サビ管基礎研修とは?
受講要件・申込み・カリキュラム【2026年度】
基礎研修は、サビ管になるための入口の研修です。受けられるのは実務経験者と、実務経験者になるために必要な年数に達する日まで2年以内になった人です。
基礎研修を修了しただけでは「基礎研修修了者」になりません。相談支援従事者初任者研修の講義部分を修了していることが、あわせて必要です。
告示が定めるカリキュラムは、講義7.5時間と演習7.5時間の合計15時間です。厚生労働省の資料では、講義部分の11時間と合わせて26時間として示されています。
募集の時期・回数・定員・費用は都道府県ごとに違います。定員を設けて受講者を選ぶ都道府県もあります。
- 受けられる人
- 実務経験者、または年数に達する日まで2年以内になった人
- あわせて必要なもの
- 相談支援従事者初任者研修(講義部分)の修了
- カリキュラム(告示)
- 講義7.5時間 + 演習7.5時間 = 15時間
- 厚生労働省資料での示し方
- 講義部分11時間と合わせて26時間
- 修了したあと
- OJTを経て実践研修へ(原則2年・特例6か月)
- 申込み・定員・費用
- 都道府県ごとに違う
目次
基礎研修は、サビ管になるための最初の研修です。実務経験をすべて満たす前から受けられるところが、この研修のいちばん大事な性質になります。ここでは、受けられる時期・申込み・カリキュラム・修了後の流れを、告示の原文から順に整理します。
基礎研修は誰が受けられるのか
基礎研修を受けられるのは、実務経験者と、実務経験者になるために必要な年数に達する日まで2年以内になった人です。
「実務経験が2年あれば受けられる」と書かれた説明を見かけますが、告示はそう定めていません。数えるのは、これまでに働いた年数ではなく、実務経験者になる日までの残りです。必要な年数は経路によって違います。だから、基礎研修を受けられる時期も経路ごとに変わります。
| 実務経験の経路 | 実務経験者になる年数 | 基礎研修を受けられる時期 |
|---|---|---|
| 相談支援の業務社会福祉主事任用資格者等であれば、直接支援の期間も合算できます | 通算5年 | 通算3年に達した時点から |
| 直接支援の業務のみ上の資格を持たない場合 | 通算8年 | 通算6年に達した時点から |
| 国家資格に基づく業務相談支援・直接支援の期間とあわせて満たす | 3年 + 3年 | 2つの年数がそろう日まで2年以内になった時点から |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(1)・イ(2)(一)(2026-08-31確認)。年数の引き方は東京都心身障害者福祉センター「研修制度について」(令和6年4月改訂)の例による 原文 ↗
もう1つ、見落とされやすい要件があります。基礎研修を修了しただけでは、告示のいう「基礎研修修了者」にはなりません。修了証明書の交付を受け、さらに次のどちらかを満たす必要があります。
- 相談支援従事者初任者研修のうち、告示の別表第二に定める講義部分を修了していること
- 平成18年10月1日より前に、厚生労働大臣・都道府県知事・指定都市の市長が行った相談支援の業務に関する研修を修了し、かつ平成24年4月1日より前にその講義を修了していること
2つ目は、古い研修の修了者を対象にした経過措置です。これから受ける人が満たすのは1つ目になります。基礎研修と講義部分はセットだと考えておいてください。
事業所として研修に人を出すときは、講義部分をどう受けるかを先に確かめてください。多くの都道府県は、基礎研修の日程の中に講義部分を組み込んでいます。
東京都は、基礎研修5日間のうち1日目と2日目が相談支援従事者初任者研修(講義部分)にあたるとしています。すでに受講済みの人は、その2日間を免除できるという扱いです(令和6年4月改訂の集団指導資料)。免除の可否と手続きは都道府県ごとに違うので、募集要項で確かめるのが確実です。
※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。
いつ申し込むのか
申込みの受付は都道府県が年度ごとに行い、募集の時期・回数・定員・費用はいずれも都道府県ごとに違います。
全国で共通しているのは受講要件だけです。それ以外は、実施する都道府県が決めています。ただし定員の決め方には、どこも同じ事情があります。演習を担当するファシリテーターを何人確保できるかで、受け入れられる人数が決まるためです。国の調査研究のヒアリングで、複数の都道府県がそう答えています。
| 自治体 | 申込みと受講決定 | 選ぶときに見ているもの |
|---|---|---|
| A自治体 | 申込み264名受講決定数の記載なし | 実務経験やOJTの要件を満たさない見込みの人、県外に住んでいる人、サビ管になる予定がない人を外した |
| C自治体 | 申込み1,181名 → 受講決定701名 | ファシリテーターの人数から定員を決めている |
| D自治体 | 申込み515名 → 受講決定482名 | 受講要件を満たしているか、事業所のバランス、配置の予定時期 |
| B自治体 | 基礎研修514名が修了 | 所属事業所からの推薦が基本。要件を満たす人には全員受講してもらう |
出典:国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和4年度障害者総合福祉推進事業 サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の業務実態及び制度改定後の養成研修の実態に関する調査研究」都道府県ヒアリング(2026-08-31確認) 原文 ↗
申し込めば必ず受けられる、とは限りません。要件を満たす人を全員受け入れる県もあれば、申込みの6割ほどしか通らない県もあります。厚生労働省は都道府県に対し、配置が決まっている人を優先的に受講対象とすることを周知するとしています。配置の予定が決まっている人から通る、というのが実際に近い形です。
申込みは、所属する事業所を通して行うのが基本です。東京都は、受講希望者の所属事業所に、実務経験年数に不足がないかを確かめてから推薦・申込みをするよう求めています。申込書の中で、いつからサビ管を配置するのかを書かせている自治体もあります。
