修26時間として示しています。 東京都の例では、基礎研修は5日間で実施されます。1日目と2日目が講義部分にあたります。日数の割り方と実施の形式は都道府県ごとに違うので、自分の県の募集要項で確かめてください。 演習の科目名は「サービス提供プロセスの管理に関する演習」です。名前のとおり、サービス提供のプロセスをどう管理するかを扱います。国の調査研究では、受講者7名につきファシリテーター1人を付けている自治体の例が挙がっています。少人数のグループに分かれて進む形が想定されているとみてよいでしょう。 ## 事前課題は何を書くのか 基礎研修の事前課題は告示に定めがなく、有無も内容も締切も、実施する都道府県が決めています。 告示が定めているのは科目と時間数だけです。事前課題は、演習を成り立たせるために都道府県が独自に用意しているものです。だから、他県の様式を調べても自分の県の答えにはなりません。 受講が決まったら送られてくる案内で、様式・分量・締切を最初に確かめてください。演習で自分の事業所の事例を扱う形になっていれば、利用者が特定されない書き方も必要になります。何をどう書けばよいかは、[研修の事前課題の書き方](/kenshu/jizen-kadai/)にまとめています。 ## 修了したあとは何をするのか 基礎研修を修了したあとはOJTの期間に入り、そこを終えてから実践研修に進みます。実践研修に進む要件は、次のどちらかです。 - 基礎研修修了者になった日より後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上、相談支援または直接支援の業務に従事したこと - 基礎研修の受講開始日にすでに実務経験者だった人が、基礎研修修了者になった日より後、実践研修の受講開始日前5年間に通算6か月以上、個別支援計画にかかわる一連の業務に従事したこと 2つ目が、いわゆる6か月の特例です。使えるのは**実務経験を満たしてから基礎研修を受けた人**だけです。実務経験に届く前に基礎研修を受けた人は、原則どおり通算2年になります。 基礎研修を修了した時点で、任せられる仕事は増えます。サビ管が配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の作成にかかわる一連の業務を行わせることができます。東京都はこれを「基礎研修修了者は個別支援計画の原案を作成できる」と説明しています。 さらに、そのサビ管に加えて基礎研修修了者を置けば、事業所が置くべきサビ管の数に達したとみなすことができます。2人目のサビ管として数えられる、という措置です。この期間の働き方がそのままOJTの実績になります。 ## 次に読むもの 基礎研修の次は、OJTをどう積むかが論点になります。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの順番と全体の年数 - [基礎研修修了後のOJT](/kenshu/ojt/) … 通算2年と6か月の分かれ目、記録の残し方 - [研修の事前課題の書き方](/kenshu/jizen-kadai/) … 何を聞かれ、何を書けばよいか - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県ごとの募集時期と実施主体 ### よくある質問 Q. 基礎研修はいつから受けられますか? A. 実務経験の年数に達する日まで2年以内になれば受けられます。相談支援の業務で5年が必要な人なら、通算3年に達した時点から対象になります。実務経験をすべて満たすまで待つ必要はありません。 Q. 基礎研修に落ちたら翌年になりますか? A. その年度に次の募集がなければ翌年度になります。年に2回実施している都道府県もあります。要件を満たす希望者を全員受け入れる県と、定員を設けて選ぶ県があります。募集の回数も選び方も違うので、自分の県の案内で確かめてください。 Q. 基礎研修の事前課題は何を書きますか? A. 告示に事前課題の定めはありません。有無も内容も締切も、実施する都道府県が決めています。受講が決まったら送られてくる案内で、様式と締切を最初に確かめてください。他県の様式を見ても自分の県の答えにはなりません。 Q. 実務経験がまだ足りなくても受けられますか? A. 残りが2年以内なら、足りなくても受けられます。ただし研修を修了しても、実務経験を満たすまではサビ管として配置できません。研修の要件と実務経験の要件は、別々に判定されます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。イ(2)(一)・別表第一・別表第二) - 厚生労働省「サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修について」 https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001226975.pdf(2026-08-31確認。基礎研修26時間の内訳と、配置が決まっている者を優先する旨) - 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業 サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(2026-08-31確認。都道府県ヒアリングの受講者選定の記述) - 東京都心身障害者福祉センター「研修制度について(令和6年4月改訂・集団指導資料)」 https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/fukushi/r6syudan-syogai-a13-pdf(2026-08-31確認。1都道府県の運用例として参照) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サービス管理責任者が きついと言われる理由と、続けるための工夫 URL: https://sabikan-lab.jp/shigoto/kitsui/ 分類: サビ管の仕事のリアル 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サービス管理責任者がきついと言われる中心は、業務を一人で抱える構造にあります。全国調査では、個別支援計画の作成をサビ管等が単独で行っている事業所が38.4%ありました。 きつさの要素は5つに分けられます。計画業務の抱え込み、1人配置の孤独、兼務の多さ、減算に直結する責任、期限管理の連続です。 この構造は変えられます。個別支援計画の業務は、告示上、基礎研修修了者に担当させることができます。個別支援会議をチームで行っている事業所は86.8%あり、分担のほうが多数派です。 - 個別支援計画の作成を単独で行う事業所: 38.4% - 原案の作成を単独で行う事業所: 34.2% - サビ管等の確保が困難と感じる法人: 48.0% - 兼務している人(GHのサビ管): 76.7% - 平均年齢/平均勤続年数: 48.9歳/11.8年 根拠: 独立行政法人のぞみの園 令和4年度調査研究(n=2,115)/厚生労働省 令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査 第86表 ### 本文 サビ管がきついという声は、個人の感想として語られがちです。ここでは感想ではなく、全国調査の数字からきつさの正体を確かめます。そのうえで、構造をほどいて続けるための工夫を並べます。 ## きついと言われる理由は何か きつさの中心は、計画の業務を一人で抱える構造にあります。調査の数字で裏づけられる理由は5つです。 数字の出どころは、のぞみの園が全国1万事業所に行った令和4年度の調査です。有効回答は2,115事業所でした。サビ管と児発管をあわせた集計なので、以下では「サビ管等」と書きます。 ### 理由1 計画の業務を一人で抱えやすい 個別支援計画の作成を、サビ管等が単独で行っている事業所は38.4%あります。原案の作成も34.2%が単独です。 計画は、アセスメントから同意・交付、モニタリングまで期限のある一連の業務です。利用者が20人いれば、この一連が20本並行します。**一人で抱える構造**のまま利用者が増えると、業務は足し算で積み上がります。 ### 理由2 事業所に1人の配置になりやすい 配置の基準は、多くのサービスで利用者60人以下につき1人以上です。定員20人の事業所なら、サビ管は基準上1人で足ります。 1人配置には、同じ立場の相談相手が職場にいないという面があります。のぞみの園の調査にも、プレッシャーや行き詰まりを感じるので悩みを話し合える場が身近に欲しい、という趣旨の自由記述が寄せられています。地域のネットワークに参加していない理由としては、業務が多忙で参加できない、人的な余裕がない、といった回答が挙がっていました。 ### 理由3 兼務でサビ管の業務に集中できない サビ管の業務だけをしている人は、多数派ではありません。のぞみの園の調査では、共同生活援助のサビ管219人のうち76.7%が他の業務を兼務していました。 内訳で最も多いのは、世話人・生活支援員との兼務で35.7%です。この数字は共同生活援助に限った設問なので、全サービスの兼務率ではありません。ただし他のサービスでも、現場の支援に入りながら計画を回す形は珍しくありません。兼務が重なるほど、期限のある計画業務は後ろに回されやすくなります。 ### 理由4 減算の責任が自分にひもづく サビ管が欠けたままだと、事業所は**利用者全員の報酬を減算**されます。欠如した月の翌々月から所定単位数が70%になり、減算が5か月目に入ると50%まで下がります。 個別支援計画の手続きに不備があったときも、該当する利用者について同じ率の減算があります。のぞみの園の調査では、未作成減算を受けたことがある事業所は4.5%でした。件数は多くありませんが、自分の業務の遅れが事業所全体の収入に直結するという重さは、他の職種にはあまりない性質です。減算の仕組みは[サビ管欠如減算の記事](/seido/ketsujo-gensan/)にまとめています。 ### 理由5 期限の管理がずっと続く モニタリングによる計画の見直しは、少なくとも6月に1回以上と定められています。利用者ごとに周期が動くので、期限の管理には終わりがありません。 自分自身の資格にも期限があります。更新研修は5年度ごとの各年度の末日までに修了する必要があります。期限を過ぎると**基礎研修修了者に戻る**扱いになり、実践研修からやり直しです。のぞみの園の調査でも、更新研修の負担を理由に確保が難しいという趣旨の回答が寄せられていました。期限の数え方は[更新研修の記事](/kenshu/koshin/)で確認できます。 ## それは自分だけではないのか 同じきつさは全国の調査回答に繰り返し表れており、個人の力量だけの問題ではありません。 のぞみの園の調査では、サビ管等の人員確保が困難と感じている法人が48.0%ありました。理由の1位は、実務経験の要件を満たす者の不足で51.2%です。任せられる人材の不足も50.5%で並びます。**確保が困難な法人は約半数**という数字は、この仕事の担い手がそもそも足りていないことを示しています。 自由記述には、担い手の側の負担も表れています。業務量が多すぎて敬遠される、研修を終えたのにサビ管になることを断る職員がいる、といった趣旨の回答です。報酬や待遇が仕事量や責任に見合っていない、という趣旨の意見もありました。 調査の報告書自体が、経験の浅い人が多岐にわたる業務を担っている現状と、悩みを共有する場づくりの必要性を指摘しています。きついと感じることは、調査の設問と回答の水準で確かめられる、広く共有された実態です。 ## 続けるための工夫は何か 工夫の軸は、一人で抱える構造をほどくことです。計画の業務は、制度の上でも分担できます。 ### 実施の方法をチーム型に寄せる 調査では、どの業務も**チームで行うほうが多数派**でした。個別支援会議の開催は86.8%、モニタリングは75.4%の事業所がチームで行っています。 計画の作成も57.8%はチーム型です。単独作成の38.4%は、多数派の姿ではありません。アセスメントの材料集めやモニタリングの記録は、日々利用者と接している支援員のほうが持っています。全部を自分で見る形から、集まった材料を自分がまとめる形に寄せるだけで、業務の総量は変わります。 ### 原案の分担には告示の根拠がある サビ管が配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を担当させることができます。告示544号のホが、その場合に基礎研修修了者を配置数に算入できると定めています。 つまり、原案の作成を若手と分担する形は、告示が想定している運用です。次のサビ管を育てる仕組みとしても機能します。分担しても、面接によるアセスメントや説明・同意といった節目は残るので、質の管理はサビ管の手元に残ります。 ### 調べ先を先に決めておく 判断に迷ったとき、どこで確かめるかを決めておくと、抱え込みが減ります。制度の要件は告示や省令の原文で、都道府県ごとに違う運用は指定権者の窓口で確かめます。解説記事の孫引きで判断すると、間違った要件を背負い込むことになります。 計画の手続きと期限は、次の記事に分けてあります。 - [個別支援計画の書き方](/keikaku/) … 作成の6段階と、同意・交付・見直しの期限 一緒に働いていて思うのは、サビ管の負荷は本人の頑張りではなく、事業所の設計で決まるということです。当事業所では、モニタリングの期限一覧を職員全員が見える場所に置き、遅れの兆しを本人が言い出す前に拾えるようにしています。 分担の相手は、急には作れません。基礎研修を受けられる職員には早めに受けてもらい、原案の下書きから渡しています。サビ管が1人で全部を書く月をなくすことが、いちばん効く負荷の下げ方でした。 ## 向いている人・向かない人はいるのか 向き不向きそのものを測った公的調査は見当たりません。言えるのは、業務の性質から見た合いやすさまでです。 業務の中心は、面接で聞き取り、計画にまとめ、会議で調整し、期限どおりに記録を残すことです。この形から考えると、次のような人には合いやすい仕事です。 - 人と話して決めていく進め方が苦にならない人 - 締切と記録の管理を仕組みで回せる人 - 自分から相談先やネットワークを作りにいける人 逆に、期限管理の連続や、支援と書類の両立に強い負担を感じる人には、きつさが出やすい仕事です。ただし、断定はできません。同じ人でも、単独作成の事業所ではつぶれ、分担のある事業所では続くということが起こります。**向き不向きより先に構造**を疑ってみる価値があります。 自分に向いているかを収入面から確かめたい人は、[サビ管の年収の記事](/shigoto/nenshu/)で公的調査の数字を見てください。現場の実際の業務は、[B型のサビ管の仕事内容](/shigoto/b-gata-sabikan/)が具体的です。 ## それでも限界のときはどうするか 辞める決断の前に、配置と分担の見直しを法人に相談する道があります。 兼務を外す、原案の分担相手を置く、法人内の別事業所に移るという選択肢は、どれも資格を手放さずに済みます。名前だけ配置されて実務が回っていない状態なら、その解消が先です。この形の問題は[名ばかりサビ管の記事](/shigoto/namae-dake/)に分けています。 サビ管の職を離れる場合も、実践研修まで修了した経歴は消えません。ただし**更新研修の期限は年度で進む**ので、離れている間も止まりません。受講対象には、受講開始日前5年間に通算2年以上従事していた人も含まれます。戻る可能性を残すなら、期限の管理だけは続けてください。 後任が決まらないまま欠員になると事業所には減算が生じますが、その手当ては事業所側の仕事です。やむを得ない欠員に備えたみなし配置の仕組みも用意されています。引き継ぎを整えたうえでの決断であれば、抱え込む必要はありません。 ## 次に読むもの きつさの背景にある待遇と、現場の実際は別の記事にしています。 - [サビ管の年収はいくらか](/shigoto/nenshu/) … 平均給与額と内訳を公的調査から集計 - [就労継続支援B型のサビ管の仕事内容](/shigoto/b-gata-sabikan/) … いちばん人数の多い現場の1年 - [名ばかりサビ管の問題](/shigoto/namae-dake/) … 名義だけの配置がなぜ危ないか ### よくある質問 Q. サビ管の大変なことは何ですか? A. 個別支援計画を一人で抱えやすいことです。全国調査では、計画の作成をサビ管等が単独で行っている事業所が38.4%ありました。そこに兼務と期限の管理が重なります。計画の不備や配置の欠如が減算に直結する責任も、負担として挙げられています。 Q. サビ管に向かない人はどんな人ですか? A. 向き不向きを測った公的調査は見当たりません。言えるのは業務の性質までです。期限の管理と面接、職員間の調整が続く仕事なので、この形が合わない人には負担が大きくなります。ただし合わなさの原因が、抱え込みの構造にあることもあります。 Q. サビ管は何歳まで働けますか? A. 年齢の上限は制度にありません。令和6年度の処遇状況等調査では、サビ管等の平均年齢は48.9歳でした。平均勤続年数は11.8年で、福祉・介護職員の7.9年より長い水準です。年齢を重ねてから就き、長く続ける人が多い職種だと読めます。 Q. サビ管を辞める人は多いですか? A. サビ管だけの離職率を示す公的データは見当たりません。手がかりは平均勤続年数で、サビ管等は11.8年と福祉・介護職員より長い数字です。一方で、確保が困難と感じている法人は48.0%あります。定着と不足が同時に起きている状態です。 ### 根拠資料 - 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」報告書(令和5年3月)」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(問19・20・22・23・46・47・49ほか。2026-08-31確認) - 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(統計表第86表)」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/r06.html(2026-08-31確認) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(ホ(基礎研修修了者の配置算入)・ニ(更新研修の期限)。