サビ管の「これで合っているか」に答えます

児発管になるには?
要件・実務経験の年数と最短ルート【早見表】

最終更新|制度基準日
執筆:徳永 崇志(就労継続支援B型事業所の運営者)
初回公開
要点

児発管になるには、告示が定める実務経験を満たし、基礎研修と実践研修を修了する必要があります。試験はありません。

実務経験は3つの経路のどれか1つで足ります。相談支援か、保育士などの資格を持つ人の直接支援で通算5年、資格のない人の直接支援で通算8年です。23の国家資格を持つ人は、資格に基づく業務5年と、相談支援または直接支援3年の組み合わせです。

どの経路でも、高齢者施設などでの期間を除いて3年以上が必要です。この条件はサビ管の要件にはありません。

実務経験(相談支援/保育士などの直接支援)
通算5年以上
実務経験(資格のない人の直接支援)
通算8年以上
実務経験(23の国家資格)
3年以上 + 資格に基づく業務5年以上
どの経路でも必要
高齢者施設などを除いた期間が3年以上
研修
基礎研修 → 実践研修(更新研修は5年度ごと)
制度基準日2026.09.21
根拠:平成24年厚生労働省告示第230号 第一号・第二号
目次

児童発達支援管理責任者(児発管)になれるかどうかは、これまでの職歴と持っている資格で決まります。要件はサビ管とよく似ていますが、年数の数え方に児発管だけの条件があります。ここでは、要件を定めている告示の原文から、経路ごとの年数と研修の順番を整理します。

児発管になるには何が必要か

児発管になるには、実務経験の要件を満たすことと、基礎研修と実践研修を修了することの2つが必要です。どちらか一方だけでは配置できません。

要件を定めているのは、平成24年の厚生労働省告示第230号です。令和5年4月からは、こども家庭庁長官が定めるものという題名に変わっています。障害児支援の所管がこども家庭庁に移ったためです。

告示は、児発管を「第一号と第二号の要件を満たす者」と定めています。第一号が実務経験で、第二号が研修です。試験の定めはありません。

実務経験は何年必要か

実務経験は、次の3つの経路のどれか1つを満たせば足ります。年数は経路によって5年か8年です。

児童発達支援管理責任者になるための実務経験の3経路
経路必要な期間中身
相談支援の業務保育士などの資格がある人は、直接支援の期間も合算できます通算5年以上障害児相談支援事業所、児童相談所、児童家庭支援センター、福祉事務所、発達障害者支援センターなどで、相談に応じて助言や指導をしてきた期間です。
直接支援の業務上の資格を持たない場合通算8年以上障害児通所支援事業所、障害児入所施設、保育所、障害福祉サービス事業所などで、介護や訓練にあたってきた期間です。
国家資格に基づく業務相談支援・直接支援の期間とあわせて満たす3年 + 5年相談支援または直接支援が3年以上あり、かつ資格に基づく業務が通算5年以上あることが必要です。

出典:平成24年厚生労働省告示第230号 第一号イ〜ヘ(2026-09-21確認) 原文 ↗

3つ目の経路にある国家資格は、告示に23が名指しで挙げられています。顔ぶれはサビ管の告示と同じです。

  • 医療:医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師
  • リハビリ・技術:理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士
  • 施術:あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師
  • 福祉・心理:社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師
  • 栄養:管理栄養士、栄養士

サビ管との最大の違いは資格業務の年数です。サビ管の国家資格の経路は3年+3年ですが、児発管は資格に基づく業務が5年必要になります。

保育士はこの23資格に入りません。保育士は1つ目の経路の側で扱われ、直接支援の期間を相談支援と合わせて5年で数えられます。

直接支援を5年で数えられるのはどんな人か

直接支援の期間を5年の経路で数えられるのは、告示が「社会福祉主事任用資格者等」とまとめて呼ぶ人です。

告示が挙げているのは次の人たちです。

  • 社会福祉主事任用資格に当たる人
  • 相談支援の業務に関する基礎的な研修を修了した人など
  • 保育士(地域限定保育士などを含む)
  • 児童指導員の資格に当たる人
  • 旧精神障害者社会復帰施設の基準で定められた資格に当たる人