落選したらどうなるのか
その年度に次の募集がなければ、受講は翌年度に回り、実践研修から先の予定もまるごと1年ずれます。
基礎研修は、実践研修に進むための前提です。実践研修に進むには、基礎研修を修了した日より後にOJTの期間が要ります。ですから基礎研修が1年遅れると、サビ管として配置できる時期もそのまま1年遅れます。
事業所から見ると、これは人員配置の問題になります。国の調査でも、「年1回ほどしか研修がないので逃してしまうことがある」という事業所の声が挙がっています。サビ管の確保が難しい理由の1つに数えられています。
打てる手は多くありません。募集の開始を見落とさないことと、受けられる時期になったらすぐ申し込むことです。受講の対象を県内に住んでいる人や県内の事業所に勤めている人に限る都道府県もあるので、他県で受けるという道も広くはありません。
募集を逃さないための入り口を2つ挙げます。
- 研修日程ナビ … 都道府県ごとの募集時期と実施主体
- サビ管研修 日程アラート … 自分の県の募集が始まったらメールで知らせます
当日は何をするのか
告示が定める基礎研修のカリキュラムは、講義7.5時間と演習7.5時間の合計15時間です。
| 科目 | 区分 | 時間数 |
|---|---|---|
| サービス管理責任者の基本姿勢とサービス提供のプロセスに関する講義 | 講義 | 7.5時間 |
| サービス提供プロセスの管理に関する演習 | 演習 | 7.5時間 |
| 合計 | — | 15時間 |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 別表第一(2026-08-31確認) 原文 ↗
告示が求めているのは「別表第一に定める内容以上のもの」です。都道府県はこれに上乗せできます。
実際の日程は、この15時間より長くなります。基礎研修修了者になるには相談支援従事者初任者研修の講義部分が要るので、その11時間が前に付くためです。厚生労働省の資料は、この2つを合わせて基礎研修26時間として示しています。
| 科目 | 区分 | 時間数 |
|---|---|---|
| 障害児者の地域支援と相談支援従事者(サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者)の役割に関する講義 | 講義 | 5時間 |
| 相談支援におけるケアマネジメントの手法に関する講義 | 講義 | 3時間 |
| 障害者総合支援法及び児童福祉法の概要並びにサービス提供のプロセスに関する講義 | 講義 | 3時間 |
| 合計 | — | 11時間 |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 別表第二(2026-08-31確認)。26時間という示し方は厚生労働省「サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修について」による 原文 ↗
東京都の例では、基礎研修は5日間で実施されます。1日目と2日目が講義部分にあたります。日数の割り方と実施の形式は都道府県ごとに違うので、自分の県の募集要項で確かめてください。
演習の科目名は「サービス提供プロセスの管理に関する演習」です。名前のとおり、サービス提供のプロセスをどう管理するかを扱います。国の調査研究では、受講者7名につきファシリテーター1人を付けている自治体の例が挙がっています。少人数のグループに分かれて進む形が想定されているとみてよいでしょう。
事前課題は何を書くのか
基礎研修の事前課題は告示に定めがなく、有無も内容も締切も、実施する都道府県が決めています。
告示が定めているのは科目と時間数だけです。事前課題は、演習を成り立たせるために都道府県が独自に用意しているものです。だから、他県の様式を調べても自分の県の答えにはなりません。
受講が決まったら送られてくる案内で、様式・分量・締切を最初に確かめてください。演習で自分の事業所の事例を扱う形になっていれば、利用者が特定されない書き方も必要になります。何をどう書けばよいかは、研修の事前課題の書き方にまとめています。
修了したあとは何をするのか
基礎研修を修了したあとはOJTの期間に入り、そこを終えてから実践研修に進みます。実践研修に進む要件は、次のどちらかです。
- 基礎研修修了者になった日より後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上、相談支援または直接支援の業務に従事したこと
- 基礎研修の受講開始日にすでに実務経験者だった人が、基礎研修修了者になった日より後、実践研修の受講開始日前5年間に通算6か月以上、個別支援計画にかかわる一連の業務に従事したこと
2つ目が、いわゆる6か月の特例です。使えるのは実務経験を満たしてから基礎研修を受けた人だけです。実務経験に届く前に基礎研修を受けた人は、原則どおり通算2年になります。
基礎研修を修了した時点で、任せられる仕事は増えます。サビ管が配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の作成にかかわる一連の業務を行わせることができます。東京都はこれを「基礎研修修了者は個別支援計画の原案を作成できる」と説明しています。
さらに、そのサビ管に加えて基礎研修修了者を置けば、事業所が置くべきサビ管の数に達したとみなすことができます。2人目のサビ管として数えられる、という措置です。この期間の働き方がそのままOJTの実績になります。
次に読むもの
基礎研修の次は、OJTをどう積むかが論点になります。
- サビ管研修の全体像 … 基礎研修から更新研修までの順番と全体の年数
- 基礎研修修了後のOJT … 通算2年と6か月の分かれ目、記録の残し方
- 研修の事前課題の書き方 … 何を聞かれ、何を書けばよいか
- 研修日程ナビ … 都道府県ごとの募集時期と実施主体
よくある質問
研修の事前課題・レポート記入例集
基礎研修と実践研修の事前課題について、何を書けばよいかを記入例つきでまとめています。自治体の様式に依存しない汎用の形です。
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