2026-08-31確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第58条(計画の作成等)・第186条ほか(配置基準)。2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管研修は個人で申し込める? 都道府県の可否まとめ【2026年度】 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/kojin-moshikomi/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サービス管理責任者研修を個人で申し込めるかは、都道府県で分かれます。勤務先の事業所を通す方式が基本ですが、一律に個人不可というわけではありません。 2026年度の募集要項を実測した10都道府県では、個人申込可が2県、条件つきが6府県でした。残る2つは可否の明記がなく、不可と明記した県はありません。 法人に所属していない人に限って個人申込みを受け付ける県や、推薦がなくても個人扱いで受け付ける府があります。可否と条件は年度ごとの募集要項で変わります。 - 個人申込可: 2県(神奈川・埼玉) - 条件つき: 6府県(千葉・静岡・愛知・大阪・兵庫・福岡) - 可否の明記なし: 2つ(北海道・東京) - 不可と明記: 0県 - 調べた範囲: 10都道府県の2026年度(令和8年度)募集要項 根拠: 各都道府県・指定研修機関の公式ページ(2026-08-31確認) ### 本文 サビ管研修の申込みは、勤務先の事業所を通すのが基本の形です。それでも、法人に所属していない人の受け皿を用意している県はあります。10都道府県の2026年度の募集要項を実測して、個人で申し込めるかどうかを整理しました。 ## なぜ事業所経由が基本なのか 研修が配置予定者の養成を目的としていて、申込みの段階で推薦や配置予定の確認が入るためです。 研修の定員には限りがあります。厚生労働省は都道府県に対し、配置が決まっている人を優先して受講対象とするよう周知するとしています。このため、申込書に推薦欄や配置予定の記入欄を置く県が多くあります。確認を法人経由の申込みという形で設計しているわけです。 個人申込みの可否は、この確認の設計の違いとして現れます。法人に所属していない人の配置予定をどう確かめるかは、県ごとに答えが違います。受講者の選ばれ方そのものは、[サビ管基礎研修とは](/kenshu/kiso/)で説明しています。 ## 都道府県別の可否はどうなっているか 実測した10都道府県の内訳は、個人で申し込める県が2つ、条件つきが6つ、可否の明記なしが2つです。 **不可と明記した県はありません**でした。可否の区分は、各県・各実施機関の公式ページの記載をそのまま載せています。 「不明」とした2つは、公式の案内に個人申込みの可否が書かれていなかったところです。個人で申し込めないという意味ではありません。 この表は2026年度(令和8年度)の募集要項の内容です。可否も条件も、**年度が替わると見直される**ことがあります。申し込む前に、必ずその年度の募集要項で確かめてください。 残りの37県は準備中です。調べ終わった県から順に追加していきます。 - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期・実施主体・出典ページ - [研修日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の県の募集開始と、県の追加をお知らせします ## 「条件つき」の中身はどう違うか 同じ条件つきでも、法人に所属していないことを求める型と、配置の予定を求める型に分かれます。 可と整理した県にも、条件そのものはあります。実測できた条件の中身を、県名つきで挙げます。 - 埼玉県 … 基礎研修は、**法人に所属していない場合に限って**個人で申し込めます。県外の事業所に勤務する人は対象外です。 - 千葉県 … 原則は法人単位の申込みです。法人に所属していない場合に限り、基礎研修・実践研修とも個人で申し込めます。 - 神奈川県 … かながわ福祉大学校の募集要領は、個人申込みを認めたうえで、選考の優先順位は下がると明記しています。 - 大阪府 … 大阪府障害者福祉事業団の基礎研修は、配置予定法人の公印を押した推薦書が基本です。推薦のない人は、推薦欄以外を記入して申し込めます。この場合は個人申込み扱いになります。 - 愛知県 … 愛知県社会福祉協議会の実践研修・更新研修は、申込者を受講希望者の所属機関に限っています。一方、指定研修事業者の東北福祉カレッジは全国から申込みを受け付けています。 - 兵庫県 … 事業所のほか、**配置の予定のある個人**からも申し込めます。新しく事業所を開く場合は、予定の事業所名を書いて申し込みます。 - 静岡県 … 基礎研修と実践研修は法人ごとの申込みだけです。個人で申し込めるのは更新研修だけで、定員を超えると法人からの申込みが優先されます。 - 福岡県 … 指定研修事業者ごとに扱いが違います。個人申込み可と案内する事業者がある一方、更新研修では法人推薦者を優先する実施先もあります。 同じ「条件つき」でも、求められるものはここまで違います。自分の県の区分だけでなく、条件の中身まで募集要項で確かめてください。 ## 個人で申し込むときに気をつけること 個人で申し込める県でも、選考では事業所経由や配置の予定がある人を優先する例が目立ちます。 神奈川県は、個人申込みは可能だが**選考の優先順位は下がる**、と募集要領に書いています。千葉県と静岡県の更新研修も、法人からの申込みを優先します。定員を超えたときに通りにくくなることは、見込んでおいてください。 実務経験の証明も、個人では完結しません。実務経験証明書は、在籍した法人に書いてもらう書類だからです。個人で申し込む場合も、いまの勤務先や前の職場への依頼は避けて通れません。書き方と依頼の仕方は[実務経験証明書の書き方](/naruniha/shomeisho/)にまとめています。 申し込む県も自由には選べません。埼玉県と千葉県は、県外の事業所に勤務する人を対象外としています。どの県で受けるかは、勤務先の所在地や住まいで決まると考えてください。 ## 事業所が協力してくれないときは まず事業所と配置の予定を作れないか話し合い、まとまらなければ県の研修担当課に相談します。 配置の予定は、事業所にとっても意味があります。サビ管がすでにいる事業所なら、基礎研修修了者を2人目のサビ管として配置に数える仕組みがあるためです。後任の備えとして受講させる形なら、話がまとまることがあります。仕組みの中身は[サビ管研修の全体像](/kenshu/)で説明しています。 それでも協力を得られないときは、県の研修担当課に個人申込みの可否を確かめてください。北海道や東京都のように案内に明記がないところは、この確認が最初の一歩になります。案内に書かれていないことは、問い合わせない限り分かりません。 実践研修のOJTの届出など、配置にかかわる手続きの相談先は指定権者です。研修の申込みとは窓口が違うことがあるので、聞き分けてください。 ## 次に読むもの 個人で申し込む場合も、研修の要件と流れは全国共通です。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎→実践→更新の流れと受講要件 - [サビ管基礎研修とは](/kenshu/kiso/) … 2年前ルールと受講者の選ばれ方 - [研修日程ナビ](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期と実施主体 ### よくある質問 Q. サビ管研修は個人でも受けられますか? A. 個人で申し込める県と、事業所経由だけの県があります。2026年度の募集要項を実測した10都道府県では、神奈川県と埼玉県が個人申込可でした。条件つきで受け付けるところも6府県あります。可否は自分の県の募集要項で確かめてください。 Q. 実務経験がまだ足りなくても受けられますか? A. 残りが2年以内なら基礎研修を受けられます。実務経験の年数に達する日まで2年以内になった時点から対象です。この要件は全国共通で、個人申込みかどうかとは別に判定されます。 Q. 働いていない期間でも申し込めますか? A. 法人に所属していない人を受け付ける県はあります。埼玉県と千葉県は、法人に所属していない場合に限って個人申込みを認めています。ただし実務経験の要件は別に満たす必要があり、証明書は在籍していた法人に書いてもらいます。 Q. 個人で申し込むと落ちやすくなりますか? A. 選考の優先順位が下がる県はあります。神奈川県の募集要領は、個人申込みは可能だが選考で優先順位が下がると明記しています。定員を超えたときは、県内の事業所に勤める人や事業所推薦のある人が優先されます。 ### 根拠資料 - 北海道「北海道サービス管理責任者等研修について」 https://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/shf/sabikan/boshyu.html(2026-08-31確認) - 東京都福祉局「東京都サービス管理責任者研修・児童発達支援管理責任者研修」 https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shogai/sakan(2026-08-31確認。都委託研修の案内に個人申込可否の明記なし) - 社会福祉法人檸檬会「令和8年度 東京都サービス管理責任者等基礎研修」 https://sabikankensyu.lemonkai.or.jp/tokyo/(2026-08-31確認。法人・事業所等からの推薦が必要) - 埼玉県「埼玉県サービス管理責任者等基礎研修」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0605/sabikan01.html(2026-08-31確認) - 千葉県「令和8年度第1回千葉県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者基礎研修」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/2026-1-kiso.html(2026-08-31確認) - 一般社団法人かながわ福祉大学校「令和8年度神奈川県サビ児管 基礎研修 募集要領」 https://www.kanafuku.jp/global-data/user07/20260423093325768.pdf(2026-08-31確認。個人申込可と選考の優先順位の記載) - 静岡県「令和8年度静岡県相談支援従事者・サービス管理責任者等研修」 https://www.pref.shizuoka.jp/kenkofukushi/shogaifukushi/shogaifukushijigyosha/1081817/(2026-08-31確認) - 社会福祉法人愛知県社会福祉協議会「令和8年度愛知県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者研修(実践研修)」 https://www.aichi-fukushi.or.jp/training/practical/service_kanri_jitsumu_annai.html(2026-08-31確認。申込者を所属機関に限る旨の記載) - 社会福祉法人大阪府障害者福祉事業団「大阪府サービス管理責任者等基礎研修について」 https://fun365.or.jp/training/basic/(2026-08-31確認。推薦のない方の個人申込扱いの記載) - 兵庫県「サービス管理責任者研修・児童発達支援管理責任者研修」 https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf08/04sabikankenshu.html(2026-08-31確認。配置の予定のある個人からの申込可の記載) - 福岡県「相談支援従事者研修・サビ管児発管研修の開催に関するお知らせ」 https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/soudansabijikankensyu.html(2026-08-31確認) - 厚生労働省「サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修について」 https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001226975.pdf(2026-08-31確認。配置が決まっている者を優先する旨) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管更新研修とは? 5年度ごとの期限・忘れた場合のリスクと対処 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/koshin/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管の更新研修は、5年度ごとに受け続ける研修です。期限は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする、5年度ごとの各年度の末日です。修了日から5年後の同じ日ではありません。 2024年10月に実践研修を修了した人なら、初回の期限は2030年3月31日です。初回の期限までは、更新研修を受けていなくても修了者とみなされます。 期限を過ぎると基礎研修修了者とみなされ、サビ管として配置できなくなります。戻るには、実践研修を改めて修了する必要があります。 - 初回の期限: 実践研修修了の翌年度から数えて5年度目の年度末 - 数え方: 修了日から5年後の同日ではなく、年度で数える - 受講できる人: サビ管などとして現に従事する実践研修修了者ほか - 期限を過ぎたら: 基礎研修修了者とみなされ、配置できなくなる - 復帰の方法: 実践研修を改めて修了する 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)・ニ ### 本文 更新研修は、サビ管であり続けるために5年度ごとに受ける研修です。期限の数え方が独特で、「修了日から5年」と思い込むと1年単位でずれます。ここでは告示の原文から、期限の正しい計算と、忘れた場合に何が起きるかを整理します。 ## 更新研修はいつまでに受けるのか 期限は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする、5年度ごとの各年度の末日です。 修了日から5年後の同じ日ではなく、**年度で数えます。** 数え方は次の順です。 - 実践研修を修了した日が、どの年度に入るかを確かめる(年度は4月1日から翌年3月31日まで) - その翌年度を1年度目として数える - 5年度目の年度末(3月31日)が初回の期限 早見の式もあります。修了した年度の数字に6を足した年の、3月31日が初回の期限です。2024年度の修了なら2030年3月31日になります。 表の2行目と3行目に注意してください。修了日は1か月しか違わないのに、期限は1年違います。3月の修了は前の年度に入るためです。自分の修了証明書の日付を、まず年度に置き直してください。 初回の期限までは、更新研修を受けていなくても更新研修修了者とみなされます。実践研修を修了した直後からサビ管として配置できるのは、このみなし規定があるためです。みなしの終わりは、実践研修修了日から5年を経過する日の属する年度の末日です。計算すると、初回の期限と同じ日になります。 2回目以降の期限は、初回の期限からさらに5年度後の年度末です。周期の起点は、実践研修の修了日のまま動きません。期限より早い年度に更新研修を受けても、**次の期限は変わりません。** ## 誰が受けられるのか 受けられるのは、対象の業務に現に従事しているか、直近5年間に通算2年以上従事していた実践研修修了者です。 対象の業務は次の4つです。 - サービス管理責任者 - 児童発達支援管理責任者 - 障害福祉サービス事業所や障害児支援の事業所・施設の管理者 - 相談支援専門員 現に従事している人は、そのまま受けられます。従事していない人は、更新研修の受講開始日前5年間に、これらの業務へ通算2年以上従事していたことが要件になります。 現場を離れている期間が長い人は、期限の計算より先に、**受講資格の確認**が要ります。ブランクが3年を超えると、直近5年間で通算2年以上という要件は満たせません。復帰を考えているなら、離れて何年目かを先に数えてください。 ## 忘れた・期限が切れたらどうなるのか 期限までに更新研修を修了しなかった人は基礎研修修了者とみなされ、サビ管として配置できなくなります。 この扱いは告示に明記されています。起きることは3つです。 - 実践研修修了者としての立場を失い、基礎研修修了者の扱いに戻る - サビ管として配置できなくなる - 更新研修を1回受け直して戻ることはできない 事業所への影響も大きいものになります。代わりのサビ管がいなければ、事業所は人員基準を欠きます。サビ管の欠如は、欠如した月の翌々月から始まる減算につながります。所定単位数の70%になり、減算の5か月目からは50%です。詳しくは[サビ管欠如減算の解説](/seido/ketsujo-gensan/)で確かめてください。 ただし、すべてを失うわけではありません。基礎研修修了者としての立場は残ります。サビ管が別に配置されている事業所であれば、個別支援計画の業務を担い、配置数にも算入できます。 ## 復帰するにはどうすればよいか サビ管に戻るには、実践研修を改めて修了し、修了証明書の交付を受ける必要があります。 戻る道は**実践研修の受け直し**です。証明書の交付を受けた日に、実践研修修了者へ戻ります。更新の周期も、この新しい修了日を起点に数え直しになります。 申し込む前に、実践研修の受講要件を満たしているかを確かめてください。受講要件の中身は[実践研修の解説](/kenshu/jissen/)にまとめています。失効した人がどの区分で申し込むかは、都道府県の募集要項で確かめるのが確実です。 時間の覚悟も要ります。募集は年に1回か2回しかありません。期限が切れた直後に気づいても、次の募集までは戻れません。時期がかみ合わなければ、サビ管として配置できない期間は1年を超えます。 ## 期限を管理するにはどうすればよいか 実践研修の修了証明書の日付から初回の期限を出し、期限の前の年度から募集を追いかけることです。 期限の年度に入ってから探し始めるのは勧めません。理由は2つあります。 - 募集は年に1回か2回で、日程を選べない。期限の年度の募集を逃すと、打つ手がなくなる - 期限は各年度の末日に集中する仕組みなので、同じ年度に期限を迎える人が多い。定員を超えたときの扱いは都道府県で違い、抽選や先着で外れることがある 年度初めに、職員ごとの修了証明書の日付と期限の年度を一覧にしています。修了した年度に6を足した年の3月31日、という式で機械的に出せます。 受けるのは期限の前の年度と決めています。抽選や日程の都合で1回逃しても、期限の年度にもう一度申し込めるためです。 募集の時期は都道府県ごとに違います。次の2つを使ってください。 - [サビ管研修の日程一覧](/kenshu/nittei/) … 都道府県別の募集時期・実施団体 - [研修日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の都道府県で募集が始まったらメールで知らせます ## 次に読むもの 更新研修は、サビ管の研修体系の最後の段階です。全体の流れと合わせて確かめてください。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れと受講要件 - [サビ管実践研修とは](/kenshu/jissen/) … 復帰の入口になる研修の受講要件とタイミング - [サビ管欠如減算とは](/seido/ketsujo-gensan/) … サビ管が欠けたときの減算の率と期間 ### よくある質問 Q. 更新研修を忘れたらどうなりますか? A. 基礎研修修了者とみなされ、サビ管として配置できなくなります。事業所に代わりのサビ管がいなければ、人員基準を欠いて欠如減算につながります。戻るには、実践研修の受け直しが必要です。 Q. 期限が切れたら最初からやり直しですか? A. 基礎研修からのやり直しではありません。実践研修を改めて修了すれば、修了証明書の交付を受けた日に実践研修修了者へ戻ります。ただし、更新研修を1回受け直して戻ることはできません。 Q. 現場を離れていても受けられますか? A. 受講開始日前5年間に通算2年以上の従事があれば受けられます。対象はサビ管、児発管、管理者、相談支援専門員の業務です。ブランクが3年を超えると、この要件は満たせなくなります。 Q. 更新研修は何時間ですか? A. 告示の定めは13時間以上です。内訳は講義1時間、講義・演習12時間です。これは下限なので、都道府県はこれより長い日程を組めます。実際の日数は募集要項で確かめてください。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。イ(2)柱書き・ただし書きの期限とみなし規定、ニの未修了の扱い、ホの基礎研修修了者の配置算入、別表第四の時間数) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管のみなし配置とは? 期間の数え方・要件・やむを得ない事由 URL: https://sabikan-lab.jp/seido/minashi-haichi/ 分類: 制度の読み解き 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 みなし配置は、やむを得ない事由でサビ管が欠けたときに使える特例です。事由が発生した日から1年間、実務経験の要件を満たす人を配置できます。 その人が事由発生日以前に基礎研修を修了し、以前からその事業所に配置されていた場合は延びます。実践研修を修了するまで、事由発生日から最長2年です。 みなし配置が認められれば人員基準を満たすので、欠如減算は生じません。やむを得ない事由かどうかの判断と手続は、指定権者ごとに違います。 - 使える場面: やむを得ない事由でサビ管が欠けたとき - 期間(原則): 事由が発生した日から1年間 - 期間(基礎研修修了者): 実践研修修了まで(事由発生日から最長2年) - 配置できる人: 実務経験の要件を満たす人 - 減算との関係: 認められれば欠如減算は生じない 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 ヘ ### 本文 サビ管が急に退職しても、すぐに減算になるとは限りません。やむを得ない事由であれば、要件を満たす職員をサビ管とみなして配置できる特例があります。ここでは、その期間と要件を告示の原文から整理します。 ## みなし配置とは何か みなし配置とは、やむを得ない事由でサビ管が欠けたとき、実務経験者を研修修了者とみなして配置できる特例です。 正確に言うと、みなされるのは研修の要件だけです。実務経験の要件まで免除されるわけではありません。実務経験を満たす人がいることが、この特例の前提になります。 先に押さえるべきは、減算との関係です。みなし配置が認められている間は、人員基準を満たしている扱いになります。そのため、**欠如減算は生じません**。 減算がいつ始まり、いくら引かれるのかは、[サビ管欠如減算とは](/seido/ketsujo-gensan/)で説明しています。 ## 使える条件は何か 使える条件は、やむを得ない事由による欠如と、実務経験の要件を満たす人を配置できることの2つです。 そのうえで、配置する人の状況によって期間が2つに分かれます。告示の原則は1年です。条件がそろった基礎研修修了者なら、実践研修の修了まで延びます。 1年型の対象は、実務経験の要件を満たす人です。研修をまだ受けていなくてもかまいません。その事業所で働いていた人かどうかも、告示は問うていません。 2年型は、次の2つを両方満たす人だけが対象です。 - 基礎研修を**事由発生日以前に修了**していること - 事由発生日以前から、引き続きその事業所に配置されていること サビ管が欠けたあとに基礎研修を修了しても、2年型にはなりません。告示が、事由発生日後に修了した人を対象から除いているためです。 ## 「やむを得ない事由」とは何か 何がやむを得ない事由に当たるかは、告示に定義がなく、実際の判断は指定権者に委ねられています。 参考になるのは、自治体が示している運用です。仙台市の集団指導資料は、次の両方に当たる場合と説明しています。あくまで**仙台市の例**です。 - 退職、病休など、事業者の責に帰さない事由による欠如であること - その事業所にサビ管を直ちに配置することが困難であること 同じ資料は、適用に**事前協議**が必要だとしています。協議の結果、配置を認めない場合もあると明記されています。 退職や病休は例示であって、どこまで認めるかは自治体によって違います。基準も手続も一律ではないので、欠如が見えた時点で指定権者に相談してください。 ## 期間はどう数えるのか みなし配置の期間は、退職や病休といった事由が発生した日から起算して、原則1年間です。 たとえば4月15日にサビ管が退職したなら、事由発生日は4月15日です。そこから1年間が、みなし配置を使える期間になります。 欠如減算の「翌々月から」のような、月単位の数え方ではありません。**事由発生日から起算**する、日を起点にした数え方です。 2年型の場合は、みなしサビ管が実践研修を修了した時点で、みなしは役目を終えます。修了できないまま2年がたてば、そこが上限です。 配置が遅れた分だけ期間が延びる仕組みではありません。起算日はあくまで事由が発生した日なので、相談や採用に手間取ると、残り期間はその分だけ短くなります。 ## みなし期間中に何をするのか みなし期間中にやるべきことは、要件を満たすサビ管を期間内に用意する後任づくりです。みなしは猶予であって、免除ではありません。 道筋は大きく2つあります。 - 2年型なら、みなしサビ管自身が期間内に実践研修を修了する - 研修修了者を新たに採用するか、社内の基礎研修修了者を実践研修に進める 実践研修に進むには、基礎研修修了後に原則で通算2年の実務が必要です。要件を満たす人であれば、個別支援計画の一連の業務に通算6か月以上従事して進む特例があります。いわゆるOJTです。進め方は[サビ管のOJT](/kenshu/ojt/)で説明しています。 平時からの備えも、告示に用意されています。サビ管が配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を行わせて、配置すべきサビ管の数に算入できます(告示544号 ホ)。この形で後任候補を育てておけば、欠如そのものを避けやすくなります。 実践研修の募集は、都道府県ごとに年1回か2回です。2年型でも、申込みを1回逃すと修了が間に合わなくなることがあります。みなしが始まったら、まず自分の県の研修日程を確かめて、逆算で予定を組んでください。 平時の備えとしては、実務経験を満たす職員に基礎研修を受けさせておくことが効きます。基礎研修修了者が事業所にいれば、いざというときに2年型を使えるからです。 ## みなしが切れたらどうなるのか みなし期間が終わった時点でサビ管を配置できていなければ、その先は欠如減算の対象になっていきます。 減算になると、所定単位数の70%、長引けば50%の算定になります。欠如が続けば減算だけでは済まず、指定の更新や新規指定ができなくなることも、仙台市の資料は挙げています。 期限から逆算して、実践研修の日程と採用活動を並行させることが、みなし期間中の実務になります。 ### 「廃止される」という話は本当か みなし配置が廃止されるという告示や通知は、確認できません。現行の告示544号ヘには、みなし配置の規定が置かれています(2026年8月31日に原文で確認)。 混同されやすい規定が、同じ告示の中にあります。基礎研修を修了した実務経験者を、修了から3年間サビ管とみなす経過措置です(告示544号 ハ)。対象は平成31年4月1日から令和4年3月31日までに基礎研修を修了した人に限られていて、この措置はすでに終わっています。 「みなしが廃止された」という話は、この経過措置の終了と混ざっている可能性があります。ヘのみなし配置とは別の規定です。 ただし、報酬改定や告示の改正で扱いが変わることはあり得ます。見直しの動向は、厚生労働省の改定資料と指定権者の案内で確かめてください。 ## 次に読むもの みなし配置とセットで動くのは、減算の期限と研修の日程です。あわせて確かめてください。 - [サビ管欠如減算とは](/seido/ketsujo-gensan/) … 減算が始まる月と率、翌月末ルール - [サビ管のOJT](/kenshu/ojt/) … 6か月特例と個別支援計画の一連の業務 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から実践研修までの流れ - [研修日程アラート](/tools/kenshu-alert/) … 自分の県の募集が始まったらメールで知らせます ### よくある質問 Q. サビ管が不在でも何か月まで大丈夫ですか? A. みなし配置が認められれば、事由発生日から1年間です。基礎研修を修了した職員を充てる場合は、実践研修の修了まで最長2年になります。みなし配置を使わない場合は、欠如した月の翌月末までに配置できないと減算です。 Q. みなし配置中のOJTとは何ですか? A. 後任者に個別支援計画の業務を経験させて、実践研修の受講につなげる取り組みです。実践研修に進むには、基礎研修修了後に原則で通算2年の実務が要ります。要件を満たす人には、通算6か月以上で進める特例もあります。 Q. みなし配置に事前の届出は必要ですか? A. 告示に届出や協議の定めはありませんが、指定権者への相談は必要です。仙台市は事前協議を求めていて、協議の結果認めない場合もあるとしています。運用は自治体ごとに違うので、欠如が見えた時点で確かめてください。 Q. みなし配置は廃止されるのですか? A. 廃止を定めた告示や通知は確認できません。現行の告示544号ヘに、みなし配置の規定は残っています。期限つきだった別の経過措置と混同されている可能性があります。見直しの動向は厚生労働省の発表で確かめてください。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)ヘ・ホ・ハ」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 厚生労働省「厚生労働大臣が定める利用者の数の基準、従業者の員数の基準及び営業時間の時間数並びに所定単位数に乗じる割合等(平成18年9月29日厚生労働省告示第550号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8503&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。欠如減算の率) - 仙台市「サービス管理責任者等が欠如する場合の留意事項(令和6年度第1回 仙台市障害福祉サービス事業者等集団指導 資料2)」 https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/shidokansa/documents/siryour6-1-02.pdf(2026-08-31確認。やむを得ない事由の例と事前協議) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 個別支援計画未作成減算とは? 3か月ルール・減算幅・対象者を正確に URL: https://sabikan-lab.jp/keikaku/misakusei-gensan/ 分類: 個別支援計画の実務 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 個別支援計画が作成されていない利用者の報酬は、その状態に該当する月から減算されます。割合は、3か月未満の月が所定単位数の70%、3か月以上の月が50%です。 対象は、計画が作成されていない利用者だけです。事業所の利用者全員が対象になるサビ管欠如減算とは、範囲が違います。 減算は、状態が解消された月の前月まで続きます。計画を作成した月は、通常どおり算定します。翌々月からといった猶予はありません。 - 始まる月: 計画がない状態に該当した月(猶予なし) - 減算の1〜2か月目: 所定単位数の70%を算定 - 減算の3か月目以降: 所定単位数の50%を算定 - 終わる月: 解消された月の前月まで(計画を作成した月は通常算定) - 減算の対象: 計画が作成されていない利用者だけ・加算前の単位数 根拠: 平成18年厚生労働省告示第523号 別表/留意事項通知(障発第1031001号)第二の1の(10) ### 本文 個別支援計画が作成されていない利用者の報酬は、減算されます。サビ管欠如減算と混同されやすいのですが、対象も期間の数え方も別の制度です。ここでは、いつから、いくら、誰の分が減算されるのかを、告示と通知の原文から整理します。 ## どんなときに減算になるのか 減算になるのは、サビ管の指揮の下で計画が作成されていないときか、作成の一連の業務が適切に行われていないときです。留意事項通知が、この2つを減算の理由に挙げています。 - サービス管理責任者による指揮の下で、個別支援計画が作成されていないこと - 指定基準に定められた、個別支援計画の作成に係る一連の業務が適切に行われていないこと 見落とされやすいのは2つ目です。**計画の書面があっても**、手順が欠けていれば減算の対象になります。一連の業務には、アセスメントの面接から、原案、担当者会議、文書による同意、交付、モニタリングまでが入ります。 この減算の対象として、通知は次のサービスを挙げています。 - 療養介護、生活介護、施設入所支援 - 自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練) - 就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型 - 就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助 サビ管欠如減算と違い、**施設入所支援も対象**に入っています。 ## 減算幅と期間はどうなるか 減算は該当する月から始まり、2か月目までは所定単位数の70%、3か月目からは50%で算定します。70%も50%も、引かれる幅ではなく残る割合です。 割合をかける相手は、**加算を足す前の単位数**です。加算を含めた合計に70%をかけるのではありません。 欠如減算にある猶予は、この減算にはありません。翌々月まで待つ扱いも、翌月末までに解消すれば減算されない扱いも置かれていません。 終わりは、**解消された月の前月まで**です。計画を作成した月は、通常どおり算定します。 同じ「解消」でも、欠如減算は解消された月まで減算が続きます。未作成減算は前月で終わるので、終わり方が1か月分違います。ここを取り違えると、自主点検や返還の計算がずれます。 ## 誰の分が減算されるのか 減算されるのは計画が作成されていない利用者の分だけで、事業所の利用者全員ではありません。通知は「該当する利用者につき」減算すると定めています。 たとえば利用者20人のうち2人の計画が切れていた場合、減算されるのは2人分の報酬だけです。残る18人分は通常どおり算定します。 ただし、範囲が狭いからといって軽い話ではありません。サビ管が欠けたまま放置すると、全員の計画が順に期限を迎え、該当する利用者が増えていきます。 ## サビ管欠如減算とどう違うのか 違いは4つあり、対象の範囲、始まる月、終わる月、割合が変わる時期のすべてで扱いが異なります。名前が似ているだけで、条文の置き場所も別です。 2つは同時に起きることがあります。サビ管が欠ければ、計画の作成や見直しも止まるためです。欠如減算の側の猶予やみなし配置の扱いは、[サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/)にまとめています。 ## 防ぐにはどう運用するか 防止の要点は、利用者ごとの計画の期限を一覧にして、期限が来る前に一連の手順を終わらせておくことです。計画は作って終わりではなく、**少なくとも6か月に1回以上**の見直しが定められています。 新規の利用者も落とし穴になります。支援は計画に基づいて行うものなので、利用開始の時点から計画が要ります。契約が月末に集中すると、面接と会議の日程が間に合わなくなりがちです。 利用者ごとに、利用開始日、同意日、交付日、次の見直し期限の4つを1枚の台帳に並べます。月初にこの台帳を開き、翌月と翌々月に期限が来る利用者を拾い出せば、面接と会議の日程を先に押さえられます。 