サビ管の「これで合っているか」に答えます

介護福祉士からサビ管になるには?
必要な実務経験と最短3年ルート

最終更新制度基準日
執筆:徳永 崇志(就労継続支援B型事業所の運営者)
初回公開
要点

介護福祉士は、告示が名指しする23の国家資格に入ります。相談支援または直接支援の業務が通算3年以上あり、かつ介護福祉士としての業務が通算3年以上あれば、実務経験を満たします。

介護福祉士として施設で介護にあたってきた期間は、直接支援の業務と資格に基づく業務の両方に当たり得ます。千葉県は、この2つを同じ時期で数えてよいとしています。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、高齢分野の施設も対象です。実務経験に加えて、基礎研修と実践研修の修了が必要です。

適用される経路
3年+3年(国家資格の経路)
相談支援・直接支援の業務
通算3年以上
介護福祉士としての業務
通算3年以上(千葉県は同時期の算定も可)
高齢分野の施設
特養・老健・介護医療院も対象
研修
基礎研修 → 実践研修
制度基準日2026.08.31
根拠:平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1)
目次

介護福祉士は、サビ管への最短ルートに乗れる資格です。ただ、どの経路が使えるのか、高齢分野の経験がどこまで入るのかは分かりにくいところです。ここでは、要件を定めている告示の原文から、介護福祉士の場合の道筋を整理します。

介護福祉士に適用される要件はどれか

介護福祉士には、相談支援・直接支援が3年以上、かつ資格に基づく業務が3年以上という経路が適用されます。いわゆる3年+3年の経路です。

実務経験の経路は3つあり、どれか1つを満たせば足ります。

  • 相談支援の業務(社会福祉主事任用資格者等の直接支援を含む)… 通算5年以上
  • 資格を持たない人の直接支援の業務 … 通算8年以上
  • 相談支援または直接支援が通算3年以上 + 国家資格に基づく業務が通算3年以上

3つ目の経路にある国家資格は、告示に23が名指しで挙げられています。介護福祉士はその1つです。

この経路が有利になる理由は、期間の重なりにあります。介護福祉士として施設で介護にあたってきた期間は、直接支援の業務であると同時に、資格に基づく業務でもあります。両方に当たり得るわけです。

千葉県は、資格に基づく業務の3年と、相談支援・直接支援の3年を同じ時期で数えてよいとしています。この運用なら、必要な期間は合計6年ではなく3年で済みます。都道府県の運用なので、申込先でも同じ扱いかは確かめてください。

業務と職場の細かい区分は、サビ管の実務経験の数え方にまとめています。

最短で何年かかるか

実務経験は、介護福祉士として介護の仕事を続けてきた人なら最短3年で満たせます。経歴のパターン別に見ると、次のようになります。

介護福祉士の経歴パターン別・実務経験を満たす時期
経歴パターン満たす時期数え方
① 障害分野で3年障害者支援施設や障害福祉サービス事業所で勤務勤務3年の時点直接支援の業務と資格に基づく業務の両方に当たり得ます。同じ時期で数える扱いは千葉県の運用例です。
② 高齢分野のみで3年特養・老健・介護医療院などで勤務勤務3年の時点これらの施設は告示が直接支援の職場に挙げています。障害分野の経験がなくても要件は満たせます。
③ 無資格2年 → 取得後3年介護職を続けながら資格を取った場合資格取得後3年の時点無資格の期間も直接支援の3年の側に入ります。資格に基づく業務の3年は、取得後の期間で数えます。

出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1)(2026-08-31確認)。同時期の算定は千葉県の運用例 原文 ↗

②の高齢分野は、対象に入るかどうかで迷いやすいところです。告示は直接支援の職場に、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院を名指しで挙げています。特別養護老人ホームは老人福祉施設の1つなので、ここに入ります。

紛らわしいのは児童発達支援管理責任者(児発管)です。千葉県の一覧では、児発管の側にだけ、老人福祉施設・医療機関等以外での実務経験が3年以上必要だという注記があります。サビ管にはこの縛りがありません。児発管の解説と混ざった説明に注意してください。

