サビ管の「これで合っているか」に答えます

サビ管の実務経験証明書の書き方
無料テンプレートと依頼のマナー

最終更新制度基準日
執筆:徳永 崇志(就労継続支援B型事業所の運営者)
初回公開
要点

実務経験証明書は、サビ管の要件となる実務経験を、勤めていた事業所の法人が発行して証明する書類です。本人が自分で書く書類ではありません。

様式は都道府県ごとに違います。研修の申込みで提出を求められるので、申し込む都道府県の案内ページから最新の様式を入手してください。

退職した職場にも発行を頼めます。廃業や拒否で用意できないときは、研修の申込先の都道府県に相談してください。

誰が書くか
勤めていた事業所を運営する法人
いつ使うか
研修の申込み時(指定申請等で求められることも)
様式
都道府県ごとに指定・研修案内ページで配布
複数の職場を合算する場合
職場の数だけ1枚ずつ必要
書いてもらえないとき
研修の申込先の都道府県に相談
制度基準日2026.08.31
根拠:千葉県 令和8年度第1回基礎研修実施要領・実務経験証明書(参考様式4)(2026-08-31確認)
目次

実務経験証明書は、サビ管への道のりで最初に手を動かす書類です。書くのは自分ではなく、勤めてきた職場です。ここでは、様式の入手先から依頼の仕方までを、千葉県の実物の様式を例に整理します。

実務経験証明書とは何か

実務経験証明書は、サビ管の要件となる実務経験を、勤めていた事業所の法人が発行して証明する書類です。

証明する主体は事業所側で、本人が自分で書く書類ではありません。千葉県の様式では、法人所在地・法人名・代表者氏名の欄が発行元にあたります。

使う場面の代表は、研修の申込みです。千葉県の基礎研修は、電子申請とあわせて、実務経験証明書などの必要書類の郵送を求めています。どちらか一方だけでは受け付けられません。

事業所がサビ管を配置する指定申請や変更の届出で、指定権者から求められることもあります。提出の時期も様式も都道府県ごとに違い、全国一律の定めはありません。

研修の修了証書とは別物です。千葉県の実施要領は、修了証書について、実務経験を証明するものではないと注記しています。証明書は研修が終わったあとも使う場面があるので、写しを手元に残しておくと安心です。

複数の職場の期間を合算する人は、職場の数だけ証明書が要ります。どの業務と職場が実務経験に入るかは、サビ管の実務経験の数え方で確かめられます。

様式はどこで手に入るか

様式は全国共通ではなく、申し込む都道府県が研修案内のページで配布しているものを使います。

千葉県を例にすると、令和8年度第1回基礎研修の案内ページに、次の3点がそろっています。

  • 実施要領 … 申込みの手順と必要書類の説明
  • 実務経験証明書の様式 … 参考様式4。ExcelとPDFの2形式
  • 作成例 … 記入のお手本

様式は年度ごとに差し替えられます。古い年度のファイルを使い回さず、申し込む回の案内ページから取り直してください。

指定の様式を使わない場合の扱いも決まっています。千葉県は、参考様式4と同じ項目をすべて記載するよう求め、記載が欠けると書類不備とみなすとしています。

もう1つ、見落としやすい注意があります。千葉県では、郵送書類に不備があっても事務局から連絡は来ません。不備のまま審査に回ると優先順位を下げられることがあるため、作成例との突き合わせは自分でやり切る必要があります。

何をどう書くか

記入欄は大きく3つで、発行する法人の情報、本人の情報、実務経験の中身に分かれます。

千葉県の参考様式4を例に、欄ごとの注意をまとめます。

実務経験証明書の記入欄と注意点(千葉県 参考様式4の例)
記入欄書くこと注意する点
法人所在地・法人名・代表者氏名発行元の法人の情報です。証明書の名義になります。原則は法人代表者の名義です。事業所印や施設長・院長などの印は、千葉県では無効とされています。
本件担当者・電話番号記載内容を確認できる担当者の所属・職氏名・連絡先です。千葉県では、担当者の情報が書かれていれば代表者の押印を省略できます。
氏名・生年月日・現住所証明される本人の情報です。結婚などで氏名が変わった人は、変更を証する書類(戸籍謄本など)を添えます。
施設又は事業所名勤務していた施設・事業所の名称です。名称だけでなく、障害者支援施設などの種別まで書きます。
業務期間対象の業務に従事していた期間です。産休・育休・療養休暇・長期研修の期間は入りません。
業務に従事した日数期間のうち、実際に業務に従事した日数です。1年180日などの日数の運用がある都道府県では、この欄が審査に使われます。
業務内容職名と、担当していた業務の中身です。職名だけでは足りません。どの事業の何の業務かまで具体的に書きます。

出典:千葉県 実務経験証明書(参考様式4)・令和8年度第1回基礎研修実施要領(2026-08-31確認) 原文 ↗

業務期間の欄は、在籍していた期間そのものではありません。千葉県の様式は、要援護者への直接的な援助を行っていた期間を書くよう注記しています。事務職に回っていた期間は、ここに入れられません。

締切までに実務経験がわずかに届かない人には、見込みの扱いがあります。千葉県は、講義開始日の前日までの見込みの期間で作成することを認めています。扱いは都道府県で違うので、実施要領で確かめてください。