日付の順序も一緒に点検します。アセスメント、同意、交付の順に日付が並んでいない記録は、書面があっても手順の裏づけになりません。作成のたびに台帳の日付欄を埋めながら、順序まで確かめると漏れが出にくくなります。 見直しの周期と期限の数え方は、[モニタリングの進め方](/keikaku/monitoring/)で扱っています。 ## よくある誤解はどこか いちばん多い誤りは、この減算の仕組みが入った時期を令和の改定に置く説明です。70%と50%の2段階になったのは、**平成30年度の報酬改定**からです。 それより前は、所定単位数の95%で算定する減算でした。導入の年度を新しく書き替えただけの解説は、そこで根拠が切れています。 次に、「3か月」を猶予と読む誤りがあります。3か月は割合が70%から50%に変わる区切りで、待ってもらえる期間ではありません。減算は該当する月から始まります。 もう1つは、対象を利用者全員と読むものです。全員が対象になるのは欠如減算のほうで、未作成減算は該当する利用者だけです。 ## 次に読むもの 先に押さえるべきは、減算の入り口になる計画作成の手順そのものです。 - [個別支援計画の書き方](/keikaku/) … 作成の6段階と、同意・交付の決まり - [モニタリングの進め方](/keikaku/monitoring/) … 見直しの周期と期限の数え方 - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 利用者全員が対象になる減算との違い ### よくある質問 Q. 個別支援計画がないと、いつから減算されますか? A. 計画が作成されていない状態に該当する月から減算されます。欠如減算のような翌々月からの猶予はありません。減算は状態が解消された月の前月まで続きます。計画を作成した月は通常どおり算定します。 Q. 何%引かれますか? A. 減算の2か月目までは30%、3か月目からは50%引かれます。告示は残る割合で書いていて、作成されていない期間が3か月未満の月は所定単位数の70%、3か月以上の月は50%です。かける相手は加算を足す前の単位数です。 Q. 利用者全員の報酬が減算されますか? A. いいえ、計画が作成されていない利用者の分だけです。利用者全員が対象になるのはサビ管欠如減算です。2つの減算は対象も期間の数え方も違うので、分けて確かめてください。 Q. 計画の書面があれば減算されませんか? A. 書面があっても、作成の手順が欠けていれば減算されます。通知は、作成に係る一連の業務が適切に行われていない場合も減算の理由に挙げています。アセスメントの面接、文書による同意、交付、モニタリングまでが手順に入ります。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省告示第523号)別表」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 厚生労働省「同基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号。最終改正 令和5年3月31日障発0331第16号)第二の1の(10)」(2026-08-31に本文で確認) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(2026-08-31確認) - 厚生労働省「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(障害福祉サービス等報酬改定検討チーム)」 https://www.mhlw.go.jp/content/12204500/0000202403.pdf(2026-08-31確認。各種減算の見直し) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 個別支援計画のモニタリングの書き方 頻度・記入例・見直しの手順まで URL: https://sabikan-lab.jp/keikaku/monitoring/ 分類: 個別支援計画の実務 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 モニタリングは、個別支援計画の実施状況を把握し、計画を見直す業務です。計画の作成後に、サービス管理責任者が行うと定められています。 頻度は少なくとも6月に1回以上です。自立訓練(機能訓練・生活訓練)、就労移行支援、自立生活援助の4サービスでは、3月に1回以上に読み替えます。 利用者や家族との連絡を続け、定期的に面接して、結果を記録します。見直しの結果、計画を変更するときは、アセスメントから交付までの手順を繰り返します。 - 行う人: サービス管理責任者 - すること: 実施状況の把握、定期的な面接、結果の記録、計画の見直し - 頻度: 少なくとも6月に1回以上(4サービスは3月に1回以上) - 計画を変更するとき: アセスメントから交付までの手順を繰り返す - 怠ると: 個別支援計画未作成減算の対象になり得る 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条第9項〜第11項 ### 本文 モニタリングは、個別支援計画を作ったあとに必ず回ってくる業務です。ところが、頻度と記録の決まりを条文で確かめたことがある人は多くありません。ここでは頻度、記録の書き方、計画への反映までを、指定基準の原文から整理します。 ## モニタリングとは何をすることか モニタリングは、個別支援計画の実施状況を把握し、必要に応じて計画を見直す業務です。 行うのはサービス管理責任者です。条文は、実施状況の把握に、利用者についての継続的なアセスメントを含めています。計画どおりに支援が動いているかだけでなく、本人の状態や希望の変化まで見る仕事です。 進め方について、条文は2つのことを定めています。 - 定期的に利用者に面接すること - 定期的にモニタリングの結果を記録すること あわせて、利用者や家族等との連絡を継続的に行うこととされています。**定期的な面接と記録**は「特段の事情のない限り」行うものとされ、省略できる場面は例外として書かれています。 位置づけとしては、作成の6段階の最後にあたります。同時に、次の計画に向けたアセスメントの入り口でもあります。アセスメントから交付までの流れは、[個別支援計画の書き方](/keikaku/)にまとめています。 ## 頻度はどれくらいか 頻度は少なくとも6月に1回以上で、4つのサービスでは3月に1回以上に読み替えます。 これは最低限の頻度です。この間隔で見ていれば足りる、という意味ではありません。体調や作業、家庭の状況が変わったときは、**周期を待たずに見直します**。 周期の起点をどこに置くかまでは、条文に定めがありません。数え方の細部は指定権者の運用で違いがあります。前回の交付日から数えて上限を超えない置き方にしておけば、どの数え方でも外しません。 ## 何を書くのか 様式の定めは無いため、計画の目標ごとに達成状況・本人の言葉・次の対応を書くのが基本です。 条文が求めているのは、定期的に記録することそのものです。項目や様式は決めていません。ただ、モニタリングは計画の見直しにつなぐための業務です。次の3つがそろっていれば、見直しの判断がそのままできます。 - 目標ごとの達成状況(できた・できないを、**行動の事実**で書く) - 本人の言葉(面接で話したことを、かぎかっこのまま残す) - 次の手当て(支援を続けるか、変えるか。変えるなら何を変えるか) 以下の記入例は、いずれも架空のものです。実在の利用者・事業所とは関係ありません。 ### 記入例1:目標に近づいている場合 短期目標が「週3日、午前の作業に開始時刻から参加する」の利用者を想定します。まず悪い例です。 - 達成状況:おおむね良好。引き続き頑張ってもらいたい 「おおむね良好」では、達成したかどうかを誰も判定できません。次の計画をどう変えるのかも、ここからは決められません。同じ利用者を、良い例で書き直します。 - 達成状況:直近3か月の通所は週2〜3日。開始時刻からの参加は12回中9回。欠席の翌日は通所できている - 本人の言葉:「朝は起きられるようになった。週4日にしてもやれる気がする」 - 次の手当て:短期目標を週4日に引き上げる方向で計画の変更を検討する。毎朝の電話確認は、本人と相談して終了する 目標の数字と実績の数字が並んでいるので、達成の判定がそのままできます。本人の言葉が根拠になって、次の目標の水準も決まります。 ### 記入例2:達成できていない場合 - 達成状況:新しい工程(シール貼り)は、声かけなしでは途中で手が止まる。12月から欠席が増え、月の通所は8日 - 本人の言葉:「新しい作業は難しい。前の作業のほうが安心する」 - 次の手当て:工程の練習をいったん止めて、慣れた作業に戻す。目標の達成時期を3か月延ばす方向で計画の変更を検討する 達成できていないときほど、記録の価値が出ます。うまくいかなかった事実と本人の言葉が残っていれば、次の計画は思いつきではなく根拠から立てられます。 評価できる目標の立て方そのものを直したいときは、[個別支援計画の記入例・文例集](/keikaku/bunrei/)を見てください。 ## 面談はどう進めるか 面談は、計画に書いた目標を1つずつ確かめる形にすると、短い時間でも記録まで届きます。 条文が求めているのは定期的な面接で、時間や場所、進め方の決まりはありません。ただ、近況の雑談だけで終わると、記録に書けることが残りません。計画を間に置いて話すのがこつです。 面談の前に、目標ごとの実績(通所日数や作業の記録)を支援員から集めておきます。面談の場では数字の確認に時間を使わず、本人がどう感じているかを聞くことに充てられます。 本人の言葉は、その場でかぎかっこ付きのメモにします。面談の終わりに、計画をどう変えようと考えているかを口頭で伝えておくと、変更時の説明と同意が進めやすくなります。 ## 結果を計画にどう反映するか 見直しの結果、計画を変更するときは、アセスメントから交付までの手順をもう一度たどります。 条文は、計画の作成手順を定めた規定を、計画の変更にそのまま準用しています。原案を作り、会議で意見を求め、説明して文書で同意を得て、交付するところまで同じです。**日付と期間だけを書き替える**進め方は、この準用と合いません。 変更しない判断もあります。見直した結果、今の計画を続けると決めたときは、その判断と理由を記録に残します。記録が無いと、見直しをしていない状態と区別が付かなくなります。 ## モニタリングを怠るとどうなるか 面接や記録を欠いた状態が続くと、該当する利用者について報酬の減算につながり得ます。 個別支援計画未作成減算は、計画が無い場合だけの減算ではありません。留意事項通知は、計画の作成に係る**一連の業務**が適切に行われていない場合も対象に挙げています。モニタリングは計画の条文に定められた業務なので、面接や記録を欠いた状態は、この一連の業務を欠く状態に当たり得ます。 減算の幅は、該当する期間が3月未満なら所定単位数の100分の70、3月以上なら100分の50です。対象になるのは該当する利用者だけで、全利用者には及びません。期間の数え方と計算例は、[個別支援計画未作成減算の記事](/keikaku/misakusei-gensan/)にまとめています。 減算だけの話でもありません。実地指導では、計画と支援記録とモニタリング記録の突き合わせが定番です。周期どおりの記録が残っているかを、年に1回は自分の側で棚卸ししておくと安心です。 ## 次に読むもの モニタリングの前後の工程は、それぞれ別の記事にしています。 - [個別支援計画の書き方](/keikaku/) … アセスメントから交付までの6段階と、同意・交付の決まり - [個別支援計画の記入例・文例集](/keikaku/bunrei/) … 評価できる目標の書き方と文例 - [個別支援計画未作成減算](/keikaku/misakusei-gensan/) … 減算幅と期間の数え方、対象になる利用者 ### よくある質問 Q. モニタリングの頻度は決まっていますか? A. 少なくとも6月に1回以上と決められています。自立訓練(機能訓練・生活訓練)、就労移行支援、自立生活援助では3月に1回以上です。これは最低限の頻度なので、利用者の状態が変わったときは周期を待たずに見直します。 Q. モニタリング記録には何を書けばいいですか? A. 計画の目標ごとに、達成状況を書くのが基本です。あわせて、面接で聞いた本人の言葉と、次に支援をどうするかを残します。この3つがそろっていれば、計画を変えるかどうかの判断にそのまま使えます。 Q. 本人が不在でもモニタリングできますか? A. 原則として、利用者本人への面接が必要です。条文は、特段の事情のない限り、定期的に利用者に面接するよう定めています。面接できない事情があるときは、理由を記録に残したうえで、扱いを指定権者に確かめてください。 Q. モニタリング記録の様式は決まっていますか? A. 全国共通の様式はありません。条文が求めているのは、定期的に結果を記録することです。実地指導では指定権者の参考様式が使われることが多いので、自分の自治体の案内を先に確かめてください。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(2026-08-31確認。第58条第9項〜第11項(モニタリングと計画の変更)、および第162条・第171条・第184条・第206条の20(「六月」を「三月」と読み替える準用規定)) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb4773&dataType=1&pageNo=1(2026-08-31確認。個別支援計画未作成等減算の具体的取扱い) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 「名前だけサビ管」は何が問題か? 名義貸し状態のリスクと抜け出し方 URL: https://sabikan-lab.jp/shigoto/namae-dake/ 分類: サビ管の仕事のリアル 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 「名前だけサビ管」とは、届出上はサビ管として配置されながら、個別支援計画の実務を担っていない状態です。制度は、計画の一連の業務がサビ管の指揮の下で行われることを求めています。 この状態は、個別支援計画未作成減算の該当要件に当たり得ます。率は3か月未満で所定単位数の70%、3か月以上で50%です。指導に従わない場合は、指定の取消しの検討に進むとされています。 本人の側にも、従事の実態を証明できない経歴が残る問題があります。抜け出す入り口は、実務を渡してもらう交渉と、指定権者への相談です。 - 名前だけ配置とは: 届出上はサビ管だが実務を担っていない状態 - 制度が求めるもの: 計画の一連の業務をサビ管の指揮の下で行うこと - 事業所のリスク: 未作成減算(70%・50%)・指導・取消しの検討 - 本人のリスク: 従事の実態を証明できない経歴が残る - 相談先: 指定権者(都道府県・市の障害福祉課) 根拠: 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)第58条/留意事項通知(障発第1031001号)第二の1の(10) ### 本文 サビ管として届け出られているのに、計画の仕事はほとんど回ってこない。そういう立場に置かれている人は、実のところ珍しくありません。ここでは、この「名前だけ」の状態を制度がどう扱うのかを、条文と通知の原文から整理します。 ## なぜ「名前だけサビ管」が生まれるのか 名前だけの配置は、サビ管を置く義務と、要件を満たす人材の不足がぶつかる場所で生まれます。 事業所は、サビ管を置かずに運営を続けられません。就労継続支援B型なら、利用者60人以下で1人以上を置き、うち1人以上は常勤にする必要があります。欠けたままにすれば、利用者全員の報酬が減算されます。 一方で、置きたくても人がいません。のぞみの園の令和4年度調査では、サビ管等の人員確保が困難と感じている法人が48.0%でした。理由の1位は、実務経験の要件を満たす人の不足(51.2%)です。 この2つが重なると、要件を満たす人の名前で届出だけを整える、という判断までの距離が縮まります。本人が望んだ形とは限りません。頼まれて断れなかった、という始まり方も少なくありません。**構造から生まれる状態**なので、誰かを責めるより先に、制度の扱いを知るほうが役に立ちます。 何人置くべきかの数え方は、[サビ管の配置基準](/seido/haichi-kijun/)にまとめています。 ## 制度は何を求めているか 制度が求めているのは、個別支援計画の一連の業務がサビ管の指揮の下で行われることです。 名前を届け出ることは、その入り口にすぎません。指定基準の第58条は、管理者がサビ管に個別支援計画の作成業務を担当させると定めています。一連の業務の中身は次のとおりです。 - アセスメント … 利用者に面接して、能力・環境・希望する生活を把握します - 原案の作成 … 意向、支援の方針、課題、目標と達成時期、留意事項を書きます - 担当者会議 … 支援の担当者を集めて、原案への意見を求めます - 説明・同意・交付 … 本人に説明し、文書で同意を得て交付します - モニタリング … 実施状況を把握し、少なくとも6月に1回以上見直します 第59条は、他の従業者への技術指導と助言もサビ管の責務に挙げています。どれも、名前を貸すだけでは実行できない仕事です。 そして、ここが減算の話と直結します。報酬の通知は、未作成減算に当たる場合の1つ目に「サービス管理責任者による指揮の下、個別支援計画が作成されていないこと」を挙げています。計画の書式が揃っていても、**サビ管の指揮の下**で作られていなければ該当し得ます。名前だけの配置は、この要件が見ている状態そのものです。 ## 事業所にはどんなリスクがあるか 該当する利用者の報酬の減算から始まり、指導に従わなければ指定の取消しの検討に進みます。 数え始めは、名前だけの状態に該当した月です。運営指導で見つかった月ではありません。あとから確認された場合、過去の給付費は減算後の額で計算し直すことになります。 同じ通知は、都道府県知事に遵守の指導も求めています。**指導に従わない場合**は、特別な事情がある場合を除き、指定の取消しを検討するものとされています。減算で終わる話とは限りません。 法律の側にも定めがあります。