児発管のみなし配置とは?
期間・要件と欠如減算を告示の原文で整理
児発管のみなし配置は、やむを得ない事由で児発管が欠けたときの特例です。事由が発生した日から1年間、実務経験の要件を満たす人を児発管として配置できます。
その人が事由発生日以前に基礎研修を修了し、以前からその事業所にいた場合は延びます。実践研修を修了するまで、事由発生日から最長2年です。
みなしを使えないまま欠けると、欠如した月の翌々月から減算です。減算の4か月目までは所定単位数の70%、5か月目から50%になり、この率はサビ管と同じです。
- 使える場面
- やむを得ない事由で児発管が欠けたとき
- 期間(原則)
- 事由が発生した日から1年間
- 期間(基礎研修修了者)
- 実践研修修了まで(事由発生日から最長2年)
- 欠如減算の開始
- 欠如した月の翌々月(翌月末までに配置すれば生じない)
- 欠如減算の率
- 4か月目まで70%・5か月目から50%(サビ管と同じ)
目次
児童発達支援管理責任者(児発管)が急に辞めても、すぐに減算になるとは限りません。やむを得ない事由であれば、要件を満たす職員を児発管とみなして配置できる特例があります。ここでは、その期間と要件、使えなかったときの欠如減算を、児童側の告示と通知の原文から整理します。
児発管のみなし配置とは何か
児発管のみなし配置とは、やむを得ない事由で児発管が欠けたとき、実務経験者を研修修了者とみなして配置できる特例です。
根拠は、児発管の要件を定めた告示230号の第七号です。サビ管の告示544号とは別の告示で、条文の番号の振り方も違います。
みなされるのは研修の要件だけです。実務経験の要件は免除されません。実務経験を満たす人がいることが、この特例の前提になります。
みなし配置が認められている間は、児発管を置いている扱いになります。そのため、欠如減算は生じません。
期間と要件はどうなっているのか
期間は原則として事由発生日から1年間で、条件がそろった基礎研修修了者なら実践研修の修了まで最長2年に延びます。
| 比べる点 | 1年型(原則) | 2年型 |
|---|---|---|
| 期間 | 事由発生日から1年間 | 実践研修修了まで事由発生日から2年が上限 |
| 実務経験の要件 | 満たしている必要がある | 満たしている必要がある |
| 基礎研修 | 修了していなくてもよい | 事由発生日以前に修了していること |
| その事業所での勤務 | 告示は問うていない | 事由発生日以前から引き続き配置されていること |
出典:こども家庭庁 平成24年厚生労働省告示第230号 第七号(2026-09-21確認) 原文 ↗
1年型の対象は、実務経験の要件を満たす人です。研修をまだ受けていなくてもかまいません。
2年型は、次の2つを両方満たす人だけが対象です。
- 基礎研修を事由発生日以前に修了していること
- 事由発生日以前から、引き続きその事業所に配置されていること
児発管が欠けたあとに基礎研修を修了しても、2年型にはなりません。告示が、事由発生日後に修了した人を対象から除いているためです。
2年型は、令和5年6月30日の告示改正で加わりました。サビ管の告示と同じ日に改正され、同日から適用されています。
「やむを得ない事由」とは何か
やむを得ない事由は告示に定義がなく、国の事務連絡が想定を示したうえで、実際の判断は指定権者に委ねられています。
国の事務連絡は、次の両方に当たる場合を想定していると書いています。サビ管と児発管に共通の説明です。
- 退職、病休など、事業者の責に帰さない事由で欠けたこと
- その事業所に児発管を直ちに配置することが困難であること
自治体の運用はさらに具体的です。名古屋市は次の2つを挙げ、申立書を出させています。事業所として真に回避できない事態と認めた場合に限る、としています。
- 研修の受講枠の都合で受講できなかった場合(産休が見込まれ、受講に努めていたときの例)
- 急な病気・けが、事故、急な自己都合退職、死亡、失踪といった予期せぬ事由
仙台市は、みなし配置の適用に事前協議を求めています。協議の結果、配置を認めない場合もあると明記しています。
どこまで認めるかも、手続も、自治体ごとに違います。欠如が見えた時点で指定権者に相談してください。
みなし期間はどう数えるのか
みなし期間は、退職や病休といった事由が発生した日から起算して数えます。月単位ではなく、日が起点です。
たとえば4月15日に児発管が退職したなら、事由発生日は4月15日です。1年型なら、そこから1年間がみなしを使える期間になります。
2年型は、みなし児発管が実践研修を修了した時点で役目を終えます。修了できないまま2年がたてば、そこが上限です。
相談や手続に手間取っても、起算日は動きません。残り期間はその分だけ短くなるので、欠けた日から逆算して動いてください。
みなしを使えないと、欠如減算はいつから何%か
みなしを使えないまま児発管が欠けると、欠如した月の翌々月から減算が始まり、欠如が解消された月まで続きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 減算が始まる月 | 欠如した月の翌々月翌月の末日までに人員基準を満たせば減算は生じない |
| 減算の1〜4か月目 | 所定単位数の70%を算定 |
| 減算の5か月目以降 | 所定単位数の50%を算定減算が適用される月から連続して5月以上の月 |
| 減算が終わる月 | 欠如が解消された月(その月も減算に含む) |
| 割合をかける相手 | 各種加算がなされる前の単位数 |
| 対象になる児童 | 障害児全員 |
出典:こども家庭庁 児童側の留意事項通知(平成24年3月30日障発0330第16号)第二の1の(6)②(二)・④(二)(2026-09-21確認) 原文 ↗