児童指導員の資格は、児童福祉施設の基準の第43条に並んでいます。社会福祉士や精神保健福祉士のほか、次のような人が当たります。

  • 大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学を専修して卒業した人
  • 幼稚園や小学校などの教諭の免許状があり、都道府県知事が適当と認めた人
  • 高校を卒業するなどして、2年以上児童福祉事業に従事した人
  • 3年以上児童福祉事業に従事し、都道府県知事が適当と認めた人

この一覧はすべてではありません。自分の資格がどれに当たるかは、研修を申し込む都道府県の案内で確かめてください。

児発管だけにある「除いて3年」とは何か

児発管には、高齢者施設などでの期間を除いて、3年以上の経験が必要だという条件があります。5年・8年・国家資格のどの経路にも付いています。

告示は、通算した期間から特定の職場の期間を「除いた期間が三年以上」と書いています。除かれる職場は次のとおりです。

  • 老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院
  • 地域包括支援センター、居宅介護支援事業、介護予防支援事業
  • 老人居宅介護等事業(高齢者の訪問介護など)
  • 救護施設、更生施設
  • 病院・診療所の療養病床の病室
  • 特例子会社、障害者雇用の助成金を受けた事業所

これらの期間も、5年や8年の通算には入ります。ただし、それだけでは要件を満たしません。残りの3年以上を別の職場で積む必要があります。

たとえば介護福祉士として特別養護老人ホームだけで10年働いてきた人は、資格に基づく業務の5年は満たします。一方で、除いたあとの期間が0年になるので、この職歴だけでは児発管になれません。

サビ管の告示には、この条件がありません。高齢者介護の経験が長い人ほど、サビ管と児発管で結果が分かれやすいところです。

病院・診療所そのものや学校は、除かれる職場に入っていません。除かれる医療の場は、療養病床の病室だけです。ただし千葉県の一覧は「老人福祉施設・医療機関等以外で3年以上」と要約しています。病院での期間の扱いは、申請先の窓口で確かめてください。

研修はどんな順番で受けるか

研修は、基礎研修を受けてから実践研修に進み、配置後は5年度ごとに更新研修を受けます。仕組みはサビ管の研修と同じです。

  • 基礎研修は、実務経験の年数に届くまで2年以内になった人から受けられます
  • 基礎研修とあわせて、相談支援従事者初任者研修の講義部分も修了します
  • 実践研修に進むには、基礎研修の修了後、通算2年以上の相談支援か直接支援が必要です
  • 基礎研修を始めた日にすでに実務経験を満たしていた人は、個別支援計画の業務が6か月以上あれば進めます
  • 更新研修は、実践研修を修了した年度の翌年度から数えて5年度ごとです

こども家庭庁は、令和元年度の見直しで研修の体系が変わったと説明しています。基礎研修から実践研修までに実務の期間を挟むので、養成を始めてから配置までに2年以上かかる仕組みです。

研修の中身や申込みの時期は、児発管研修の流れで詳しく扱っています。多くの県でサビ管と合同で開かれるので、日程は研修日程ナビで自分の県を確かめてください。

児発管になるには何年かかるか

実務経験を満たすまでの年数は、早い人で5年、資格がない場合は8年です。経歴ごとの目安を早見表にまとめました。

経歴別・実務経験を満たすまでの年数の目安
これまでの経歴当てはまる経路実務経験を満たす年数
障害児相談支援・児童相談所などの相談員高齢者施設などの期間を除いて3年以上が必要相談支援通算5年
保育士・児童指導員の資格で放課後等デイサービスや保育所に勤務相談支援の期間とも合算できます資格のある人の直接支援通算5年
資格なしで児童発達支援や放課後等デイサービスに勤務資格のない人の直接支援通算8年
看護師・介護福祉士などの国家資格者3年は高齢者施設などを除いた期間で数えます国家資格資格業務5年 + 3年2つを同じ期間で数えられるかは都道府県の運用
介護福祉士として特別養護老人ホームだけに勤務国家資格この職歴だけでは満たさない高齢者施設以外で3年以上が別に必要