障害者総合支援法の第50条は、指定の取消しや、期間を定めた効力の停止ができる場合を列挙しています。人員基準を満たすことができなくなったとき、虚偽の報告をしたとき、不正の手段により指定を受けたときは、この中に入っています。名前だけの配置がどの事由に当たるかは、個別の事情によります。ただ、**取消しにつながり得る**話であることは、条文の並びから読み取れます。 なお、名前を借りた人が実務経験や研修の要件を満たしていなければ、話は欠如減算に変わります。この場合の対象は利用者全員です。 - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 要件を満たす配置がない場合の減算 - [個別支援計画未作成減算](/keikaku/misakusei-gensan/) … 該当の要件と期間の詳細 ## 本人にはどんなリスクがあるか 減算や指導が向かう先は事業所ですが、従事の実態がない経歴という形で本人の側にも残ります。 減算された給付費の扱いも、指導への対応も、負うのは事業所です。名前を貸した本人に減算が付くわけではありません。それでも、本人が困る場面は具体的にあります。 1つ目は、実務経験の証明です。実務経験証明書は、**従事の実態**を証明する書類です。千葉県の様式では、業務期間は「要援護者に対する直接的な援助を行っていた期間」とされ、業務内容も具体的に書きます。名前だけだった期間は、あとから証明に使えません。 2つ目は、研修の要件です。基礎研修修了者が実践研修に進む経路の1つに、個別支援計画の一連の業務への通算6か月以上の従事があります(OJTの特例)。名前だけで実務に触れていなければ、この期間を満たしたとは言えません。申込内容に虚偽があった場合は、修了後でも取消し等の措置があり得ると、千葉県の実施要領は定めています。 3つ目は、書類に名前が残り続けることです。体制の届出には、サビ管として自分の氏名が載っています。実態と違う状態が長引くほど、あとからの説明は難しくなります。 証明書の書式と依頼の仕方は、[実務経験証明書の書き方](/naruniha/shomeisho/)にまとめています。 ## 抜け出すにはどうすればいいか 本人は実務を渡してもらう交渉から、経営者は人を育てる正規ルートの整備から始められます。 ### 本人ができること まず、実務を渡してもらう交渉です。材料には、ここまでの制度の事実がそのまま使えます。名前だけの状態は、事業所にとって減算のリスクそのものだからです。担当させてほしいという頼み方より、この状態は事業所の損になっている、という伝え方ができます。 渡してもらう順番は、一連の業務の一部からで構いません。モニタリングの同席から始めて、アセスメントの面接、原案の作成へと広げる形が現実的です。 並行して、記録を残してください。自分がどの業務を担ったか、どの業務を頼んで断られたかを、日付とともに控えます。あとから実態を確かめる場面で、自分を守る材料になります。 交渉が動かないときは、指定権者に相談できます。窓口は都道府県や市の障害福祉課です。通報という形をとらなくても、基準に照らした扱いを確かめる相談として使えます。 実務を渡してもらう交渉は、「全部やらせてほしい」より業務単位のほうが通りやすくなります。次のモニタリングに同席したい、という頼み方なら、事業所の側も日程を区切って答えられます。 記録に特別な様式は要りません。日付、業務、同席者の3つをカレンダーやメモに残すだけで、あとから実態を示す材料になります。 ### 経営者ができること 名前を借りる代わりに、制度が用意している道具を使えます。2つあります。 1つ目は、基礎研修修了者の活用です。サビ管が配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を担当させて、配置の人数に数えられます。根拠は告示544号のホです。2人目を実務の中で育てる、正規のルートになります。 2つ目は、みなし配置です。やむを得ない事由でサビ管が欠けた場合、実務経験の要件を満たす人を配置すれば、研修の要件を満たすものとみなされます。期間は事由の発生から1年で、条件を満たす人なら最長2年です。事前協議を求める自治体もあるので、指定権者に早めに相談してください。 どちらも、実務を渡して育てることが前提の仕組みです。名前だけの配置と違って、減算の心配をせずに人を育てられます。 ## 次に読むもの 仕事の負担の話と、減算の数字の詳細は、別の記事にしています。 - [サビ管の仕事はきつい?](/shigoto/kitsui/) … 負担の正体と、軽くするための組み立て - [サビ管欠如減算](/seido/ketsujo-gensan/) … 欠けたときの減算の始まりと率 - [個別支援計画未作成減算](/keikaku/misakusei-gensan/) … 該当の要件と期間の数え方 - [実務経験証明書の書き方](/naruniha/shomeisho/) … 従事実態の証明と依頼の仕方 ### よくある質問 Q. 名前だけの配置は違法ですか? A. 違法かどうかの断定はできませんが、基準が想定しない状態です。指定基準は、個別支援計画の一連の業務をサビ管が担うことを前提にしています。実態が伴わなければ、減算や運営指導の対象になり得ます。個別の判断は、指定権者に確かめてください。 Q. バレたらどうなりますか? A. 現実的な帰結は、運営指導での指摘と報酬の減算です。未作成減算は該当した月から数えるので、過去の給付費は減算後の額で計算し直すことになります。指導に従わない場合は、指定の取消しを検討するとされています。虚偽の報告が絡むと、法律上の取消し事由にも触れ得ます。 Q. 断れないときはどうすればいいですか? A. 相談先として、指定権者である都道府県や市の障害福祉課があります。通報という形でなくても、基準に照らした扱いを確かめる相談として使えます。あわせて、自分がどの業務を担ったかの記録を残してください。実務を渡してもらう交渉には、減算の事実がそのまま材料になります。 Q. 名前だけの期間も実務経験になりますか? A. 実務経験証明書が証明するのは、従事の実態です。実態のない期間は、あとから証明に使えません。研修の申込内容に虚偽があると、修了後でも取消し等の措置があり得ます。千葉県の実施要領がそう定めています。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第58条・第59条。2026-08-31確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省告示第523号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8477&dataType=0&pageNo=1(個別支援計画未作成減算の率。2026-08-31確認) - 厚生労働省「同基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年10月31日障発第1031001号。最終改正 令和5年3月31日障発0331第16号)第二の1の(10)」(2026-08-31に本文で確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年11月7日法律第123号)第50条」 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000123(指定の取消し等。2026-08-31にe-Govで確認) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)ホ・ヘ」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(基礎研修修了者の配置算入・みなし配置。2026-08-31確認) - 独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」報告書(令和5年3月)」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(人員確保の困難さの集計。2026-08-31確認) - 千葉県「令和8年度第1回サービス管理責任者等基礎研修 実施要領・実務経験証明書(参考様式4)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/2026-1-kiso.html(従事実態の証明と虚偽申込みの扱い。2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サービス管理責任者(サビ管)になるには? 要件と最短ルートの早見表 URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サビ管になるには、実務経験の要件を満たしたうえで、基礎研修と実践研修を修了する必要があります。実務経験は3つの経路のどれか1つを満たせば足ります。 相談支援の業務なら通算5年以上、資格を持たない人の直接支援の業務だけなら通算8年以上です。国家資格を持っている人は、相談支援または直接支援が通算3年以上で、かつ資格に基づく業務が通算3年以上あれば要件を満たします。 研修は基礎研修から受けます。基礎研修は、実務経験の年数に達するまで2年以内になった時点から受けられます。基礎研修を修了したあと、原則2年の実務を経て実践研修に進みます。 - 実務経験(相談支援): 通算5年以上 - 実務経験(直接支援のみ・資格なし): 通算8年以上 - 実務経験(国家資格あり): 3年以上 + 資格に基づく業務3年以上 - 研修: 基礎研修 → 実践研修(更新研修は5年度ごと) - 基礎研修を受けられる時期: 実務経験の年数に達するまで2年以内になってから 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ ### 本文 サビ管になれるかどうかは、これまでどんな仕事をしてきたかで決まります。年数の数え方は経路ごとに違い、資格を持っているかどうかでも変わります。ここでは、要件を定めている告示の原文から、経路ごとの年数と研修の順番を整理します。 ## サビ管になるには何が必要か サビ管になるには、実務経験の要件を満たすことと、研修を修了することの2つが必要です。どちらか一方だけでは配置できません。 実務経験は、これまで従事してきた業務の種類と年数で判断します。研修は、基礎研修と実践研修の2つを順に受けます。配置されたあとも、5年度ごとに更新研修を受け続けます。 試験はありません。**受けるべき研修に申し込めるかどうか**が、実際には最初の関門になります。研修の募集は都道府県ごとに年1回か2回しかないためです。 ## 実務経験は何年必要か 実務経験は、次の3つの経路のどれか1つを満たせば足ります。すべてを満たす必要はありません。 3つ目の経路にある国家資格は、告示に23の資格が名指しで挙げられています。 - 医療:医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師 - リハビリ・技術:理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士 - 施術:あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師 - 福祉・心理:社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師 - 栄養:管理栄養士、栄養士 **保育士はこの23資格に入りません。** 保育士や社会福祉主事任用資格を持っている人は、代わりに1つ目の経路で有利になります。これらの資格を持つ人が直接支援の業務に従事した期間は、相談支援の業務の期間と合算して5年で数えられるためです。 ## 実務経験にはどんな仕事が入るか 告示は、対象になる業務を「相談支援の業務」と「直接支援の業務」の2つに分けて定めています。どちらも、働いていた場所の種類まで指定されています。 相談支援の業務は、障害があることや環境上の理由で日常生活に支障がある人の相談に応じ、助言や指導をする仕事です。働いていた場所として、告示には次のようなところが挙がっています。 - 相談支援事業所、地域生活支援事業を行う場所 - 児童相談所、身体障害者更生相談所、知的障害者更生相談所 - 精神保健福祉センター、福祉事務所、発達障害者支援センター - 障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター - 特別支援学校 直接支援の業務は、入浴・排せつ・食事などの介護や、日常生活の基本的な動作の指導、知識技能の付与、生活能力の向上のための訓練を行う仕事です。障害者支援施設、障害福祉サービス事業所、老人福祉施設、介護老人保健施設、病院や診療所の療養病床などが対象です。 年数を1年あたり180日として数える取扱いが広く行われていますが、**これは告示の本文にある定めではありません。** 運用として都道府県が示しているもので、扱いが分かれることがあります。自分の職歴が足りるかどうかは、申請先の窓口で確かめるのが確実です。 職歴が複数の職場にまたがる人は、先に職歴の一覧を作っておくと話が早く進みます。事業所名、在籍期間、雇用形態、担当した業務の4つを並べておけば、窓口で「この期間は入るか」を1件ずつ確かめられます。 証明書は前の職場に書いてもらうことになるので、退職から時間がたっているほど手間がかかります。要件に近づいてきたら、先に依頼だけ済ませておくほうが安全です。 ## 研修はどんな順番で受けるか 研修は、基礎研修を受けてから実践研修に進み、配置後は5年度ごとに更新研修を受けます。この順番は飛ばせません。 基礎研修を受けられるのは、実務経験の年数に達する日までの期間が**2年以内になった人**と、すでに実務経験を満たしている人です。実務経験をすべて満たすまで待つ必要はありません。 基礎研修を修了したあと、実践研修に進むには次のどちらかを満たします。 - 基礎研修の修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上、相談支援または直接支援の業務に従事した - 基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人が、基礎研修の修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算6か月以上、個別支援計画の作成にかかわる一連の業務に従事した 2つ目が、いわゆるOJTの特例です。**告示が定めているのは6か月以上という期間だけ**で、90日以上という日数や、指定権者への届出は、都道府県が運用として求めているものです。求める内容は都道府県によって違います。 実践研修を修了すると、サビ管として配置できます。その後は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までに更新研修を修了します。 ## 最短で何年かかるか 最短は、国家資格を持っている人の3年です。相談支援または直接支援が3年以上あり、かつ資格に基づく業務が3年以上あれば、実務経験を満たします。 介護福祉士として障害者支援施設で働いてきた人であれば、その期間は直接支援の業務であると同時に、資格に基づく業務でもあります。年数の数え方は都道府県が判断しますが、この形が最短になります。 資格を持っていない人が直接支援の業務だけで要件を満たす場合は、通算8年が必要です。ただし社会福祉主事任用資格を取れば、同じ直接支援の期間を5年の経路で数えられるようになります。**資格を1つ足すことで、必要な年数が3年短くなります。** 研修の時間も見込んでおく必要があります。基礎研修は実務経験の2年前から受けられます。ただし前倒しで受けた人は6か月の特例を使えません。特例の対象は、基礎研修の受講を始めた日にすでに実務経験を満たしていた人だけだからです。 前倒しで受けた人は、原則どおり基礎研修の修了後に通算2年以上の実務が必要です。この2年は残りの実務経験と同時に数えられるので、早く受けておいて損はありません。 ただし研修の募集は年に1回か2回しかありません。1回逃すと、予定はまるごと1年後ろにずれます。日程は都道府県ごとに違うので、[研修日程ナビ](/kenshu/nittei/)で自分の県の募集時期を先に確かめておいてください。 ## よくある誤解はどこか いちばん多いのは、国家資格を持つ人の要件を「5年」と書いている説明です。これは児童発達支援管理責任者の要件との取り違えで、サビ管は3年+3年です。 次に多いのが、実践研修について「基礎研修から6か月で進める」と書いているものです。6か月で進めるのは、基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人の特例です。それ以外の人は通算2年以上必要です。 更新研修の期限を「修了日から5年後」と書いているものも見かけます。実際は年度で数えます。実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までです。 これらは、いずれも申請や配置の予定を1年単位で狂わせます。要件を確かめるときは、解説記事ではなく告示の原文か、都道府県が出している案内に当たってください。 ## 次に読むもの 自分の職歴が要件に入るかを確かめるなら、実務経験の数え方から読んでください。 - [サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/) … 対象になる業務と施設、年数の数え方 - [実務経験証明書の書き方](/naruniha/shomeisho/) … 前の職場への依頼の仕方とテンプレート - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れと申込み ### よくある質問 Q. サビ管になる最短ルートは? A. 国家資格を持っている人が最短です。相談支援または直接支援の業務が通算3年以上あり、かつ資格に基づく業務が通算3年以上あれば実務経験を満たします。要件に達する2年前から基礎研修を受けられるので、実務経験を満たした時点で基礎研修を終えている状態を作れます。 Q. サビ管になるには何年かかりますか? A. 早い人で3年、資格がない場合は8年かかります。相談支援の業務なら5年、資格を持たない直接支援の業務だけなら8年です。基礎研修修了後は原則2年の実務を経て実践研修に進みますが、実務経験を満たしてから基礎研修を受けた人は6か月以上で進めます。 Q. 