実務ではこう組めます

依頼するときは、在籍期間・職種・担当業務を自分で整理したメモを添えると、書く側の負担が減ります。書くのは事業所でも、材料をそろえるのは頼む側の仕事です。

日数の欄は、事業所が出勤簿をさかのぼって数えることになります。何年何月から何年何月まで、と区切りをはっきり伝えるだけで、先方の作業はかなり軽くなります。

※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。

退職した職場にどう頼むか

退職した職場にも発行は頼めますが、先方の時間を使う依頼なので、材料をそろえて渡すのが礼儀です。

順番を守ってください。いきなり様式だけを送りつけず、まず電話かメールで用件を伝えます。宛先は管理者か、法人の事務局です。了解をもらってから、様式と必要な情報を送ります。

送るときに添えるものは4つです。

  • 使いみち(どの研修に申し込むか)と提出期限
  • 証明してほしい期間と、当時の職種・担当業務
  • 都道府県の様式ファイルと作成例
  • 返信用封筒(切手を貼ったもの)

期限には余裕を持たせてください。先方は通常業務の合間に書くことになります。締切の直前に頼むと、間に合わないことがあります。

メールで頼むときの文例を挙げます。〔 〕の中を自分の情報に置き換えてください。

件名:実務経験証明書の発行のお願い(元職員・〔氏名〕)

〔法人名〕 〔担当者の役職・氏名〕様

ご無沙汰しております。〔退職年月〕まで〔事業所名〕で〔職種〕として勤務しておりました〔氏名〕です。

このたびサービス管理責任者の基礎研修に申し込むことになり、在職中の実務経験証明書が必要になりました。お手数をおかけしますが、発行をお願いできますでしょうか。

・証明をお願いしたい期間:〔年月日〕〜〔年月日〕 ・当時の職種と業務:〔職種〕(〔担当していた業務〕) ・提出期限:〔年月日〕(〔その1〜2週間前の日付〕頃までにいただけると助かります)

〔都道府県名〕の様式と作成例を添付しました。ご記入のうえ、原本をご郵送いただけますと幸いです。返信用封筒は別途お送りします。

ご不明の点がありましたら、このメールか下記の電話番号までご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。

いまの職場を辞める予定がある人は、退職前に依頼を済ませておくのがいちばん確実です。在籍中なら確認も受け渡しもその場で済みます。

書いてもらえないときはどうするか

証明書がそろえられないときは、1人で抱え込まず、研修の申込先の都道府県に相談してください。

相談先が都道府県になるのは、証明書をどう審査するかを決めているのが申込先だからです。代わりにどんな書類なら受け付けるかは、申込先にしか答えられません。

職場が無くなっている場合は、頼み先を1段さかのぼります。事業所が閉鎖されていても、運営していた法人が残っていれば、法人の本部に頼めます。法人ごと無くなっているときが、都道府県への相談案件です。雇用契約書や給与明細など、勤務の事実を示せる資料を集めてから連絡すると、話が具体的に進みます。

依頼を断られた場合も、窓口を変えると通ることがあります。管理者個人ではなく、法人の本部や人事の部署に、書面で依頼し直してみてください。それでも動かないときは、経緯ごと都道府県に相談してください。

やってはいけないのは、自分で書くことと、内容を盛ることです。千葉県の実施要領は、申込内容に虚偽があった場合は修了を認めず、修了証書の交付後でも取消しがあり得るとしています。

テンプレートを受け取る

この記事の内容は、証明書のひな形と項目別の記入例、依頼文例のテンプレート一式にまとめています。

使う順番だけ注意してください。都道府県の指定様式が最優先です。当サイトのひな形は、様式の指定がない提出先に出すときと、依頼の前に自分の職歴を整理するときのために作っています。

配布の案内は、このページの下部に置いています。

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よくある質問

Q. 実務経験証明書は誰が書きますか?
A. 勤めていた事業所を運営する法人が書きます。千葉県の様式では、法人所在地・法人名・代表者氏名の欄が発行元にあたります。本人が自分で書く書類ではありません。
Q. 退職した職場に頼めますか?
A. 頼めます。退職した人の分も、在職していた期間について法人が発行できます。まず電話かメールで用件を伝え、様式と証明してほしい期間を添えて依頼してください。時間がたつほど確認に手間がかかるので、早めに動くのが確実です。
Q. 様式は自治体指定ですか?
A. 申し込む都道府県が示す様式を使うのが原則です。千葉県は参考様式4を配布し、別の様式を使う場合も同じ項目をすべて記載するよう求めています。年度で差し替わるので、申し込む回の案内ページから取り直してください。
Q. 会社が書いてくれないときはどうすればいいですか?
A. 研修の申込先の都道府県に相談してください。廃業して頼み先がない場合も同じです。どんな書類なら代わりに受け付けるかを決められるのは申込先だけです。勤務の事実を示せる資料を集めてから連絡すると、話が具体的に進みます。
この記事の根拠資料
最終確認:2026.08.31

この記事の更新履歴

2026.08.31公開
執筆
徳永 崇志

徳永 崇志

就労継続支援B型事業所の運営者

埼玉県志木市で就労継続支援B型事業所「ぽちぽちの道」(事業所番号 1112200454)を運営しています。サービス管理責任者と一緒に働きながら、配置基準や減算の判断に日々向き合っています。

サビ管ラボでは、厚生労働省の告示・通知や都道府県の公式資料にあたって、制度と実務を整理しています。

著者について →
テンプレート

実務経験証明書のテンプレートと書き方

実務経験証明書のひな形(Word・PDF)に、項目ごとの記入例と、退職した職場への依頼文例を添えています。

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