出典:平成24年厚生労働省告示第230号 第一号・千葉県「実務経験一覧」(2026-09-21確認) 原文 ↗

国家資格の経路は、資格業務の5年と、相談支援・直接支援の3年が同じ期間でもよいかで、かかる年数が変わります。告示はこの点を書いていません。千葉県は同じ時期でもよいと案内しているので、この場合は5年で届きます。

研修は実務経験に届く2年前から受け始められます。基礎研修のあとの2年の実務は、残りの実務経験と同時に数えられます。うまく重なれば、実務経験に届くころに実践研修を受けられる状態になります。

ただし研修の募集は年に1回か2回しかありません。1回逃すと、予定はまるごと1年後ろにずれます。基礎研修を受けられる時期に入ったら、早めに県の募集を確かめておくのが確実です。

資格がなくても児発管になれるか

資格がなくても児発管になれます。直接支援の業務が通算8年以上あり、そのうち高齢者施設などを除いた期間が3年以上あれば、実務経験を満たします。

途中で保育士や児童指導員の資格に当たるようになると、5年の経路で数えられる可能性があります。資格を得る前の期間をどう数えるかは、都道府県の運用で扱いが分かれます。

保育士から目指す場合の数え方は、保育士から児発管になるにはで詳しく扱っています。

児発管は国家資格か

児発管は国家資格ではありません。告示の要件を満たした人が、事業所に配置されて就く職です。

告示が求めているのは、実務経験の要件と研修の修了の2つです。研修を修了すると、課程を修了した旨の証明書が交付されます。

「児発管の資格」という言い方がよく使われますが、中身は実務経験の要件と研修の修了です。国家資格は要件ではありません。持っていれば、23資格の経路を選べるようになるという位置づけです。

次に読むもの

自分の職歴が要件に入るかを確かめるなら、実務経験の数え方から読んでください。

よくある質問

Q. 児発管は国家資格ですか?
A. 国家資格ではありません。告示が定める実務経験を満たし、基礎研修と実践研修を修了した人が就ける職です。試験はありません。
Q. 資格がなくても児発管になれますか?
A. なれます。資格のない人は、直接支援の業務が通算8年以上あり、そのうち高齢者施設などを除いた期間が3年以上あれば実務経験を満たします。保育士や児童指導員の任用資格などを持っていれば、相談支援と合わせて5年の経路で数えられます。
Q. 児発管になるには何年かかりますか?
A. 実務経験だけで早い人は5年、資格がない場合は8年です。国家資格の経路でも資格に基づく業務が5年必要なので、サビ管のような3年の近道はありません。研修は実務経験に届く2年前から受け始められます。
Q. 介護施設での経験は実務経験に入りますか?
A. 年数には入りますが、それだけでは足りません。老人福祉施設や介護老人保健施設などの期間を除いて、3年以上の経験が別に必要です。
Q. 看護師や介護福祉士は3年でなれますか?
A. 3年ではなれません。児発管の国家資格の経路は、資格に基づく業務が5年以上です。3年+3年はサビ管の要件です。
この記事の根拠資料
最終確認:2026.09.21

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2026.09.21公開
執筆
徳永 崇志

徳永 崇志

就労継続支援B型事業所の運営者

埼玉県志木市で就労継続支援B型事業所「ぽちぽちの道」(事業所番号 1112200454)を運営しています。サービス管理責任者と一緒に働きながら、配置基準や減算の判断に日々向き合っています。

サビ管ラボでは、厚生労働省の告示・通知や都道府県の公式資料にあたって、制度と実務を整理しています。

著者について →
記入例集

研修の事前課題・レポート記入例集

基礎研修と実践研修の事前課題について、何を書けばよいかを記入例つきでまとめています。自治体の様式に依存しない汎用の形です。

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