実務経験は「5年」と聞きましたが違うのですか? A. 国家資格を持つ人の要件は5年ではありません。相談支援または直接支援が3年以上、かつ資格に基づく業務が3年以上です。「5年」は児童発達支援管理責任者の要件と取り違えられたものです。 Q. サビ管の資格は国家資格ですか? A. 国家資格ではありません。都道府県などが実施する研修を修了し、実務経験の要件を満たした人が配置できる、任用上の要件です。試験はありません。 Q. 基礎研修はいつから受けられますか? A. 実務経験の年数に達する日まで2年以内になった時点から受けられます。実務経験をすべて満たすまで待つ必要はありません。募集は年に1回か2回なので、受けられる時期になったら早めに申し込むほうが確実です。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管の年収はいくら? 平均月給40.5万円の中身を公的データで分析 URL: https://sabikan-lab.jp/shigoto/nenshu/ 分類: サビ管の仕事のリアル 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 令和6年度の障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査では、サビ管等の常勤の平均給与額は月405,480円でした。同じ調査の福祉・介護職員は327,720円で、差は77,760円です。 内訳は基本給250,510円、手当91,940円、一時金63,030円です。税や社会保険料を引く前の額なので、手取りではありません。 集計されたサビ管等は3,726人で、平均年齢は48.9歳、平均勤続年数は11.8年でした。人数は別の調査で見ます。令和6年社会福祉施設等調査では、サビ管は常勤換算で約4.8万人です。 - 平均給与額(常勤・月額): 405,480円 - 福祉・介護職員との差: 月77,760円 - 12か月に置き換えた額: 約487万円(編集部の換算) - 平均年齢/平均勤続年数: 48.9歳/11.8年 - 常勤換算の従事者数: 約4.8万人 根拠: 厚生労働省 令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査 統計表第86表・第88表/令和6年社会福祉施設等調査 表3・表8 ### 本文 サビ管の年収を調べると、求人サイトの集計ばかりが出てきます。ここでは求人票ではなく、厚生労働省の調査から数字を取り直しました。給与の内訳と、現場の職員との差、それに求人票の額と食い違う理由まで並べます。 ## 公的調査ではサビ管の給与はいくらか 令和6年度の処遇状況等調査では、サビ管等の常勤の平均給与額は月405,480円でした。 数字の出どころは、厚生労働省が報酬改定の基礎資料として行っている調査です。令和6年9月の給与を、常勤の職員について職種別に集計しています。集計されたサビ管等は3,726人でした。 405,480円を12か月分に置き換えると、およそ487万円になります。**この換算は編集部が行ったもの**で、調査そのものは年収を出していません。 調査が数えているのは常勤の職員だけです。非常勤は別の表にまとめられています。**平均給与額は控除前の額**で、手取りではありません。 ## 現場の職員とどれだけ違うのか 同じ調査で比べると、サビ管等と福祉・介護職員の差は月77,760円です。 12か月分では約93万円になります。ただし、この差をそのまま「サビ管になれば93万円増える」と読むのは早すぎます。両者は平均年齢で4歳、平均勤続年数で3.9年の開きがあるためです。年齢と勤続の分が、差のなかに混ざっています。 それでも差そのものは小さくありません。サビ管等は、全職種の平均353,450円も5万円ほど上回っています。医療職を除けば、事業所のなかでは高いほうの水準です。 ## 年収の中身は何でできているか 405,480円の内訳は、基本給250,510円、手当91,940円、一時金63,030円です。 手当91,940円のうち、毎月決まって支給される手当が67,950円あります。職務手当と資格手当、それに処遇改善加算にもとづく手当がここに入ります。残りの約2.4万円は、時間外手当や通勤手当のように月ごとに変わるものです。 求人票の月給と、この調査の額は、そのまま比べられません。調査の額には時間外手当と通勤手当、それに一時金の月割りまで入っているためです。求人票の「月給」は、たいてい基本給と毎月の手当までを指します。 そろえて比べるなら、基本給250,510円と毎月決まって支給される手当67,950円を足した318,460円を使ってください。この額は調査でも「平均基本給等」として別に集計されています。求人票の月給と同じ土俵に乗る数字です。 前年からの伸びを見ると、基本給の6,340円より手当の10,180円のほうが大きくなっています。**伸びの主役は手当**のほうです。令和6年度の処遇改善加算の再編が、ここに出ています。 加算をどこに配ったかも、同じ調査で聞いています。福祉・介護職員以外への配分先をみると、サビ管等を対象にした事業所が80.5%で最も多くなっています。加算の恩恵は、現場職だけに閉じてはいません。 ただし、加算の配り方を決めるのは事業所です。基本給に乗せるか、手当で出すか、賞与に寄せるかは法人ごとに違います。同じ405,480円でも、内訳の形は事業所ごとに変わります。 ## 年収を上げる現実的な方法は何か いちばん確実なのは、サビ管として配置されること自体です。その差が月77,760円あります。 そのうえで積み上がる要素を、同じ調査から拾うと4つあります。ただし次の4つは、調査がサビ管ではなく福祉・介護職員について集計した数字です。サビ管の伸び方そのものではなく、同じ職場で何が給与に効いているかの目安として読んでください。 - 勤続年数:勤続10年以上は373,370円で、全体の327,720円より45,650円高い - 職位:管理職は390,640円、管理職でない人は322,030円で、差は68,610円 - 保有資格:社会福祉士382,370円、精神保健福祉士371,260円、介護福祉士356,460円に対し、資格なしは307,980円 - 働く場所:施設入所支援は371,620円、就労継続支援B型は289,130円 サビ管等の平均勤続年数は11.8年でした。勤続の長い人が就いている職種だと、この数字から読めます。**時間そのものが給与の一部**になっているとも言えます。 地域による差は、この調査では公表されていません。都道府県別の平均給与額が出ていないためです。地域差の大きさは、公的な数字では確かめられません。 同じ法人のなかで年収を上げるなら、まず資格と職位です。事業所を移る道も現実にはあります。ただし、移った人が実際にいくら増えたかを示した公的な調査は見当たりません。当サイトは転職の勧誘をしないので、ここでは事実の指摘までにとどめます。 ## なぜ求人票の数字と違うのか この調査が数えているのは、限られた条件を満たす職員だけだからです。 食い違いの原因は、集計の仕方に4つあります。どれも求人票の月給とはそろいません。 - 職種の区分が広い:統計表の区分は「サービス管理責任者等」で、調査票では児童発達支援管理責任者とサービス提供責任者も同じ選択肢に入る - 対象の事業所が限られる:処遇改善加算(Ⅰ)から(Ⅴ)を取得している事業所だけが集計されている - 在籍期間の条件がある:令和5年9月30日と令和6年9月30日の両方に在籍していた人だけを比べている - 額の中身が広い:基本給に加えて、時間外手当・通勤手当・一時金まで合計している **1年を通じて在籍した人だけ**が集計されているので、その年に入った人は入りません。新しく採用された人の初任給は、ここに反映されていないということです。求人票の額が調査より低く見えるのは、この差が大きく効いています。 兼務の扱いも違います。調査票は、複数の職種を兼ねている人に、主として従事している職種を1つ選ばせています。**兼務の分も同じ枠で数える**ので、サビ管以外の仕事の分が金額に混ざります。 サビ管の兼務は珍しくありません。のぞみの園がグループホームのサビ管219人に聞いた調査では、サビ管以外の業務を兼務している人が76.7%を占めていました。世話人や生活支援員との兼務が最も多い形です。 ## 何人がこの仕事に就いているのか 令和6年社会福祉施設等調査では、サビ管の常勤換算従事者数は約4.8万人です。 内訳をたどると、就労継続支援B型が15,970人で最も多くなっています。次いで共同生活援助9,976人、生活介護8,413人と続きます。児童発達支援管理責任者を足すと、全体で約8.4万人です。 常勤換算という数え方なので、実際の人数はこれより多くなります。非常勤や兼務の人の勤務時間を、常勤1人分に割り戻した数字だからです。 この規模に対して、人を確保できていない法人があります。のぞみの園の調査では、サビ管等の確保が困難だと感じている法人が48.0%ありました。理由の1位は、実務経験の要件を満たす人が足りないことで51.2%です。求人票の額が高めに出るのは、この不足が背景にあります。 ## 次に読むもの 数字の次は、仕事の中身と、そこにたどり着くまでの道のりです。 - [サビ管の仕事はきついのか](/shigoto/kitsui/) … 業務量と責任の実際 - [サービス管理責任者になるには](/naruniha/) … 実務経験と研修の要件 - [就労継続支援B型のサビ管の仕事内容](/shigoto/b-gata-sabikan/) … いちばん人数の多い現場 ### よくある質問 Q. サビ管は儲かりますか? A. 大きく稼げる仕事ではありません。令和6年度の処遇状況等調査では、常勤の平均給与額は月405,480円でした。12か月に置き換えると約487万円です。現場の福祉・介護職員より月7.7万円ほど高い水準にあたります。 Q. 現場の職員とどれくらい違いますか? A. 常勤同士の平均で、月77,760円の差です。サビ管等が405,480円、福祉・介護職員が327,720円でした。12か月分では約93万円の差になります。ただし平均年齢も4歳、平均勤続年数も3.9年の開きがあります。 Q. 離職率は高いですか? A. サビ管だけの離職率は公表されていません。手がかりになるのは平均勤続年数です。サビ管等は11.8年で、福祉・介護職員の7.9年より長くなっています。一方で、確保が困難だと感じている法人は48.0%あります。 Q. 手当はいくらつきますか? A. 常勤の平均で、月91,940円です。うち毎月決まって支給される手当が67,950円でした。残りは時間外手当や通勤手当などです。処遇改善加算による手当は、毎月決まって支給される手当のほうに入ります。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(統計表第86表・第88表・第21表ほか)」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/r06.html(2026-08-31確認) - 厚生労働省「令和6年(2024)社会福祉施設等調査の概況(表3・表8 職種別常勤換算従事者数)」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/23-22.html(2026-08-31確認) - 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業 サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」 https://www.nozomi.go.jp/investigation/pdf/report/03/R04-1.pdf(2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管(サービス管理責任者)のOJTとは? 期間・6か月特例・届出 URL: https://sabikan-lab.jp/kenshu/ojt/ 分類: サビ管研修 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 OJTとは、基礎研修を修了してから実践研修を受けるまでの間に積む実務経験のことです。講義を受けるものではありません。 必要な期間は原則として通算2年以上です。基礎研修の受講開始日にすでに実務経験の要件を満たしていた人は、通算6か月以上に短縮されます。特例で従事するのは、個別支援計画の作成にかかわる一連の業務です。 告示が定めているのは、この期間と、従事する業務の2つだけです。「90日以上」という日数や、指定権者への届出は告示にありません。都道府県が運用として求めているもので、内容は自治体ごとに違います。 - 原則の期間: 通算2年以上(実践研修の受講開始日前5年間) - 特例の期間: 通算6か月以上 - 特例を使える人: 基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人 - 特例で従事する業務: 個別支援計画の作成にかかわる一連の業務 - 期間の起算日: 基礎研修修了者となった日 - 90日以上・届出: 告示にない。都道府県の運用要件 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)(二) a・b ### 本文 OJTという言葉は、サビ管の研修体系のなかで独特の使われ方をします。研修の名前のように見えますが、受講するものではありません。ここでは、期間と中身を定めている告示の原文と、都道府県が出している案内の両方から、境目をはっきりさせて整理します。 ## OJTとは何を指すのか サビ管のOJTとは、基礎研修を修了してから実践研修を受けるまでの間に積む実務経験のことです。 新しい研修体系では、基礎研修を終えてもすぐに実践研修へは進めません。あいだに一定期間の実務をはさむ決まりになっています。この期間が、実務の場で慣習的にOJTと呼ばれています。 名前に研修と付いていても、講義や演習に出るわけではありません。**働きながら期間を積むもの**です。会場も日程もなく、勤務先での日々の業務がそのまま中身になります。 告示は「OJT」という語を使っていません。告示が書いているのは、実践研修を受けるための要件としての業務従事の期間です。 ## 原則は何年か 原則は、基礎研修修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上の業務に従事することです。 対象になるのは、相談支援の業務または直接支援の業務です。実務経験の要件を数えるときと同じ2種類の業務で、特別な業務が指定されているわけではありません。 期間の数え方には窓が2つあります。基礎研修修了者になった日より後であること、そして実践研修の受講開始日から5年前までの間に収まっていることです。 **特例に当たらない人は2年**が必要になります。次の節の要件を1つでも欠けば、原則に戻ります。 ## 6か月で進める特例とは何か 特例が使えるのは、**基礎研修の受講開始日**にすでに実務経験の要件を満たしていた人だけです。 実務経験の要件とは、相談支援の業務で通算5年、資格を持たない直接支援の業務だけなら通算8年、国家資格を持つ人なら3年と3年という、あの年数のことです。基礎研修は要件に達する2年前から受けられます。早めに受けた人は、この特例の対象から外れます。 告示が特例について定めているのは、次の2つだけです。 - 基礎研修修了者となった日以後、実践研修の受講開始日前5年間に通算して6月以上であること - 従事する業務が、指定障害福祉サービス基準第58条第2項から第5項までなどに規定する業務であること **告示が定めているのは2つだけ**で、ほかの条件は書かれていません。ここを押さえておくと、あとの節の話が読みやすくなります。 原則との違いは期間だけではありません。従事する業務の中身が変わります。原則の2年は相談支援または直接支援の業務ですが、特例の6か月は個別支援計画の作成にかかわる業務に限られます。 ## 「90日以上」「届出」はどこから来ているのか 日数の「90日以上」も、指定権者への届出も、告示には書かれていません。都道府県の運用要件です。 この記事でいちばん確かめてほしいのはここです。ネット上の解説では、90日以上と届出が告示の要件のように並べられていることがあります。実際の出どころは違います。 告示の条文にあるのは「通算して六月以上」という期間と、従事する業務の指定だけです。日数の下限も、書類の提出も、**告示に書かれていません**。 青森県の例を見ると、運用の形がよく分かります。同県は特例を使う要件を3つに整理し、その3つ目に指定権者への届出を置いています。届出の様式、勤務形態一覧表、経歴書、基礎研修の修了証の写しまで並べています。 実施の回数についても、十分な実施を担保する観点から、おおむね計10回以上を基本とすると書いています(令和5年3月31日厚生労働省事務連絡)。これも告示の条文にある数字ではありません。 求めるものは**都道府県によって違います**。ほかの自治体が青森県と同じ様式を使っているとは限りません。届出の要否そのものが違うこともあります。 順番を間違えないことが大事です。先に半年働いてから届け出ると、届出前の期間を数えてもらえないことがあります。特例を使うと決めた時点で、自分の都道府県の案内を確認するのが安全です。 確認するのは3つです。届出が要るか、様式は何か、いつまでに出すか。研修の申込みページではなく、指定申請や変更届のページに置かれていることが多いので、探す場所に注意してください。 ## 個別支援計画の一連の業務とは何をすることか 告示が名指ししているのは、アセスメントから担当者会議までの工程です。計画の交付やモニタリングは条文の範囲に入っていません。 告示は業務の中身を文章で説明せず、指定障害福祉サービス基準第58条の**第2項から第5項まで**という形で指しています。障害児通所支援などの事業所では、児童福祉法に基づく基準の対応する条項が名指しされています。 サビ管が配置されている事業所で特例を使う人は、原案を作るところまでを担当します。会議には、サビ管が開く場に参加する形で加わります。この範囲が、告示の第2項から第5項までと重なります。 一方、サビ管を欠いた事業所でみなし配置されている人は、交付やモニタリングまで含めた全工程に従事することを求められます。青森県はこの2つを別の類型として書き分けています。 ## 起算日はいつになるのか 数え始めるのは、基礎研修修了者になった日です。基礎研修の日程が終わった日ではありません。 