サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管の違い
役割と要件の比較表
サビ管と管理者・サ責・ケアマネ・児発管は、根拠になる基準がそれぞれ違います。サビ管は平成18年厚生労働省告示第544号にもとづき、障害福祉サービスの個別支援計画を作ります。
管理者は事業所の従業者と業務を一元的に管理する職で、資格や実務経験の定めはありません。サ責は居宅介護などの訪問系サービスで居宅介護計画を作ります。ケアマネは介護保険法の資格で、試験に合格して登録を受けます。
児発管は障害児の通所支援や入所支援の計画を作ります。国家資格を使う経路の年数が違い、サビ管は3年+3年、児発管は3年+5年です。
- サービス管理責任者(サビ管)
- 個別支援計画の作成/実務経験+研修(試験なし)
- 管理者
- 業務の一元的な管理/基準に資格・年数の定めなし
- サービス提供責任者(サ責)
- 居宅介護計画の作成/介護福祉士など
- 介護支援専門員(ケアマネ)
- ケアプランの作成/試験に合格して登録
- 児童発達支援管理責任者(児発管)
- 児童発達支援計画の作成/国家資格の経路は3年+5年
目次
サビ管は、名前の似た職種と役割が混ざりやすい職種です。管理者もサ責もケアマネも児発管も、根拠になる基準がそれぞれ別に置かれています。ここでは告示と基準の原文から、5つの職種を同じ物差しで並べます。
サビ管は4職種と何が違うのか
サビ管と4職種の違いは、根拠になる基準と、誰のどんな計画を作るかという2点に集まります。この2つを押さえると、残りの違いはほぼ説明がつきます。
| 職種 | 根拠になる基準 | 主な役割 | 必要な実務経験 | 配置される場所 |
|---|---|---|---|---|
| サービス管理責任者サビ管 | 平成18年厚生労働省告示第544号配置は指定障害福祉サービス基準第50条第1項第4号ほか | 個別支援計画の作成とモニタリング | 5年/8年/3年+3年3つの経路のどれか1つ | 生活介護、就労継続支援、共同生活援助などの障害福祉サービス事業所 |
| 管理者 | 指定障害福祉サービス基準第6条・第51条責務は同基準第30条・第66条 | 従業者と業務を一元的に管理し、必要な指揮命令を行う | 定めなし基準に資格・年数の要件はありません | 障害福祉サービス事業所と障害者支援施設 |
| サービス提供責任者サ責 | 指定障害福祉サービス基準第5条第2項資格要件は障発第1206001号 | 居宅介護計画の作成、利用申込みの調整、従業者への技術指導 | 介護福祉士など2級課程の修了者は介護等の業務3年以上 | 居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護の事業所 |
| 介護支援専門員ケアマネジャー | 介護保険法第7条第5項・第69条の2実務経験は同法施行規則第113条の2 | 要介護者等の相談に応じ、サービス利用のための連絡調整を行う | 通算5年以上試験の合格と実務研修の修了が必要 | 居宅介護支援事業所、介護保険施設など |
| 児童発達支援管理責任者児発管 | 平成24年厚生労働省告示第230号配置は指定通所支援基準第5条第1項第2号 | 児童発達支援計画など、障害児の通所支援計画の作成 | 5年/8年/3年+5年国家資格の経路がサビ管と違います | 児童発達支援、放課後等デイサービス、障害児入所施設 |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号/平成24年厚生労働省告示第230号/指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)/障発第1206001号/介護保険法および同法施行規則(いずれも2026-08-31確認) 原文 ↗
表のうち、実務でいちばん問題になるのは最後の2列です。必要な年数と配置先が違うので、同じ人が同時に両方の要件を満たすとは限りません。
管理者とどう違うのか
管理者は事業所の従業者と業務を一元的に管理する職で、個別支援計画の作成は担いません。ここがサビ管との最大の分かれ目です。
基準は、管理者について次の2つだけを定めています。専らその職務に従事する管理者を置くこと、そして従業者と業務の管理を一元的に行うことです。管理上支障がない場合は、他の職務に従事させることも認められています。
管理者に資格や実務経験の要件はありません。 通知も、管理者は指定居宅介護の従業者である必要はないと示しています。一方のサビ管は、告示が実務経験の年数と2段階の研修を定めています。
計画づくりについては、基準が役割分担をはっきり書いています。事業所の管理者は、サビ管に個別支援計画の作成に関する業務を担当させるものとされています。作るのはサビ管で、担当させるのが管理者です。
サビ管はモニタリングも担います。計画の作成後は実施状況を把握し、少なくとも6か月に1回以上、計画の見直しを行います。
サービス提供責任者(サ責)とどう違うのか
サ責は居宅介護などの訪問系サービスで居宅介護計画を作る職で、通所や入所の個別支援計画は作りません。担当するサービスの種類が違います。
サ責の仕事は基準に3つ書かれています。居宅介護計画の作成、利用の申込みに係る調整、そして従業者に対する技術指導などのサービス内容の管理です。計画を作った際は、利用者と同居の家族に説明し、相談支援事業者にも交付します。
要件も違います。通知は、サ責を次のいずれかに該当する常勤の従業者から選任するよう求めています。
- 介護福祉士
- 介護職員基礎研修を修了した者
- 居宅介護従業者養成研修の1級課程を修了した者
- 同2級課程の修了者であって、3年以上介護等の業務に従事した者
サビ管が年単位の実務経験と2段階の研修を必要とするのに対し、サ責は資格か研修の修了で就けます。年数が要るのは2級課程の人だけです。