5か月の数え方は「減算が適用される月から」です。欠如した月から数えるのではありません。4月に欠けたなら、減算は6月から70%で始まり、10月分から50%になります。
減算の仕組みそのものは、サビ管の欠如減算と同じ組み立てです。月の数え方と翌月末ルールの考え方は、サビ管欠如減算とはで詳しく説明しています。
常勤や専任といった、人数以外の要件を満たさない場合も同じ扱いです。翌々月から減算され、翌月末までに満たせば減算は生じません。
児発管が欠けると、個別支援計画も作れなくなりがちです。欠如減算と計画の未作成減算の両方に当たる場合、国のQ&Aは減算となる単位数が大きいほうだけを適用するとしています。二重には引かれません。
サビ管のみなし配置・欠如減算と何が違うのか
みなしの期間と要件、欠如減算の率と始まる月はサビ管と同じで、違うのは根拠の条文と配置の決まりです。
| 比べる点 | 児発管 | サビ管 |
|---|---|---|
| みなしの根拠 | 告示230号 第七号 | 告示544号 ヘ |
| みなしの期間 | 1年(2年型は最長2年) | 1年(2年型は最長2年) |
| 欠如減算の率 | 4か月目まで70%・5か月目から50% | 4か月目まで70%・5か月目から50% |
| 減算の根拠 | 児童側の留意事項通知障発0330第16号 第二の1の(6) | 成人側の留意事項通知障発第1031001号 第二の1の(8) |
| 置く人数 | 事業所に1以上児童発達支援・放課後等デイサービス | 利用者60人以下で1以上61人以上は40人ごとに1を加える(日中系) |
| 常勤などの要件 | うち1人以上は専任かつ常勤 | うち1人以上は常勤 |
出典:こども家庭庁 告示230号・省令15号 第5条第1項第2号・第8項・留意事項通知(障発0330第16号)/厚生労働省 告示544号・省令171号(2026-09-21確認) 原文 ↗
児童の基準は、児発管を利用者数に応じて増やす形になっていません。児童発達支援と放課後等デイサービスは、どちらも事業所に1以上です。そのうち1人以上を専任かつ常勤とする定めがあります。
児童側の解釈通知は、児発管と直接支援を行う児童指導員等を異なる者にするよう求めています。計画の作成と評価の客観性を保つためです。国のQ&Aも、児発管が直接支援をすることは認めつつ、児童指導員等の員数には算定できないとしています。
減算の対象になる支援の書き方にも、児童側の特徴があります。居宅訪問型児童発達支援と保育所等訪問支援は、欠如減算のうち児発管の分だけが適用されます。
同じ通知の対象の列挙では、児童発達支援センターと主として重症心身障害児を通わせる事業所が括弧書きで除かれています。これらの事業所の扱いは、指定権者に確かめてください。
みなし期間中に何をするのか
みなし期間中にやるべきことは、要件を満たす児発管を期間内に用意する後任づくりです。みなしは猶予であって、免除ではありません。
道筋は大きく2つあります。
- 2年型なら、みなし児発管自身が期間内に実践研修を修了する
- 研修修了者を新たに採用するか、社内の基礎研修修了者を実践研修に進める
実践研修に進むには、基礎研修修了後に原則で通算2年の実務が必要です。基礎研修の受講開始日に実務経験者だった人は、個別支援計画の一連の業務に通算6か月以上従事して進む特例があります。国の事務連絡は、この特例の前提として指定権者への届出を挙げています。研修の流れは児発管研修の流れで説明しています。
平時からの備えも、告示に用意されています。児発管がいる事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を行わせて、置くべき児発管の数に算入できます(告示230号 第六号)。この形で後任候補を育てておけば、欠如そのものを避けやすくなります。
実践研修の募集は、都道府県ごとに年1回か2回が多く、申込みを1回逃すと2年型でも修了が間に合わないことがあります。みなしが始まったら、まず自分の県の研修日程を確かめて、逆算で予定を組んでください。
児童指導員として数えていた職員をみなし児発管に充てると、指導員の員数が足りなくなることがあります。指導員の欠如は児発管とは別の減算です。充てる前に、指導員の配置も数え直してください。
※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。
「廃止される」という話は本当か
児発管のみなし配置が廃止されるという告示や通知は、確認できません。令和8年4月1日適用の改正まで反映した現行の告示230号に、第七号の規定は置かれています(2026年9月21日に原文で確認)。
混同されやすい規定が、同じ告示の第四号にあります。平成31年4月1日から令和4年3月31日までに基礎研修を修了した実務経験者を、修了から3年間は児発管とみなす経過措置です。対象の期間が限られていて、この措置はすでに終わっています。
「みなしが廃止された」という話は、この経過措置の終了と混ざっている可能性があります。第七号のみなし配置とは別の規定です。
ただし、報酬改定や告示の改正で扱いが変わることはあり得ます。見直しの動向は、こども家庭庁の改定資料と指定権者の案内で確かめてください。
次に読むもの
みなし配置とセットで動くのは、研修の日程と減算の期限です。あわせて確かめてください。
- 児発管とは … 仕事内容と配置の全体像
- 児発管になるには … 実務経験の年数と研修の要件
- 児発管研修の流れ … 基礎研修から実践研修、更新研修まで
- サビ管のみなし配置 … 成人側の告示544号ヘで同じ仕組みを確認する
- サビ管欠如減算とは … 翌月末ルールと月の数え方
- 研修日程アラート … 自分の県の募集が始まったらメールで知らせます
よくある質問
サビ管研修 日程アラート
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