年数のほかに、日数の運用もあります。1年を実働180日以上として数える扱いが広く行われていて、3年なら通算540日以上が目安になります。これは告示の定めではなく都道府県の運用です。

実務ではこう組めます

介護福祉士の登録日を先に確かめておくと、あとの手続きが早く進みます。資格に基づく業務の期間は、資格を持って働いた期間として証明することになるためです。登録証のコピーと職歴の一覧をそろえてから、窓口に相談するのが近道です。

※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。

研修はどう受けるか

実務経験と別に、基礎研修と実践研修の修了が必要です。この2つを終えて初めてサビ管として配置できます。

基礎研修は、実務経験の年数に達する日までの期間が2年以内になった時点から受けられます。3年の経路で進む人なら、要件を満たすより2年早く受講の対象になります。

ただし前倒しで受けた人は、6か月の特例を使えません。実践研修に進むには、基礎研修の修了後に通算2年以上の実務が必要です。この2年は残りの実務経験と並行して数えられるので、早く受けておいて損はありません。

募集は都道府県ごとに年1回か2回です。1回逃すと予定が1年ずれるので、日程は早めに確かめてください。研修の流れと受講要件の詳細は、サビ管研修の全体像にまとめています。

つまずきやすいところ

つまずきやすいのは、訪問介護の扱いと、資格を取る前の期間の数え方です。

訪問介護のうち、高齢者向けのものは老人居宅介護等事業にあたります。告示は直接支援の職場に、この老人居宅介護等事業を挙げています。障害者向けの居宅介護も、障害福祉サービス事業として対象です。数えられるのは介護や訓練などにあたった期間なので、担当していた業務の中身で判断されます。迷う場合は申込先の窓口で確かめてください。

資格を取る前の期間は、経路によって扱いが分かれます。

  • 相談支援・直接支援の3年の側は、告示が資格を要件にしていません。無資格の期間も入ります
  • 千葉県は、社会福祉主事任用資格などの5年の経路について、資格取得以前の期間も含めてよいとしています
  • 介護福祉士としての業務の3年は、資格に基づく業務なので、取得後の期間で数えます

「資格を取ってから3年待つ」と思い込んで、実際より遅い計画を立てている人が少なくありません。無資格の期間や、初任者研修だけで働いていた期間も、直接支援の側では数えられます。職歴の一覧を作って、区分ごとに年数を出してみてください。

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よくある質問

Q. 介護福祉士なら最短何年でサビ管になれますか?
A. 実務経験は最短3年で満たせます。介護福祉士としての介護の仕事は、直接支援の業務と資格に基づく業務の両方に当たり得るためです。千葉県は、この2つを同じ時期で数えてよいとしています。ただし配置には基礎研修と実践研修の修了も必要なので、研修の期間を別に見込んでください。
Q. 特養での勤務はカウントされますか?
A. カウントされます。特別養護老人ホームは老人福祉施設にあたり、告示が直接支援の業務の職場に挙げています。介護老人保健施設や介護医療院も同じです。数えられるのは、介護や訓練など直接支援の業務にあたっていた期間です。
Q. 資格を取る前の期間も数えられますか?
A. 数えられます。相談支援・直接支援の3年の側は、告示が資格を要件にしていません。千葉県は、社会福祉主事任用資格などの5年の経路でも、資格取得以前の期間を含めてよいとしています。一方、介護福祉士としての業務の3年は、資格に基づく業務なので取得後の期間で数えます。
この記事の根拠資料
最終確認:2026.08.31

この記事の更新履歴

2026.08.31公開
執筆
徳永 崇志

徳永 崇志

就労継続支援B型事業所の運営者

埼玉県志木市で就労継続支援B型事業所「ぽちぽちの道」(事業所番号 1112200454)を運営しています。サービス管理責任者と一緒に働きながら、配置基準や減算の判断に日々向き合っています。

サビ管ラボでは、厚生労働省の告示・通知や都道府県の公式資料にあたって、制度と実務を整理しています。

著者について →
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実務経験証明書のテンプレートと書き方

実務経験証明書のひな形(Word・PDF)に、項目ごとの記入例と、退職した職場への依頼文例を添えています。

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