児発管になるには?
要件・実務経験の年数と最短ルート【早見表】
児発管になるには、告示が定める実務経験を満たし、基礎研修と実践研修を修了する必要があります。試験はありません。
実務経験は3つの経路のどれか1つで足ります。相談支援か、保育士などの資格を持つ人の直接支援で通算5年、資格のない人の直接支援で通算8年です。23の国家資格を持つ人は、資格に基づく業務5年と、相談支援または直接支援3年の組み合わせです。
どの経路でも、高齢者施設などでの期間を除いて3年以上が必要です。この条件はサビ管の要件にはありません。
- 実務経験(相談支援/保育士などの直接支援)
- 通算5年以上
- 実務経験(資格のない人の直接支援)
- 通算8年以上
- 実務経験(23の国家資格)
- 3年以上 + 資格に基づく業務5年以上
- どの経路でも必要
- 高齢者施設などを除いた期間が3年以上
- 研修
- 基礎研修 → 実践研修(更新研修は5年度ごと)
目次
児童発達支援管理責任者(児発管)になれるかどうかは、これまでの職歴と持っている資格で決まります。要件はサビ管とよく似ていますが、年数の数え方に児発管だけの条件があります。ここでは、要件を定めている告示の原文から、経路ごとの年数と研修の順番を整理します。
児発管になるには何が必要か
児発管になるには、実務経験の要件を満たすことと、基礎研修と実践研修を修了することの2つが必要です。どちらか一方だけでは配置できません。
要件を定めているのは、平成24年の厚生労働省告示第230号です。令和5年4月からは、こども家庭庁長官が定めるものという題名に変わっています。障害児支援の所管がこども家庭庁に移ったためです。
告示は、児発管を「第一号と第二号の要件を満たす者」と定めています。第一号が実務経験で、第二号が研修です。試験の定めはありません。
実務経験は何年必要か
実務経験は、次の3つの経路のどれか1つを満たせば足ります。年数は経路によって5年か8年です。
| 経路 | 必要な期間 | 中身 |
|---|---|---|
| 相談支援の業務保育士などの資格がある人は、直接支援の期間も合算できます | 通算5年以上 | 障害児相談支援事業所、児童相談所、児童家庭支援センター、福祉事務所、発達障害者支援センターなどで、相談に応じて助言や指導をしてきた期間です。 |
| 直接支援の業務上の資格を持たない場合 | 通算8年以上 | 障害児通所支援事業所、障害児入所施設、保育所、障害福祉サービス事業所などで、介護や訓練にあたってきた期間です。 |
| 国家資格に基づく業務相談支援・直接支援の期間とあわせて満たす | 3年 + 5年 | 相談支援または直接支援が3年以上あり、かつ資格に基づく業務が通算5年以上あることが必要です。 |
出典:平成24年厚生労働省告示第230号 第一号イ〜ヘ(2026-09-21確認) 原文 ↗
3つ目の経路にある国家資格は、告示に23が名指しで挙げられています。顔ぶれはサビ管の告示と同じです。
- 医療:医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師
- リハビリ・技術:理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士
- 施術:あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師
- 福祉・心理:社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師
- 栄養:管理栄養士、栄養士
サビ管との最大の違いは資格業務の年数です。サビ管の国家資格の経路は3年+3年ですが、児発管は資格に基づく業務が5年必要になります。
保育士はこの23資格に入りません。保育士は1つ目の経路の側で扱われ、直接支援の期間を相談支援と合わせて5年で数えられます。
直接支援を5年で数えられるのはどんな人か
直接支援の期間を5年の経路で数えられるのは、告示が「社会福祉主事任用資格者等」とまとめて呼ぶ人です。
告示が挙げているのは次の人たちです。
- 社会福祉主事任用資格に当たる人
- 相談支援の業務に関する基礎的な研修を修了した人など
- 保育士(地域限定保育士などを含む)
- 児童指導員の資格に当たる人
- 旧精神障害者社会復帰施設の基準で定められた資格に当たる人
児童指導員の資格は、児童福祉施設の基準の第43条に並んでいます。社会福祉士や精神保健福祉士のほか、次のような人が当たります。
- 大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学を専修して卒業した人
- 幼稚園や小学校などの教諭の免許状があり、都道府県知事が適当と認めた人
- 高校を卒業するなどして、2年以上児童福祉事業に従事した人
- 3年以上児童福祉事業に従事し、都道府県知事が適当と認めた人
この一覧はすべてではありません。自分の資格がどれに当たるかは、研修を申し込む都道府県の案内で確かめてください。
児発管だけにある「除いて3年」とは何か
児発管には、高齢者施設などでの期間を除いて、3年以上の経験が必要だという条件があります。5年・8年・国家資格のどの経路にも付いています。
告示は、通算した期間から特定の職場の期間を「除いた期間が三年以上」と書いています。除かれる職場は次のとおりです。
- 老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院
- 地域包括支援センター、居宅介護支援事業、介護予防支援事業
