児発管の年収はいくら?
国の2つの調査で分かる給与と手当の実態
令和7年障害福祉サービス等経営概況調査では、常勤の児発管の給与は月320,780円でした。令和7年4月分の基本給と手当の合計で、賞与は入っていません。
事業所の種類別では、児童発達支援が298,826円、放課後等デイサービスが290,852円です。同じ調査の常勤のサビ管は332,216円でした。
国の調査は年収を出していません。月額を12か月に置き換えると約385万円で、これに賞与が加わります。
- 常勤の児発管(全体・月額)
- 320,780円
- 児童発達支援/放課後等デイサービス
- 298,826円/290,852円
- 12か月に置き換えた額
- 約385万円(賞与を除く・編集部の換算)
- 給与の時点
- 令和7年4月分
目次
児発管(児童発達支援管理責任者)の年収を調べると、求人の集計ばかりが目に入ります。ここでは求人票ではなく、厚生労働省の調査の原文から数字を取りました。児発管だけの数字がどこにあり、どこに無いのかも、あわせて示します。
児発管だけの給与を示した公的な数字はあるか
あります。厚生労働省の経営概況調査が、児発管を単独の職種として月額で集計しています。
令和7年障害福祉サービス等経営概況調査では、常勤の児発管の給与は月320,780円でした。調べたのは令和7年4月分の給与です。報酬改定の基礎資料にするための調査で、全国の事業所から無作為に選んで回答を集めています。
| 職種 | 常勤 | 非常勤 |
|---|---|---|
| 児童発達支援管理責任者 | 320,780円 | 151,330円 |
| サービス管理責任者 | 332,216円 | 156,725円 |
| サービス提供責任者 | 295,016円 | 192,637円 |
| 保育士 | 268,876円 | 123,628円 |
| 児童指導員 | 262,039円 | 108,642円 |
| 施設長・管理者 | 349,977円 | 148,580円 |
出典:厚生労働省 令和7年障害福祉サービス等経営概況調査結果 第1表(2026-09-21確認) 原文 ↗
この額には賞与が入っていません。調査票は「給料」を、その月に払った基本給と手当の合計と定めています。一時金は含めないと明記されています。
- 12か月に置き換えると約385万円(編集部の換算)
- ここに、事業所ごとの賞与が上乗せされる
- 税や社会保険料を引く前の額で、手取りではない
年収そのものは、どの公的調査も出していません。 385万円は編集部が月額から計算した目安です。
複数の職種を兼ねている人は、主に従事している職種1つで回答する決まりです。管理者と児発管を兼ねている人は、どちらかの行に入ります。
児童発達支援と放課後等デイサービスで給与は違うか
同じ調査では、常勤の児発管は児童発達支援で298,826円、放課後等デイサービスで290,852円でした。
差は8,000円ほどで、大きくはありません。入所施設の児発管は38万円台と高めに出ています。訪問型の2つのサービスは31万円台です。
| サービス | 常勤の児発管 | 同じ表の児童指導員 |
|---|---|---|
| 児童発達支援客体数 320 | 298,826円 | 238,741円 |
| 放課後等デイサービス客体数 304 | 290,852円 | 233,656円 |
| 居宅訪問型児童発達支援客体数 86 | 318,693円 | — |
| 保育所等訪問支援客体数 275 | 315,148円 | — |
| 福祉型障害児入所施設客体数 145 | 380,116円 | 310,742円 |
| 医療型障害児入所施設客体数 118 | 386,580円 | 331,213円 |
出典:厚生労働省 令和7年障害福祉サービス等経営概況調査結果 第24表〜第29表(2026-09-21確認) 原文 ↗
児発管と児童指導員の差は、児童発達支援で約6.0万円、放課後等デイサービスで約5.7万円です。同じ事業所の種類のなかで比べた差なので、役割の分の開きと読めます。
読むときの注意が2つあります。
- 客体数は回答した事業所の数で、児発管の人数ではない。児発管が何人集計されたかは公表されていない
- 事業所の規模や地域の違いが混ざった平均で、都道府県別の数字は出ていない
処遇状況等調査ではどう出ているか
処遇状況等調査は、児発管をサビ管やサ責と同じ「サービス管理責任者等」の枠でまとめています。