告示は「基礎研修修了者となった日以後」と書いています。この基礎研修修了者という言葉は、告示のなかで定義されています。基礎研修を修了して修了証の交付を受け、かつ相談支援従事者初任者研修の講義部分を修了している人のことです。 つまり**基礎研修を終えただけでは足りません**。講義部分をあとから受ける予定なら、その修了証が出るまで期間は始まりません。青森県も、両方の修了証の交付を受けた時点から起算できると案内しています。 もう1つの縛りが、実践研修の受講開始日前5年間という窓です。積んだ期間がこの窓の外に出てしまうと、数えてもらえません。長く間が空いた人は、ここを確かめる必要があります。 ## どこでやるのか OJTは、自分が勤めている障害福祉サービス事業所等で行います。研修機関が実習先を用意してくれる仕組みではありません。 告示は、サビ管が配置されている事業所で、第58条第2項から第5項までの業務を基礎研修修了者に行わせることができると定めています。そのうえで、その基礎研修修了者をサビ管に加えて置けば、配置すべきサビ管の数に達しているとみなせるとしています。 この仕組みがあるので、2人目のサビ管等という位置づけで期間を積めます。青森県は、2人目のサビ管等として従事する形と、相談支援や直接支援の業務に従事する従業者として従事する形の両方を挙げています。 原則の2年と違うのは場所の縛りです。原則は相談支援または直接支援の業務なので、事業所以外の施設等での経験も入る余地があります。特例の6か月は指定基準に規定する業務なので、指定を受けた事業所のなかでしか積めません。 そのため**事業所の協力が要ります**。勤務の位置づけを変え、書類を出し、既存のサビ管に会議へ入れてもらう必要があります。本人だけで完結する手続きではありません。 事業所側から見ると、特例は人員配置の話とセットになります。2人目のサビ管等として届け出るなら、勤務形態一覧表の職種欄をどう書くかまで決めておく必要があります。 先に決めておくとよいのは3つです。誰の計画を担当させるか、会議にいつから入れるか、記録に本人の名前をどう残すか。あとから期間を証明するときに効いてきます。 ## 次に読むもの 自分がどちらの期間になるかは、基礎研修を受けた時点の実務経験で決まります。先に基礎研修の要件から確かめてください。 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れ - [サビ管の基礎研修](/kenshu/kiso/) … 受講できる時期と申込みの流れ - [サビ管の実践研修](/kenshu/jissen/) … 受講要件と修了後にできること - [みなし配置のルール](/seido/minashi-haichi/) … 欠如したときの期間と要件 ### よくある質問 Q. OJTの6か月はいつから数えますか? A. 基礎研修修了者になった日から数えます。基礎研修を終えただけでは足りません。相談支援従事者初任者研修の講義部分も修了し、修了証の交付を受けている必要があります。あわせて、実践研修の受講開始日から5年前までの間に入っていることも条件です。 Q. みなし配置中のOJTとは何ですか? A. サビ管が欠けた事業所で、みなしで配置された人が積むOJTのことです。この場合は原案を作るところで止まらず、計画の交付やモニタリングまで担当することを求める運用があります。みなし配置ができる期間は、欠如した日から1年です。要件を満たせば実践研修を修了するまで最長2年になります。 Q. OJTはどこでやりますか? A. 勤務先の障害福祉サービス事業所等で行います。告示は、サビ管が配置されている事業所で、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を行わせることを認めています。研修機関が場所を用意してくれるわけではありません。事業所が届出や勤務体制の整理に動く必要があります。 Q. OJTの届出は必ず必要ですか? A. 告示の要件ではありませんが、届出を求める自治体があります。青森県は、個別支援計画の作成業務に従事することを指定権者に届け出ることを要件に挙げています。様式や添付書類も指定されています。自分の都道府県の案内を先に確認してください。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認。イ(2)(二) a・b、およびホ) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について(平成18年12月6日障発第1206001号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb4746&dataType=1&pageNo=1(2026-08-31確認。基準第58条の解釈) - 青森県健康医療福祉部障がい福祉課「サービス管理責任者等の研修及び経過措置について(令和6年度指定障害福祉サービス事業者等集団指導 資料7・令和7年3月)」 https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/syofuku/files/07_r6sidou.pdf(2026-08-31確認。届出・業務の範囲・回数の運用例) - 仙台市障害福祉サービス指導課「サービス管理責任者等が欠如する場合の留意事項(令和6年度第1回 仙台市障害福祉サービス事業者等集団指導 資料2)」 https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/shidokansa/documents/siryour6-1-02.pdf(2026-08-31確認。みなし配置の事前協議の運用例) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サービス管理責任者(サビ管)とは? 仕事内容と1日の流れ・配置の基準 URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/sabikan-toha/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 サービス管理責任者(サビ管)は、個別支援計画を作り、事業所の支援の質を管理する職種です。障害福祉サービスの多くで、配置が義務づけられています。 業務は指定障害福祉サービス基準の第58条と第59条に定められています。個別支援計画の作成、アセスメント、モニタリング、従業者への技術指導と助言、関係機関との連携の5つです。 置くべき人数は利用者数で決まります。生活介護や就労継続支援などは利用者60人以下で1人以上、共同生活援助は30人以下で1人以上です。国家資格ではなく、実務経験と研修で満たす任用上の要件です。 - 何をする人か: 個別支援計画を作り、支援の質を管理する職種 - 業務の根拠: 指定障害福祉サービス基準 第58条・第59条 - 5つの業務: 計画作成/アセスメント/モニタリング/技術指導と助言/関係機関との連携 - 計画の見直し: 少なくとも6か月に1回以上 - 配置人数(日中活動系): 利用者60人以下で1人以上(うち1人は常勤) - 配置人数(共同生活援助): 利用者30人以下で1人以上 - 資格の種類: 国家資格ではない(実務経験と研修による任用要件) 根拠: 平成18年厚生労働省令第171号 第58条・第59条ほか ### 本文 サービス管理責任者は、障害福祉サービスの事業所に置くことが義務づけられている職種です。略して「サビ管」と呼ばれます。何をする人かは、指定基準の条文にはっきり書かれています。ここでは条文の中身と、実際の1日の動き方を並べて整理します。 ## サビ管とは何をする人か サービス管理責任者は、個別支援計画の作成を通じて事業所の支援の質を管理する職種です。 配置は事業所の任意ではありません。指定基準は、管理者がサビ管に個別支援計画の作成に関する業務を担当させるものと定めています。条文は療養介護の章に置かれていて、ほかのサービスには読み替えて準用されます。就労継続支援B型なら「就労継続支援B型計画」と読み替えます。**どのサービスでも中身は同じ**です。 サビ管は資格の名前ではありません。実務経験の要件を満たし、研修を修了した人が就ける任用上の要件です。要件の中身は[サビ管になるには](/naruniha/)にまとめています。 ## サビ管の仕事は何をするのか サビ管の業務は、計画の作成、アセスメント、モニタリング、技術指導、関係機関との連携の5つに整理できます。 根拠は指定基準の第58条と第59条です。条文の順に並べると次のようになります。 第59条には、もう1つの業務が置かれています。利用者が自立した日常生活を営めるかを定期的に検討し、営めると認められる人には必要な支援を行う、という内容です。 業務の量でいちばん重いのはモニタリングです。**少なくとも6か月に1回以上**、計画を見直すことが条文で決まっています。利用者が40人いれば、年に80回の見直しが起きる計算になります。ここに新規利用者のアセスメントと計画変更が重なります。 ## 1日はどう流れるのか サビ管の1日の流れに制度上の定めはなく、計画の期限と会議の日程から逆算して組み立てることになります。 参考として、日中活動系のサービスでよくある形を並べます。次の表は**制度の要件ではありません**。事業所によって、まったく違う形になります。 | 時間帯 | やっていること | 条文との関係 | |---|---|---| | 始業前後 | 支援員との申し送り。前日の記録に目を通し、気になる利用者を拾う | 定めなし | | 午前 | 作業や活動の場面に入る。様子を見て記録する | アセスメントの材料(第58条第2項) | | 昼 | 食事の場面を見る。相談が持ち込まれやすい時間帯 | 定めなし | | 午後前半 | 利用者との面接、計画の原案づくり、担当者会議 | 第58条第4項・第6項 | | 午後後半 | 相談支援専門員、家族、実習先などへの連絡 | 第59条第1項第1号 | | 夕方 | モニタリングの記録、期限が近い計画の確認 | 第58条第10項 | 計画を書く時間が午後に寄るのには理由があります。午前は利用者が動いている時間で、アセスメントの材料が集まるからです。逆に午前を事務作業にあてると、書く材料のほうが足りなくなります。 実際には、この形が毎日そのまま回ることは多くありません。急な欠席の連絡、体調の変化、家族からの相談が入ります。 期限のあるものを先に置くと、予定が崩れにくくなります。モニタリングの期限、担当者会議の日程、新規利用者のアセスメントの3つは動かせないので、先に週の予定に埋めてしまいます。 残った時間を支援の場面に使えば、計画に書く材料が自然にたまります。空いた時間で計画を書こうとすると、たいてい期限のほうが先に来ます。 ## どのサービスに配置されるのか サビ管は、個別支援計画を作るサービスに配置が義務づけられ、置くべき人数は利用者数で決まります。 一方で、**サビ管を置かないサービス**もあります。 - 居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護 … サービス提供責任者を置きます - 短期入所 … 併設か単独型かに応じた従業者を置きます - 就労選択支援 … 就労選択支援員を置きます 重度障害者等包括支援は少し特殊です。置くのはサービス提供責任者ですが、その人は、サービス管理を行う者として国が定める要件を満たさなければならないとされています。 児童発達支援や放課後等デイサービスに置くのは児童発達支援管理責任者です。根拠になる省令も要件も別なので、混同しないでください。 ## どんな人が向いているのか 向いているのは、支援の場面から根拠を拾い、それを計画という一枚の文書に落とし込める人です。 条文が求めている動きを分解すると、必要な力は3つに絞れます。 - 聞く力 … アセスメントは面接して行うと決まっています。本人が話しにくいことを引き出す場面が中心になります - 書く力 … 計画には意向、支援方針、課題、目標と達成時期を書きます。読んだ支援員が動ける文にする必要があります - 渡す力 … 従業者への技術指導と助言は条文上の業務です。自分で抱えると、この業務が止まります 支援が上手いことと、サビ管が務まることは同じではありません。**自分で手を出したほうが早い場面**で、あえて支援員に任せる判断が要ります。 ### 事業所は何を見ているか 事業所にとって、サビ管の配置は基準そのものです。欠ければ報酬が減額され、利用者全員の請求に影響します。だから採用では、まず要件を確かに満たしているかを確かめます。研修の修了証と実務経験証明書は、面接の段階でそろえてもらうことになります。 そのうえで見るのは、支援員に仕事を渡せるかどうかです。計画を1人で抱えると担当者会議が形だけになり、記録が薄くなります。困るのは事業所より先に利用者です。 兼務の扱いも先に決めておく必要があります。のぞみの園の調査では、グループホームのサビ管の76.7%が別の業務を兼務していました。日中活動系のサービスでも、管理者との兼務は珍しくありません。同じ調査では、サビ管と児発管を合わせた集計で、いまの事業所での管理責任者の経験年数は1〜4年が60.1%でした。**経験の長い人ばかりではない**のが実態です。 ## どうすればサビ管になれるのか サビ管になるには、実務経験の要件を満たしたうえで、基礎研修と実践研修を修了します。 実務経験には3つの経路があり、どれか1つを満たせば足ります。相談支援の業務なら通算5年、資格を持たない直接支援の業務だけなら通算8年です。国家資格を持つ人は、相談支援または直接支援が3年以上あり、かつ資格に基づく業務が3年以上あれば要件を満たします。 研修は基礎研修から受けます。基礎研修は、実務経験の年数に達する日まで2年以内になった時点から受けられます。すべての年数を満たすまで待つ必要はありません。 年数の数え方も、対象になる業務の範囲も経路ごとに違います。自分がどの経路に乗るかは、次の記事で確かめてください。 ## 次に読むもの 要件の詳しい中身と、近い職種との線引きは別の記事に分けています。 - [サビ管になるには](/naruniha/) … 実務経験の3つの経路と研修の順番 - [サビ管と他職種の違い](/naruniha/chigai/) … 管理者・児発管・相談支援専門員との違い - [就労継続支援B型のサビ管](/shigoto/b-gata-sabikan/) … B型の事業所での実際の動き方 ### よくある質問 Q. サビ管は国家資格ですか? A. 国家資格ではありません。実務経験の要件を満たし、基礎研修と実践研修を修了した人が就ける任用上の要件です。試験はなく、研修は都道府県などが実施します。要件を満たさない人を、サビ管として配置することはできません。 Q. サビ管の仕事内容は? A. 個別支援計画の作成が中心です。あわせて、アセスメント、モニタリング、従業者への技術指導と助言、関係機関との連携を担います。根拠は指定障害福祉サービス基準の第58条と第59条です。計画の見直しは少なくとも6か月に1回以上と決まっています。 Q. サビ管と管理者は何が違いますか? A. サビ管は支援の質を、管理者は事業所の運営を見ます。サビ管は個別支援計画を作り、支援が計画どおりに進んでいるかを確かめます。管理者は従業者と業務の管理を一元的に行い、必要な指揮命令をします。支障がなければ、同じ人が兼ねることもできます。 Q. サビ管に将来性はありますか? A. 配置が義務づけられた職種なので、事業所がある限り必要とされます。サビ管が欠けると、事業所は利用者全員の報酬を減額されます。のぞみの園の調査では、グループホームのサビ管の76.7%が別の業務を兼務しており、確保の難しさがうかがえます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171(第58条・第59条ほか。2026-08-31確認) - 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害者支援施設等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第172号)」 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100172(第4条。2026-08-31確認) - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(実務経験と研修の要件。2026-08-31確認) - 独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」報告書(令和5年3月)」(兼務・経験年数の集計。2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## 社会福祉士・精神保健福祉士から サビ管になるには?経験の活かし方 URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/shakaifukushishi/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 社会福祉士も精神保健福祉士も、サビ管の国家資格ルートに入る23資格の1つです。相談支援または直接支援が通算3年以上、かつ資格に基づく業務が通算3年以上で実務経験を満たします。 相談援助が本業なら、相談支援の業務として通算5年の経路も使えます。2つの経路のどちらを使ってもよく、早く満たせるほうを選べます。 実務経験のほかに、基礎研修と実践研修の修了が必要です。 - 国家資格の経路: 相談支援・直接支援3年以上 + 資格の業務3年以上 - 相談支援の業務の経路: 通算5年以上(資格を取る前の期間も入る) - 病院の相談室の職歴: 両資格とも(一)fの相談支援の業務に入る - 直接支援の職歴: 両資格とも5年経路に合算できる - 研修: 基礎研修 → 実践研修(更新研修は5年度ごと) 根拠: 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1)・社会福祉法第19条第1項 ### 本文 相談援助の仕事をしてきた人にとって、サビ管は近い位置にある職種です。社会福祉士と精神保健福祉士は、実務経験の数え方で二重に有利になります。ここでは、どの経路がいちばん早いかを告示の原文から整理します。 ## 社会福祉士・精神保健福祉士にはどの経路が使えるか 社会福祉士も精神保健福祉士も告示の23資格に入るので、3年+3年の国家資格の経路を使えます。 それだけではありません。相談援助が本業の人は、相談支援の業務として通算5年の経路にも乗ります。**どちらの経路を使ってもよく**、早く満たせるほうを選べます。 どちらが早いかは経歴で決まります。資格を取ってからの相談援助が3年以上あるなら、3年+3年が最短です。資格を取る前の相談員経験が長い人は、通算5年の経路のほうが先に届くことがあります。 23資格の一覧と要件の全体像は、[サービス管理責任者(サビ管)になるには](/naruniha/)にまとめています。 ## 相談援助の職歴はどこまで実務経験に入るか 相談支援事業所や福祉事務所、地域包括支援センター、病院の相談室などでの相談援助が入ります。 告示は、相談支援の業務にあたる職場を(一)のaからfに並べています。 - a 相談支援事業所(一般・特定・障害児)、地域生活支援事業、居宅介護支援事業など - b 児童相談所、身体障害者更生相談所、知的障害者更生相談所、福祉事務所、発達障害者支援センターなど - c 障害者支援施設、障害児入所施設、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設・更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地域包括支援センターなど - d 障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター - e 特別支援学校 - f 病院、診療所(条件つき) 介護分野の職場も対象に挙がっています。**地域包括支援センターは(一)c**に、居宅介護支援事業は(一)aに入っています。障害分野の職歴だけで数える必要はありません。 fの病院・診療所だけは、誰の期間でも入るわけではありません。次のどれかに当たる人に限られます。 - 社会福祉法第19条第1項各号のいずれかに該当する人 - 相談支援の業務に関する基礎的な研修を修了するなどした人 - 23の国家資格のどれかを持つ人 - aからeまでの職場での従事期間が1年以上ある人 社会福祉士と精神保健福祉士は23資格に入るので、**この条件を最初から満たします**。医療ソーシャルワーカーとして相談室で働いた期間は、相談支援の業務として数えられます。 直接支援の期間の扱いにも、両資格の利点があります。告示の(二)は、社会福祉主事任用資格者等が行った直接支援の業務を5年経路に合算します。社会福祉士は、社会福祉法第19条第1項第3号に名指しされています。精神保健福祉士も、第5号を受けた省令で同等の者と定められています。つまり、どちらの資格もこの区分に当たります。生活支援員として介護や訓練にあたった期間も、相談援助の期間と合算して5年で数えられます。 職場ごとの詳しい一覧と180日換算の扱いは、[サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/)にまとめています。 ## 最短で何年になるか 資格を持って相談援助の業務に3年従事していれば、実務経験は最短3年で満たせます。 同じ期間を、相談支援の業務と資格に基づく業務の両方に数える形です。この重複算定を認めるかは都道府県の運用によります。千葉県は同一期間での算定を認めています。 表の年数は、実務経験の話です。サビ管として配置されるには、このほかに基礎研修と実践研修の修了が必要です。基礎研修は、実務経験の年数に達する2年前から受けられます。研修を含めた全体の流れは、[サビ管研修の全体像](/kenshu/)で確かめてください。 相談援助の職歴は、証明書の書き方で判断が割れやすいところです。「相談業務」とだけ書かず、相談室・地域連携室といった部署名と、助言・指導の中身まで書いてもらうと審査が早く進みます。 病院や地域包括支援センターの職歴を出すときは、対象の告示の記号((一)cやf)を申請先に先に伝えると話がかみ合います。 ## 相談支援専門員とサビ管はどんな関係か 相談支援専門員の仕事は相談支援の業務に当たり、その期間はサビ管の実務経験に数えられます。 2つの職種は、実務でも隣り合っています。相談支援専門員はサービス等利用計画を作り、サビ管は個別支援計画を作ります。サビ管は作った計画を、本人と相談支援事業者へ交付します。日常的にやり取りする相手です。 更新研修の場面でもつながっています。サビ管の実践研修を修了した人は、**相談支援専門員として従事している期間も**更新研修の受講対象になります。サビ管を離れて相談支援の側に移っても、更新研修を受け続けられる組み合わせです。 1人で両方を兼ねられるかは、事業所の体制と指定権者の扱いによります。兼務の可否は[サビ管の兼務ルール](/seido/kenmu/)で整理しています。 ## 次に読むもの - [サービス管理責任者(サビ管)になるには](/naruniha/) … 要件と最短ルートの全体像 - [サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/) … 対象の職場一覧と180日換算 - [サビ管研修の全体像](/kenshu/) … 基礎研修から更新研修までの流れと申込み ### よくある質問 Q. 相談員としての経験は実務経験になりますか? A. はい、告示が挙げる職場での相談援助なら実務経験に入ります。相談支援事業所、福祉事務所、地域包括支援センター、特別支援学校などが対象です。職名ではなく、業務の中身と働いていた職場で判断されます。 Q. 最短で何年でサビ管になれますか? A. 実務経験は最短3年で満たせます。相談支援または直接支援が通算3年以上あり、かつ資格に基づく業務が通算3年以上あれば足ります。同じ期間を両方に数えてよいかは都道府県の運用によるので、申請先で確かめてください。このほかに基礎研修と実践研修の修了が必要です。 Q. 医療機関のソーシャルワーカーの経験はカウントされますか? A. はい、社会福祉士か精神保健福祉士ならカウントされます。病院・診療所での相談援助は、条件つきで相談支援の業務に入ります。23の国家資格を持つ人はその条件を満たすためです。資格を取る前の期間の扱いは、申請先で確かめてください。 Q. 精神保健福祉士でも社会福祉士と扱いは同じですか? A. はい、実務経験の数え方はほぼ同じです。23の国家資格に入る点も、社会福祉主事任用資格者等に当たる点も共通です。精神保健福祉士は、社会福祉法第19条第1項第5号を受けた省令で同等の者と定められています。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - e-Gov法令検索「社会福祉法(昭和26年法律第45号)第19条第1項」 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045(2026-08-31確認。第3号に社会福祉士が挙がっている) - e-Gov法令検索「社会福祉法施行規則(昭和26年厚生省令第28号)第1条の2」 https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000100028(2026-08-31確認。第1号に精神保健福祉士が挙がっている) - 千葉県「実務経験一覧(告示要約版)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/jitumukeikenitiran.pdf(2026-08-31確認。同一期間の重複算定など都道府県の運用例として参照) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 --- ## サビ管の実務経験証明書の書き方 無料テンプレートと依頼のマナー URL: https://sabikan-lab.jp/naruniha/shomeisho/ 分類: サビ管になるには 公開: 2026-08-31 / 更新: 2026-08-31 制度基準日: 2026.08.31 ### 要点 実務経験証明書は、サビ管の要件となる実務経験を、勤めていた事業所の法人が発行して証明する書類です。本人が自分で書く書類ではありません。 様式は都道府県ごとに違います。研修の申込みで提出を求められるので、申し込む都道府県の案内ページから最新の様式を入手してください。 退職した職場にも発行を頼めます。廃業や拒否で用意できないときは、研修の申込先の都道府県に相談してください。 - 誰が書くか: 勤めていた事業所を運営する法人 - いつ使うか: 研修の申込み時(指定申請等で求められることも) - 様式: 都道府県ごとに指定・研修案内ページで配布 - 複数の職場を合算する場合: 職場の数だけ1枚ずつ必要 - 書いてもらえないとき: 研修の申込先の都道府県に相談 根拠: 千葉県 令和8年度第1回基礎研修実施要領・実務経験証明書(参考様式4)(2026-08-31確認) ### 本文 実務経験証明書は、サビ管への道のりで最初に手を動かす書類です。書くのは自分ではなく、勤めてきた職場です。ここでは、様式の入手先から依頼の仕方までを、千葉県の実物の様式を例に整理します。 ## 実務経験証明書とは何か 実務経験証明書は、サビ管の要件となる実務経験を、勤めていた事業所の法人が発行して証明する書類です。 証明する主体は事業所側で、**本人が自分で書く書類ではありません**。千葉県の様式では、法人所在地・法人名・代表者氏名の欄が発行元にあたります。 使う場面の代表は、研修の申込みです。千葉県の基礎研修は、電子申請とあわせて、実務経験証明書などの必要書類の郵送を求めています。どちらか一方だけでは受け付けられません。 事業所がサビ管を配置する指定申請や変更の届出で、指定権者から求められることもあります。提出の時期も様式も都道府県ごとに違い、全国一律の定めはありません。 研修の修了証書とは別物です。千葉県の実施要領は、修了証書について、実務経験を証明するものではないと注記しています。証明書は研修が終わったあとも使う場面があるので、写しを手元に残しておくと安心です。 複数の職場の期間を合算する人は、職場の数だけ証明書が要ります。どの業務と職場が実務経験に入るかは、[サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/)で確かめられます。 ## 様式はどこで手に入るか 様式は全国共通ではなく、申し込む都道府県が研修案内のページで配布しているものを使います。 千葉県を例にすると、令和8年度第1回基礎研修の案内ページに、次の3点がそろっています。 - 実施要領 … 申込みの手順と必要書類の説明 - 実務経験証明書の様式 … 参考様式4。ExcelとPDFの2形式 - 作成例 … 記入のお手本 様式は年度ごとに差し替えられます。古い年度のファイルを使い回さず、申し込む回の案内ページから取り直してください。 指定の様式を使わない場合の扱いも決まっています。千葉県は、参考様式4と同じ項目をすべて記載するよう求め、記載が欠けると書類不備とみなすとしています。 もう1つ、見落としやすい注意があります。千葉県では、郵送書類に不備があっても**事務局から連絡は来ません**。不備のまま審査に回ると優先順位を下げられることがあるため、作成例との突き合わせは自分でやり切る必要があります。 ## 何をどう書くか 記入欄は大きく3つで、発行する法人の情報、本人の情報、実務経験の中身に分かれます。 千葉県の参考様式4を例に、欄ごとの注意をまとめます。 業務期間の欄は、在籍していた期間そのものではありません。千葉県の様式は、要援護者への**直接的な援助を行っていた期間**を書くよう注記しています。事務職に回っていた期間は、ここに入れられません。 締切までに実務経験がわずかに届かない人には、見込みの扱いがあります。千葉県は、講義開始日の前日までの見込みの期間で作成することを認めています。扱いは都道府県で違うので、実施要領で確かめてください。 依頼するときは、在籍期間・職種・担当業務を自分で整理したメモを添えると、書く側の負担が減ります。書くのは事業所でも、材料をそろえるのは頼む側の仕事です。 日数の欄は、事業所が出勤簿をさかのぼって数えることになります。何年何月から何年何月まで、と区切りをはっきり伝えるだけで、先方の作業はかなり軽くなります。 ## 退職した職場にどう頼むか 退職した職場にも発行は頼めますが、先方の時間を使う依頼なので、材料をそろえて渡すのが礼儀です。 順番を守ってください。いきなり様式だけを送りつけず、まず電話かメールで用件を伝えます。宛先は管理者か、法人の事務局です。了解をもらってから、様式と必要な情報を送ります。 送るときに添えるものは4つです。 - 使いみち(どの研修に申し込むか)と提出期限 - 証明してほしい期間と、当時の職種・担当業務 - 都道府県の様式ファイルと作成例 - 返信用封筒(切手を貼ったもの) 期限には余裕を持たせてください。先方は通常業務の合間に書くことになります。締切の直前に頼むと、間に合わないことがあります。 メールで頼むときの文例を挙げます。〔 〕の中を自分の情報に置き換えてください。 > 件名:実務経験証明書の発行のお願い(元職員・〔氏名〕) > > 〔法人名〕 > 〔担当者の役職・氏名〕様 > > ご無沙汰しております。〔退職年月〕まで〔事業所名〕で〔職種〕として勤務しておりました〔氏名〕です。 > > このたびサービス管理責任者の基礎研修に申し込むことになり、在職中の実務経験証明書が必要になりました。お手数をおかけしますが、発行をお願いできますでしょうか。 > > ・証明をお願いしたい期間:〔年月日〕〜〔年月日〕 > ・当時の職種と業務:〔職種〕(〔担当していた業務〕) > ・提出期限:〔年月日〕(〔その1〜2週間前の日付〕頃までにいただけると助かります) > > 〔都道府県名〕の様式と作成例を添付しました。ご記入のうえ、原本をご郵送いただけますと幸いです。返信用封筒は別途お送りします。 > > ご不明の点がありましたら、このメールか下記の電話番号までご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。 いまの職場を辞める予定がある人は、**退職前に依頼を済ませておく**のがいちばん確実です。在籍中なら確認も受け渡しもその場で済みます。 ## 書いてもらえないときはどうするか 証明書がそろえられないときは、1人で抱え込まず、研修の申込先の都道府県に相談してください。 相談先が都道府県になるのは、証明書をどう審査するかを決めているのが申込先だからです。代わりにどんな書類なら受け付けるかは、申込先にしか答えられません。 職場が無くなっている場合は、頼み先を1段さかのぼります。事業所が閉鎖されていても、運営していた法人が残っていれば、法人の本部に頼めます。法人ごと無くなっているときが、都道府県への相談案件です。雇用契約書や給与明細など、勤務の事実を示せる資料を集めてから連絡すると、話が具体的に進みます。 依頼を断られた場合も、窓口を変えると通ることがあります。管理者個人ではなく、法人の本部や人事の部署に、書面で依頼し直してみてください。それでも動かないときは、経緯ごと都道府県に相談してください。 やってはいけないのは、自分で書くことと、内容を盛ることです。千葉県の実施要領は、申込内容に虚偽があった場合は修了を認めず、修了証書の交付後でも取消しがあり得るとしています。 ## テンプレートを受け取る この記事の内容は、証明書のひな形と項目別の記入例、依頼文例のテンプレート一式にまとめています。 使う順番だけ注意してください。**都道府県の指定様式が最優先**です。当サイトのひな形は、様式の指定がない提出先に出すときと、依頼の前に自分の職歴を整理するときのために作っています。 配布の案内は、このページの下部に置いています。 ## 次に読むもの - [サービス管理責任者(サビ管)になるには](/naruniha/) … 要件と研修の全体像 - [サビ管の実務経験の数え方](/naruniha/jitsumu-keiken/) … どの業務と職場が対象か、180日換算の扱い ### よくある質問 Q. 実務経験証明書は誰が書きますか? A. 勤めていた事業所を運営する法人が書きます。千葉県の様式では、法人所在地・法人名・代表者氏名の欄が発行元にあたります。本人が自分で書く書類ではありません。 Q. 退職した職場に頼めますか? A. 頼めます。退職した人の分も、在職していた期間について法人が発行できます。まず電話かメールで用件を伝え、様式と証明してほしい期間を添えて依頼してください。時間がたつほど確認に手間がかかるので、早めに動くのが確実です。 Q. 様式は自治体指定ですか? A. 申し込む都道府県が示す様式を使うのが原則です。千葉県は参考様式4を配布し、別の様式を使う場合も同じ項目をすべて記載するよう求めています。年度で差し替わるので、申し込む回の案内ページから取り直してください。 Q. 会社が書いてくれないときはどうすればいいですか? A. 研修の申込先の都道府県に相談してください。廃業して頼み先がない場合も同じです。どんな書類なら代わりに受け付けるかを決められるのは申込先だけです。勤務の事実を示せる資料を集めてから連絡すると、話が具体的に進みます。 ### 根拠資料 - 厚生労働省「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8498&dataType=0&pageNo=1(2026-08-31確認) - 千葉県「令和8年度第1回千葉県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者基礎研修(案内ページ)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/2026-1-kiso.html(2026-08-31確認。都道府県の運用例として参照) - 千葉県「令和8年度第1回千葉県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者基礎研修実施要領」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/r8-1kisoyouryou.pdf(2026-08-31確認) - 千葉県「実務経験証明書(参考様式4)」 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/r8-jitumusyoumei.pdf(2026-08-31確認) ### 更新履歴 - 2026.08.31 公開 ---