サビ管欠如減算とは?
翌々月から70%・5か月目から50%になる
サビ管が欠けた場合の減算は、欠如した月の翌々月から始まります。欠如した月と、その翌月は減算されません。翌月の末日までに人員基準を満たせば、減算そのものが生じません。
減算後の割合は、減算の4か月目までが所定単位数の70%です。5か月目に入ると50%になります。減算は、欠如が解消された月まで続きます。
割合をかける相手は、加算を足す前の所定単位数です。対象は事業所の利用者全員で、特定の利用者だけではありません。
- 減算が始まる月
- 欠如した月の翌々月
- 減算の1〜4か月目
- 所定単位数の70%を算定
- 減算の5か月目以降
- 所定単位数の50%を算定
- 減算が生じない場合
- 欠如した月の翌月末までに人員基準を満たしたとき
- 減算の対象
- 加算前の所定単位数・事業所の利用者全員
目次
サビ管が欠けると、事業所の報酬は下がります。ただし、欠けた月からすぐに下がるわけではありません。ここでは、減算がいつ始まり、いくら引かれるのかを、告示と通知の原文から整理します。
いつから減算になるのか
サビ管の欠如減算が始まるのは、欠如した月の翌々月からです。欠如した月と、その翌月には減算されません。
減算は、欠如が解消された月まで続きます。月は暦月で数えます。解消された月も減算の対象に入ります。
たとえば、4月にサビ管が欠けた事業所を考えます。減算が始まるのは6月です。4月と5月は通常どおり算定します。9月に配置できたなら、その9月まで減算が続きます。
常勤や専従といった、員数以外の要件を満たしていない場合も同じ扱いです。この場合も、翌々月から減算が始まります。
減算率はいくらか
減算後の割合は、減算の4か月目までが所定単位数の70%で、5か月目から50%になります。70%も50%も、引かれる幅ではなく残る割合です。
| 期間 | 減算後の割合 | 減算の対象 |
|---|---|---|
| 欠如した月とその翌月翌月の末日までに人員基準を満たせば減算なし | 減算なし | なし |
| 減算の1か月目〜4か月目欠如した月の翌々月から数える | 所定単位数の70% | 事業所の利用者全員 |
| 減算の5か月目以降欠如が解消された月まで続く | 所定単位数の50% | 事業所の利用者全員 |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第550号/留意事項通知 第二の1の(8)(2026-08-31確認) 原文 ↗
50%になるのは、減算が5か月続いたときです。4月に欠けた例なら、10月分から50%になります。欠如した月から数えると7か月目です。
割合をかける相手は、加算を足す前の単位数です。加算を含めた合計に70%をかけるのではありません。
対象は事業所の利用者全員です。多機能型で、複数のサービスの利用者数を合計して員数を決めている場合は、その全サービスの利用者が対象になります。
告示がサビ管の欠如を減算の理由に挙げているのは、次のサービスです。
- 療養介護、生活介護
- 自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)
- 就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型
- 就労定着支援、自立生活援助
- 共同生活援助(日中サービス支援型・外部サービス利用型を含む)
なお共生型のサービスでは、人員欠如による減算を行わないこととされています。療養介護については、告示に5か月目からの50%の定めが置かれていません。留意事項通知は療養介護も人員欠如減算の対象に挙げているので、この点は指定権者に確かめてください。
減算を避けられるのはどんな場合か
欠如した月の翌月の末日までに人員基準を満たせば、減算は生じません。この扱いは、通知の括弧書きに置かれています。
4月に欠けたなら、5月31日までに配置できれば減算はありません。6月1日では間に合わず、6月から70%の算定が始まります。
猶予は実質2か月です。退職の申し出を受けた時点から数えれば、もっと短くなることもあります。
欠如が分かったら、指定権者への連絡と届出を先に済ませます。運営指導であとから欠如が見つかると、さかのぼって減算されます。その分の給付費の返還を求められた例があると、仙台市の集団指導資料は説明しています。
同じ資料は、サビ管が欠如している間は指定の更新や新規指定ができないことにも触れています。減算だけで終わらない話として、頭に入れておく必要があります。
退職の申し出を受けたら、まず「翌月末」の日付をカレンダーに置きます。この日を過ぎると減算が確定するので、採用活動と、みなし配置の相談を同時に走らせる判断がしやすくなります。
事業所の中に、実務経験の要件を満たす職員が何人いるかを、平時のうちに一覧にしておくと動きが速くなります。基礎研修の修了状況まで並べておけば、みなし配置が使えるかどうかをその場で判断できます。
※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。
みなし配置を使えばどうなるのか
みなし配置が認められれば人員基準を満たすので、欠如減算は生じません。やむを得ない事由でサビ管が欠けたときに使える扱いです。
実務経験の要件を満たす人を管理を行う者として配置すれば、研修の要件を満たしているものとみなされます。期間は、事由が発生した日から1年です。
次の2つを両方満たす人であれば、期間はさらに延びます。
- 事由が発生した日より前に基礎研修を修了していること
- 事由が発生した日より前から、その事業所に配置されていたこと
この場合は、その人が実践研修を修了するまでみなされます。ただし、事由が発生した日から2年が上限です。
やむを得ない事由の中身は、告示に書かれていません。判断の仕方と手続は指定権者によります。事前協議を求めている自治体もあるので、使えるかどうかは早めに相談してください。
期間の数え方と、みなし期間中にやることは、サビ管のみなし配置にまとめています。
個別支援計画未作成減算とどう違うのか
いちばん大きな違いは対象の範囲です。欠如減算は利用者全員が対象で、未作成減算は計画のない利用者だけが対象になります。
始まる時期も違います。未作成減算は、計画がない状態になった月から始まります。翌々月まで待ちません。
終わり方も違います。未作成減算は、解消された月の前月までです。欠如減算のように、解消された月を含めません。
| 比べる点 | サビ管欠如減算 | 個別支援計画未作成減算 |
|---|---|---|
| 減算の対象 | 事業所の利用者全員 | 計画が作られていない利用者だけ |
| 始まる月 | 欠如した月の翌々月 | 計画がない状態になった月 |
| 終わる月 | 欠如が解消された月 | 解消された月の前月 |
| 割合 | 4か月目まで70%/5か月目から50% | 3か月未満70%/3か月以上50% |
出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第523号 別表/同告示第550号/留意事項通知 第二の1の(8)・(10)(2026-08-31確認) 原文 ↗
2つは同時に起きることがあります。サビ管が欠ければ計画の作成も止まるためです。詳しい条件は個別支援計画未作成減算で扱っています。
よくある誤解はどこか
よく見かけるのは、2段階の減算が始まった時期を取り違えている説明です。5か月目から50%になる仕組みが入ったのは、平成30年度の報酬改定です。
令和6年度改定の資料には、欠如減算の見直しは載っていません。令和3年度改定の資料にも載っていません。年度を書き替えただけの説明は、そこで根拠が切れています。
次に多いのが、70%を「70%引かれる」と読む誤りです。残るのが70%で、引かれるのは30%です。この読み違いは、資金繰りの見込みを大きく外します。
3つ目は、減算の対象を担当利用者だけだと読むものです。それは未作成減算の話で、欠如減算は事業所の利用者全員が対象になります。
次に読むもの
先に確かめるべきは、みなし配置が使えるかどうかです。使えるなら減算そのものが起きません。
- サビ管のみなし配置 … やむを得ない事由と期間の数え方
- 個別支援計画未作成減算 … 対象と期間の違い
- サビ管の配置基準 … 何人必要かの数え方
- サビ管研修の全体像 … 基礎研修から実践研修までの流れ
よくある質問
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