令和6年度の処遇状況等調査では、この枠の常勤の平均給与額は月405,480円でした。調査票の職種の選択肢が「サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者・サービス提供責任者」の1つにまとまっているためです。この405,480円を児発管の額として読むことはできません。
経営概況調査の320,780円より高いのは、中身と対象が違うからです。
- 一時金(4〜9月の支給額の6分の1)を含めている
- 処遇改善加算を取っている事業所だけを集計している
- 前年と当年の9月30日の両方に在籍していた人だけを数えている
事業所の種類別の給与は、この調査では福祉・介護職員についてしか出ていません。常勤の福祉・介護職員は、児童発達支援で293,940円、放課後等デイサービスで286,110円でした。平均勤続年数はどちらも4年ほどです。
| サービス | 平均給与額 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
|---|---|---|---|
| 児童発達支援集計人数 441人 | 293,940円 | 39.4歳 | 4.2年 |
| 放課後等デイサービス集計人数 443人 | 286,110円 | 39.0歳 | 4.3年 |
| 福祉・介護職員全体 | 327,720円 | 44.9歳 | 7.9年 |
出典:厚生労働省 令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査 統計表第90表(2026-09-21確認) 原文 ↗
2つの調査は、給与の定義も時点も違います。数字を引き算して比べることはしないでください。
もう1つ、賃金構造基本統計調査も見ました。職種の区分に児発管もサビ管も無く、福祉の仕事は保育士や介護職員などの区分だけです。こども家庭庁が児発管の給与を独自に公表した資料も、見つかりませんでした。
加算は児発管の給与にどう関わるか
児発管の給与に回る可能性があるのは処遇改善加算で、児童指導員等加配加算は給与のための加算ではありません。
処遇改善加算は、加算で受け取った額を職員の賃金改善に使う仕組みです。令和7年度分の通知は、配分の考え方を次のように示しています。
- 福祉・介護職員への配分が基本。児発管は福祉・介護職員の職種に入っていない
- 事業所の判断で、福祉・介護職員以外の職種にも柔軟に配分できる
- 重点を置く「経験・技能のある障害福祉人材」の例に、児発管が挙がっている
- 仕事の中身に見合わない、著しく偏った配分はしない
配分するかどうかと額は事業所が決めます。 児発管に必ず届くと決まったものではありません。
実際には、多くの事業所が配っています。処遇状況等調査で配分した職員の範囲を聞くと、福祉・介護職員以外では「サビ管・児発管・サ責」が80.5%で最も多い答えでした。
令和8年度には、加算の対象を広げる見直しが入りました。国の改定資料は、令和8年6月施行で、対象を福祉・介護職員から障害福祉従事者に広げるとしています。障害福祉従事者に幅広く月1.0万円の賃上げを実現する措置、という位置づけです。児発管1人あたりにいくら回るかは、ここからは決まりません。
児童指導員等加配加算は、性格が違います。基準で必要な人数に加えて児童指導員などを置いた事業所に、1日単位で報酬を上乗せする加算です。告示のこの規定には、職員の賃金に充てる定めはありません。
求人票の額と公的調査がずれるのはなぜか
調査と求人票では、数えている給与の範囲と、数えている人が違うからです。
経営概況調査の額は、在籍している常勤の児発管の平均です。勤続の長い人も短い人も入っています。求人票は、これから採用する人に出す額です。
処遇状況等調査のほうは、前年から在籍していた人だけを集計しています。一時金の月割りや時間外手当まで入っています。求人票の「月給」とは土俵が違います。
同じ論点は、サビ管の年収の記事で詳しく扱いました。調査の性格や、求人票の月給とそろえて比べる方法はそちらにあります。
次に読むもの
- 児発管とは … 仕事内容と配置の決まり
- 児発管になるには … 実務経験と研修の要件
- サビ管の年収 … 処遇状況等調査の中身と、求人票とのずれ
- 児発管とサビ管の違い … 要件と対象の違い
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