- 老人居宅介護等事業(高齢者の訪問介護など)
- 救護施設、更生施設
- 病院・診療所の療養病床の病室
- 特例子会社、障害者雇用の助成金を受けた事業所
これらの期間も、5年や8年の通算には入ります。ただし、それだけでは要件を満たしません。残りの3年以上を別の職場で積む必要があります。
たとえば介護福祉士として特別養護老人ホームだけで10年働いてきた人は、資格に基づく業務の5年は満たします。一方で、除いたあとの期間が0年になるので、この職歴だけでは児発管になれません。
サビ管の告示には、この条件がありません。高齢者介護の経験が長い人ほど、サビ管と児発管で結果が分かれやすいところです。
病院・診療所そのものや学校は、除かれる職場に入っていません。除かれる医療の場は、療養病床の病室だけです。ただし千葉県の一覧は「老人福祉施設・医療機関等以外で3年以上」と要約しています。病院での期間の扱いは、申請先の窓口で確かめてください。
研修はどんな順番で受けるか
研修は、基礎研修を受けてから実践研修に進み、配置後は5年度ごとに更新研修を受けます。仕組みはサビ管の研修と同じです。
- 基礎研修は、実務経験の年数に届くまで2年以内になった人から受けられます
- 基礎研修とあわせて、相談支援従事者初任者研修の講義部分も修了します
- 実践研修に進むには、基礎研修の修了後、通算2年以上の相談支援か直接支援が必要です
- 基礎研修を始めた日にすでに実務経験を満たしていた人は、個別支援計画の業務が6か月以上あれば進めます
- 更新研修は、実践研修を修了した年度の翌年度から数えて5年度ごとです
こども家庭庁は、令和元年度の見直しで研修の体系が変わったと説明しています。基礎研修から実践研修までに実務の期間を挟むので、養成を始めてから配置までに2年以上かかる仕組みです。
研修の中身や申込みの時期は、児発管研修の流れで詳しく扱っています。多くの県でサビ管と合同で開かれるので、日程は研修日程ナビで自分の県を確かめてください。
児発管になるには何年かかるか
実務経験を満たすまでの年数は、早い人で5年、資格がない場合は8年です。経歴ごとの目安を早見表にまとめました。
| これまでの経歴 | 当てはまる経路 | 実務経験を満たす年数 |
|---|---|---|
| 障害児相談支援・児童相談所などの相談員高齢者施設などの期間を除いて3年以上が必要 | 相談支援 | 通算5年 |
| 保育士・児童指導員の資格で放課後等デイサービスや保育所に勤務相談支援の期間とも合算できます | 資格のある人の直接支援 | 通算5年 |
| 資格なしで児童発達支援や放課後等デイサービスに勤務 | 資格のない人の直接支援 | 通算8年 |
| 看護師・介護福祉士などの国家資格者3年は高齢者施設などを除いた期間で数えます | 国家資格 | 資格業務5年 + 3年2つを同じ期間で数えられるかは都道府県の運用 |
| 介護福祉士として特別養護老人ホームだけに勤務 | 国家資格 | この職歴だけでは満たさない高齢者施設以外で3年以上が別に必要 |
出典:平成24年厚生労働省告示第230号 第一号・千葉県「実務経験一覧」(2026-09-21確認) 原文 ↗
国家資格の経路は、資格業務の5年と、相談支援・直接支援の3年が同じ期間でもよいかで、かかる年数が変わります。告示はこの点を書いていません。千葉県は同じ時期でもよいと案内しているので、この場合は5年で届きます。
研修は実務経験に届く2年前から受け始められます。基礎研修のあとの2年の実務は、残りの実務経験と同時に数えられます。うまく重なれば、実務経験に届くころに実践研修を受けられる状態になります。
ただし研修の募集は年に1回か2回しかありません。1回逃すと、予定はまるごと1年後ろにずれます。基礎研修を受けられる時期に入ったら、早めに県の募集を確かめておくのが確実です。
資格がなくても児発管になれるか
資格がなくても児発管になれます。直接支援の業務が通算8年以上あり、そのうち高齢者施設などを除いた期間が3年以上あれば、実務経験を満たします。
途中で保育士や児童指導員の資格に当たるようになると、5年の経路で数えられる可能性があります。資格を得る前の期間をどう数えるかは、都道府県の運用で扱いが分かれます。
保育士から目指す場合の数え方は、保育士から児発管になるにはで詳しく扱っています。
児発管は国家資格か
児発管は国家資格ではありません。告示の要件を満たした人が、事業所に配置されて就く職です。
告示が求めているのは、実務経験の要件と研修の修了の2つです。研修を修了すると、課程を修了した旨の証明書が交付されます。
「児発管の資格」という言い方がよく使われますが、中身は実務経験の要件と研修の修了です。国家資格は要件ではありません。持っていれば、23資格の経路を選べるようになるという位置づけです。
次に読むもの
自分の職歴が要件に入るかを確かめるなら、実務経験の数え方から読んでください。
- 児発管とは … 仕事内容と配置される事業所
- 児発管の実務経験の数え方 … 対象になる業務と職場、証明書の考え方
- 保育士から児発管になるには … 保育所での期間の扱いと最短ルート
- 児発管研修の流れ … 基礎研修から更新研修までと申込み
- サビ管になるには … 3年+3年の要件と比べたい人向け
よくある質問
研修の事前課題・レポート記入例集
基礎研修と実践研修の事前課題について、何を書けばよいかを記入例つきでまとめています。自治体の様式に依存しない汎用の形です。
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