配置する人数の考え方も違います。サ責は、月間の延べサービス提供時間が450時間ごと、または従業者の数が10人ごとに1人以上を置くのが基準です。サビ管は利用者の数で決まります。
ケアマネジャー(介護支援専門員)とどう違うのか
ケアマネは介護保険法にもとづく資格で、試験に合格して都道府県知事の登録を受ける点がサビ管と大きく違います。サビ管に試験はありません。
ケアマネになるには、省令で定める実務の経験を持つ人が、実務研修受講試験に合格し、実務研修の課程を修了します。そのうえで都道府県知事の登録を受け、介護支援専門員証の交付を申請します。
実務経験は、次の2つの期間を通算して5年以上と定められています。
- 医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士などの資格に基づく業務に従事した期間
- 老人福祉施設や計画相談支援などの従事者が、相談援助の業務に従事した期間
更新の考え方も違います。介護支援専門員証の有効期間は5年で、更新には研修が要ります。サビ管は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までに更新研修を修了します。
担当する相手も分かれます。ケアマネは要介護者と要支援者の相談に応じ、サービスを利用できるよう連絡調整を行う職として定義されています。サビ管が担うのは障害福祉サービスの利用者です。
児童発達支援管理責任者(児発管)とどう違うのか
児発管は障害児の通所支援と入所支援で計画を作る職で、実務経験の年数の数え方がサビ管と違います。役割の形はよく似ています。
児発管も、管理者から児童発達支援計画の作成に関する業務を担当させられる立場です。アセスメント、原案の作成、会議での意見聴取、保護者と障害児への説明と同意という流れも、サビ管とほぼ同じ形で定められています。
違うのは実務経験です。特に国家資格を使う経路で、必要な年数が食い違います。
| 経路 | サビ管 | 児発管 |
|---|---|---|
| 相談支援の業務社会福祉主事任用資格者等の直接支援を合算できる | 通算5年以上 | 通算5年以上うち高齢者分野などを除いた期間が3年以上 |
| 直接支援の業務上の資格を持たない場合 | 通算8年以上 | 通算8年以上うち高齢者分野などを除いた期間が3年以上 |
| 国家資格に基づく業務相談支援・直接支援の期間とあわせて満たす | 3年 + 3年 | 3年 + 5年 |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 一 イ(1)/平成24年厚生労働省告示第230号 第一号(2026-08-31確認) 原文 ↗
児発管の告示は、老人福祉施設や介護老人保健施設、居宅介護支援事業などでの期間を別扱いにしています。上の2つの経路では、その期間を除いた残りが3年以上必要です。サビ管の告示には、この除き方の定めがありません。
「国家資格ルートは5年」という説明は児発管の数字です。 サビ管は3年+3年で、告示の書き方も別々です。この取り違えは、研修の申込み予定を1年単位で狂わせます。
兼務はできるのか
サビ管と管理者の兼務は、事業所の管理業務に支障がない場合に限って認められています。禁止されているわけではありません。
基準は、管理者について「管理上支障がない場合は、他の職務に従事させることができる」とただし書を置いています。通知も、管理者がサービス提供責任者を兼務することは差し支えないと示しています。
ただし、常勤の扱いや人員の数え方は事業の種類ごとに違います。直接支援の職員との兼務では、配置基準の数え方でつまずくことがあります。組み合わせごとの可否は次の記事にまとめています。
- サビ管の兼務はどこまで認められるか … 管理者・直接支援職員・他事業所との組み合わせ
- サビ管の配置基準 … 利用者数に応じた必要人数と常勤の扱い
サビ管と児発管はどちらが先か
どちらを先に取るかは勤務先の事業の種類で決まり、研修はそれぞれ別に受ける必要があります。片方を修了しても、もう片方の要件は満たしません。
告示は、サビ管基礎研修と児発管基礎研修を別の研修として定めています。実践研修も同じく別立てです。サビ管の実践研修を修了しても、児発管として配置することはできません。
一方で、実務経験は互いに数えられます。サビ管の告示は、障害児入所施設や障害児通所支援事業の従事者が行った直接支援の業務を対象に含めています。児発管の告示も、障害者支援施設や障害福祉サービス事業の従事者を対象に含めています。
更新研修の段階では、はっきりと相互乗り入れになります。サビ管更新研修の受講対象には、児発管・管理者・相談支援専門員として現に従事している実践研修修了者が入ります。児発管更新研修も同じ構造です。
順番の決め方はひとつです。障害福祉サービス事業所で働くならサビ管、児童発達支援や放課後等デイサービスで働くなら児発管を先に取ります。将来どちらも見込むなら、年数の長い児発管の要件で計画を立てるほうが安全です。
求人票の職種名と、実際に任される役割がずれていることがあります。応募や配置の前に4つだけ確かめておくと、あとから食い違いません。
確かめるのは、事業の種類、どの計画を自分が作るのか、管理者との兼務があるか、研修をどこまで修了しているかの4点です。この4つが決まれば、必要な要件はここまでの表で引けます。
※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。
次に読むもの
自分がどの要件に当たるかを確かめるなら、なり方の全体像から読んでください。
- サービス管理責任者になるには … 実務経験の3経路と研修の順番
- サビ管の兼務はどこまで認められるか … 管理者・直接支援職員との兼務
- サビ管の配置基準 … 必要人数と常勤の扱い
よくある質問
実務経験証明書のテンプレートと書き方
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